謎の来訪者とパン屋さん
バーニャおばさん
ふくよかなパン屋のおばさんw
白いエプロンが似合ってます。
イメージ、卓造じゃ、ねえよ!っていいそうです。
ミリャナのパンツを夏の日射しが温め、ほかほかで美味しそうだな。と元気が思っていた時だった。
「見つけた!見つけたぞ!」
そういって10才くらいの女の子がいきなり現れた。
新しいシスターかな?と元気は思う。
黒紫色のシスターっぽい服に、金髪ロングの可愛い女の子だ。
手には錫杖っぽい杖を持って元気を指さしている。
気が強そうな感じのお顔なのに可愛いとか、素晴らしいじゃないかと、元気は思った。
「どうしたんだい?これはミリャナのパンツだから君のじゃないんだ」
「違う!僕が指さしてるのはお前だ変態!」
「おいおい!初対面で変態呼ばわりとか良い度胸じゃないか!ちょっとそこを動くなよ!」
さて、どうやってペロペロしてやろうか。そう思いながら近づき、元気はあることに気付く、僕って言わなかったか?
「おい、お前、男か?」
「だったら何だよ?」
「帰れぇ!」
町への小道をビシッと指さして元気は怒鳴った。
「はぁ!やっと見つけたんだ、帰るわけ無いだろ!ボケが!」
「やめろ!その声で喋る事を罪と知れ!男がそんな声出すんじゃない!」
「知らんわ!気持ち悪い事言って無いで話をきけ!」
「やだわ~あわわわわわわ~」
元気は、耳をポンポン叩きながら話を聞こえない様に抵抗する……。元気は、感が鋭くなっていた。
コイツからは、フェルミナやエルフ達に近い感じがする。そして、見た目が可愛く、萌ボイスであってもコイツは男だ!男の話を聞く義理は無い!
男の娘?いらんいらんいらんいらん!!!
すると何かを言いながら、元気の手を止めようと。うでをつかんで……顔を近づけ叫んでくる。
や、やめろ!やめろよ!男のくせに!可愛い過ぎるだろが!そんな、あ、あれ?なんか、コイツ唇がプルンとしてて可愛いな?……チュッ。
「ひっ!?」
「あ、ごめん」
二人の時間が止まった。
だって、しかたないじゃん、可愛かったんだもの。
「さっきから、どうしたのだ?元気?ギャーギャー騒いで、それは、私達エルフとミールの役割だろうが」
自分の役割はわかってはいるが、迷惑だとは思っていないフェルミナが、庭小屋から現れる。
うちの番犬だ。
「おや、マーリュクじゃないか!久しいな!どうしたのだ、あぁ~そうか、遊びに来たのか!」
フェルミナはそういって組み合う元気とマーリュクに近づく
「フェルミナ!コイツ!最低だ、切れ!刺せ、殺せぇ!」
「どうしたのだ?マーリュク?普段はもっと可愛い喋り方じゃないか?」
「うるさい、うるさい!早く……きゃ!」
元気は刺されては堪らないと思い。マーリュクを抱き組む。そして、確かめる。小さなお胸の感触を、顔を埋めてぐわんぐわんと確かめる。
「きゃぁぁぁぁ!!!ちょっと!何やってんだ!ぼけカスコラ!!!や、やめろよ!やめろって!やめてぇ!」
マーリュクってのは癒やしの女神だったハズだと元気は思い出す。
「フフフ、小さなお胸の感触に癒やされるぜ」
「元気、何があったか知らんが、そろそろ許してやれ、泣いてしまったではないか」
「そうだな、まったく、初対面の人を変態とかもう言うなよな、いくら変態でも怒るときはあるんだぞ」
「変態であることは、否定しないのだな」
「あれ?」
元気はフェルミナにツッコまれてしまうという奇跡体験をしてしまった。
落ち着いたら連れて来るから、と言ってフェルミナがマーリュクの手を引いて裏小屋へ帰っていく。
何かお母さんと、子供みたいだなと元気は思い、後ろ姿を見送った。
洗濯が終わると家に戻り。久々に昼寝でもしようかとベッドに横になり、目を瞑る。そして……あることを思い出す。
バーニャおばさんに、柔らかいパンの焼き方を教えるんだった。
バーニャおばさんは、ミリャナの生活を心配してパンをおまけしたり、孤児院にパンを寄付してくれたりと、ミリャナが感謝しているおばさんだ。
恰幅がよく気っぷも良いが、最近売り上げが悪く、店を畳むかもしれないとミリャナが寂しそうに言っていた。
そこで、元気はポタンに相談した。
そしたら化学の本と引き換えに、やわらかいパンの作り方の本を、異世界版に翻訳してくれた。
面白い事を思いついたらしいが、元気は余計な事をしそうだから。と教えて貰えなかった。
その本を届ける事にしよう!と元気は町へ出かけることにした。
門まで飛んでいき、門番に挨拶をすると仰々しく敬礼され、元気も敬礼を返し。中央通りのバザーを抜け、噴水広場の左手にあるバーニャの店へと向かった。
「おい、こら!期限過ぎてんだろが
!!!」
「すいません、明日には必ずお支払いしますので!」
「ばばあ、昨日もそう言ってただろが!」
そういうと男がバーニャの店の看板を蹴飛ばす。
「すいません、すいません」
「明日、準備出来て無かったら店売ってでも返して貰うからな!」
「はい、必ず!」
そう言って男が帰っていくと、バーニャが愛おしそうに看板を立て直す。
い、行きずらい。元気はそう思った。
元気から力を取り上げてしまうと、基本的に元気はモブなのだ。
「おや、元気、悪かったね、変なところを見せて、そのまま帰るか。と思ったけど、来てくれたんだね」
帰るか。と思っていたのがバレていた。
「か、帰りませんよハハハ、こ、これ、約束してたやつ」
そう言ってバーニャに本を差し出すと首を横に振る
「もう、作る時間も余裕も無いんだ、さっき見てたろ?ヤバいところから、お金借りちゃってさ、明日、返さないと、店も終わりなんだ」
「でも」
「しかたないさね。お金を借りた私が悪いんだからさ、本なんて高い物を準備して貰ったのに悪かったね。貰っても取られちゃうだろうし、持って帰っておくれ」
「い、いったい、何があったんだよ、おばさん?」
ミリャナの好きな人だ。何とか、力になってやりたいと元気はおもって理由を聞く……。バーニャは言おうか、いわまいか迷っていたが、口を開く。
「来ると思ったんだよ。ほら、おばさん、炎季生まれだからさ、大事な時は赤にかけるんだ。だけど、緑が勝っちゃってさ、すってんてんさ」
「何の話し?」
「何ってモンスターレースだよ。絶対サラマンダーが勝つんと思ったんだけどねぇ。炎季だし……ほら、おばさん、炎季生まれだし店は赤字で赤だろ?赤々赤ときくりゃ。サラマンダーだろ?」
「そうだね」
「なのに、緑って!あぁ、腹立ってきたわ、もう一回行ってこようかしら!」
この人駄目な人だ。心配して損したと元気は思った。
本を渡しても売られる気がする……どうしたものかと元気は思う。
「おばさんこれ一応……」
「なんだい?売ってきていいのかい?」
「駄目だって」
残念そうにするとバーニャは中身を見る。
「あ、あんた、これ、凄いじゃないの!」
「とりあえず1つでいいから、作って見てくれない?」
「わかった!やってみるわ、ちょっとまってな!」
そういうと、おばさんは店に入って行った。
元気はラノベを読みながら待つ。するとおばさんがパンを持って来た。
本を読み込んでいたので、早く感じたが1時間以上がたっていた。
「書いてある通り作ったんだけど、信じらんないよ!これ!パンが柔いんだ!」
元気は思わず笑ってしまう。
パンが柔いのにびっくりするひとを見たのが初めてだったのと、ミリャナが話すパンの話を思い出したからだ。
パンで釘を打つなんていう、発想が面白いと思ったのと、ミリャナが楽しそうに話すのが嬉しかったから元気は覚えている。
そして!元気は閃く!パン屋を救う圧倒的方法を!
そしてげんきは思ってしまった。ポタン!パパも出来る。って所をみせてやるぞ!と。
「おばさん!そのパン、焼けるだけ焼いてて今からすぐに!後でまたくるから!」
「ちょっと、元気、どうするんだい?」
「売るんだよ!」
「売るっていたって、客なんか来ないんだよ?」
「良いから、100個でも200個でも焼いてて!」
そういうと、元気は店を飛び出しある場所に向かって駆けだしたのだった。
さてさて、バーニャおばさん登場ですw
この物語は、元気が変では無くて周りが変なんですよ?
次回パン屋の救済はなるのかな?
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