ピクニック②
オールスター感謝祭
「暗黒騎士よ!そこまでだ!」
「ぐぬ!光の騎士!ニコラウス!」
あら。知らない人ね。フフフ……元ちゃんが得意じゃ無いっぽい人。……白い鎧と兜が格好いいわ!……フフフ元ちゃんに言うとイジけるかしら?
「覚悟しろ!」
「ガハハハ!お前こそ覚悟しろ!」
うわぁ!凄い剣舞!あぁ!駄目!当たっちゃう!あぁ。きゃ!怖い!……でも、光の人はもうちょっと腰を低くした方がいいわね。あれじゃナイフで剣を弾かれちゃうわ。ひゃ!グレイ叔父さんのは本当に当たりそうで怖いわ!
「頑張れ!光の人~!」
「そ、そうだ!頑張れ~!光の人~!」「頑張れ~!」「マントーマンの仇を取れ~」「光!」「光!」「光!」「光!」
「……お姉ちゃんワザとやってるの?」
「え?何で?」
「……何でもない……」
「フフフ……。素直で良い娘でしょ?」
「…………素直すぎよ……」
「素直素直って子供扱いしないでよ!私だって悪い事は考えるわよ!」
「例えば?」
例え?……悪い事?何だろう?悪い事は……駄目よね?……悪い事は……あれ?あ!あったわ悪い事!
「この前夜中にプリンを食べたわ!二個もね!それも元ちゃんの分よ!」
「……腹立つわ~。旦那様は?どうだったの」
「え?……謝ったら許してくれたわよ?次から二個おいとくねって……。私は元ちゃんに迷惑を掛けたのよ!」
「……。ミリャナ悪い事は駄目だけど……謝るのは偉い事ね、良くやったわ」
「エヘヘ……」
「……おばさん……。お姉ちゃんをどうしたいの?」
「どうって……永遠にこのままにしたいの……永遠にね……」
「やば……」
「もう!私の事はいいの!劇を見なきゃ!」
こんなに面白いのに見逃したら勿体ないわ!
「はぁ、はぁ、はぁ。光の騎士よ!やるでは無いか!」
「暗黒騎士……君こそ……だが、これで終わりだ!」
凄い!光の人の剣がバチバチしてる!叔父さんのも!
「お~、盛り上がってるな~」
「ハハハ、兄貴はこう言うのが好きだったんだな」
「お父さん。叔父様。お疲れ様!マントーマンカッコ良かったわ!」
「そうかありがとう。ミリャナの声援ちゃんと聞こえたぞ!ありがとう」
「あぁ!やる気がグンと上がったな!今度またやってやる!アイリスもお疲れ様!可愛かったぞ!」
「ちょっと!おじさん!痛い!頭をグリグリ撫でないで!」
「ハハハ。兄さんは力が強すぎなんだよ」
フフフ……。何だかんだアイリスもお父さんお母さんと仲良くなって良かった!
「ひゃあ!」
スッゴい音!爆発したけど大丈夫なの!?
「はぁ……疲れたぞ……」
「叔父さん!さっきまで下に」
「あぁ。ポタンに飛ばされたんだ。最初は怖かったが、便利だな瞬間移動は」
「飛ばされる場所によるけどね」
「余計な事を言うなヴァイド……アイリスもよく頑張ったな……」
「……ちょっと!グリグリしないでよ……髪の毛がグチャグチャになっちゃう!」
「むぅ……そうか……」
「……もう!優しくならいいわよ!」
「そうか!良くやった!アイリス!」
フフフ……気性は荒いけど良い子なのよねアイリス……本当はもっと女の子らしくして欲しいけど……。
「恐ろしい敵だった!だが諸君!悪は滅んだのだ!」
「あ、暗黒騎士が消えたぞ!」「ほ、本当に滅んだのか!」「私達助かったのね!」「光の人!ありがとう!」「あぁ!光の人!凄いぜ!」「光!」「光!」「光!」「光!」
「……ニコラウスの名前を広めるハズだったが、光で広がりそうだな……」
「あ!……私のせいね……ごめんなさい叔父さん……」
「いや、構わん。名前など後々で良い」
「腹減ったな。お弁当を食おう!」
「兄さん、まだ終わって無いんだよ?……まぁ、いいか、俺達の出番は終わったんだし」
「そのハンバーガーは私のだから食べたら駄目よ?ダルドリー」
「……大人が濃い過ぎるわ……あ!卵のサンドイッチ!私が食べるの!おじさんは他のにして!」
はぁ……。この人達自由過ぎよ……フフフ……。そろそろ元ちゃんの出番……
「きゃ!え!やだ!何これ!」
「お!ミリャの番だな!頑張れよ~」
「フフフ……。しっかり頑張りなさい……スカート抑えないとパンツ見えるわよ!」
「ひえ!お父さんお母さん!何か知ってるの?こ、怖いわこれ!浮いてるわ!」
「ハハハ!応援してるぞミリャナ!」
「ハハハ!大丈夫だ。落ちやせん。そんなに慌てるな」
「叔父様!叔父さん!笑っていないで手を貸して!ア、アイリス!」
「フフフ……。私がどれだけ恥ずかしかったか思い知るといいわ!ゴーツザヘル!いってらっしゃい!お姉ちゃん」
「ひえぇぇえええぇぇ!!!」
か、身体ピカピカ光ってる!え~!街の人が皆見てる!何でこんなに目立つ位置で止まるのよ!きっと元ちゃんの悪戯ね!!!
「おぉ!女神様!何と美しい!」
「え!?」
ひ、光の人!何を……女神様?元ちゃんは何処!?
「悪を滅ぼした私に祝福を!」
無理よ!そんなの!出来たらするけど、そんなの出来ないもの!あ!元ちゃんいた!……何か持ってるわ……指差して……読めって事?
「女神様だ……」「美しい……」「あぁ……女神様……」
ちょっと!皆!お祈りしないで!
元ちゃんどうにか……何か書いてる……。
『これ読んで!』
それ読めば良いの?……恥ずかしわ!
『お願い?』
もう!後で覚えときなさいよ!
『解った!』
解った!じゃ無いわよもう!まったく…………あれ?元ちゃん……何で喋って無いのに解ったのかしら?
「わ、私は美の女神である~……。悪を払いしこの者にぃ~……褒美を与えようぞ~。ここでニコラウスに手を向ける~」
ちょっと!失礼ね!頭抱えないでよ!……手を向ければ良いのね!
「ひえぇ!」
何かいっぱい光が出てるわ!何これ!
「あぁ!ありがとう御座います!女神様!」
「こ、これで~其方は神の使いとなった~、そして~其方を~あ~、この~え~ルミ~。え~。ルニマルニア?王国の王に~任命する~」
文字が小さいわ!見えないの!……うん!それなら見えるわ!ありがとう元ちゃん!エヘヘ~じゃ無いわよまったく!
「有り難き幸せ!」
「民を愛し~民を信じ~民と共にぃ~力を合わせ~。良き王に~なるのです~」
「ははぁ!」
ちょっと!光の人!笑わないで!街の人もポカンとしないで!元ちゃんどうすればいいの!ポタンに聞く!?今から!?ちょっと!先にやっといて!このままなんて恥ずかしいわよ!
「ひぃぃいい!」
動かせば良いって訳じゃ無いでしょ!もう!戻して!……え!?問題発生!?
「まったく!私がいないと本当に駄目なんだから!感謝しなさい!来たわよ!」
「…………え?……アナタは……誰?」
いつの間に……?神官服かしら?良く似合ってる可愛いわ。
「私は!癒やしの女神!マーリュクよ!フェルミナが悪魔を倒してあげるって!……それで元気!私はどうすれば良いの!」
「お前は!やる事無いならいちいち出て来るなって!」
「なによ!ズルいじゃ無い!この子ばっかり目立って!女神は私よ!ほら!翼もあるわ!」
「め、女神様!?……ひえ!あ、あの私は!その!嘘をつくつもりは……」
て、天罰が……。え?頭の中に声が……
「アナタ!黙りなさい……。いい?観客を騙しきるのが女優って物よ!やるなら最後までやりなさい……良いわね……」
「は、はい……」
て、天罰は下らないのかしら?……と言うか、また女の子の知り合いなの元ちゃん?……目を逸らさないで!
「元気!何すれば良いのよ!早く指示しなさいよ!歌でも歌う?」
「もう!お前のは危ないんだよ……一曲だけならいいか……一曲だけな!頼んだ!」
「何よ!その頼み方は!歌ってあげないわよ!」
「お前!歌いたいのか、歌いたく無いのかどっちだよ!!!」
あら?この神様……。お歌の上手なお祭りの神様!
「あ、あの……お祭りの女神様。私……聴きたいです。お祭りの時凄く素敵でした……」
「お、祭りの女神様?……違うわよ!癒やしの女神よ!まぁでも!祭り時に私の歌が無いと盛り上がらないのも事実ね!そう!この美しく、可憐で、可愛い!祭りの神!マーリュク様のお歌がね!有り難く聴きな……」
「……おおーい!ハハハハハ!ヤバいぞコイツ~!すげぇ強い!」
「これ!フェルミナ!あまり動くな!走りづらいでござる!元気すまぬ!拙者一人では、この二人を止められなかったでござる!」
ろしさんにフェルミナ!?フェルミナ!?何て格好をしてるの!服が開けすぎ……
「ひゃぁあああああぁぁぁ!!!」
一体何に追いかけられてるのよ!アナタ達は!?私達のお家よりデカイじゃないの!
えっと何かほぼ全員来ちゃったw
楽しいピクニックになりそうですね。
次回はバトルなので、人称戻りますw
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