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罪と罰

珍しくシリア回です。

「知ってるよ。私のお友達が凄く可愛いよ!」


 始まりはこの罪だった。


 その後、村が焼け。人が大勢死んだ。


「お前は人質だ」


 悪魔にそう言われ、牢屋で数ヶ月間過ごした。


「無事だったんだね!良かった」


 グレイスが、豪華なドレスを身に纏いながら笑った。


 何が良いのか……。お前は良いだろう。そんな豪華な服を着て、良い部屋に住んで!良い物を食べて……。お前が一人で死ねば良かったんだ!


 言えなかった。


 始まりは私が言った放った言葉。しかし、時が経つに連れて言わなくては気が済まなくなった。


 そして言った。


「お前が一人で死ねば良かったんだ!」


 そう言うと。ゴメンねと彼女は笑った。


 胸が痛んだ。死にたい位に痛んだ。


 これは、罰だと思った。


「何か、お願いはなぁい?」


 そう言うグレイスに部屋や服やカチカチパンじゃ無い、食糧を準備しろと私は言った。


「……お願いしてみるね」


 そう言って彼女はニコリと笑った。


 ✴


「グレイス。偉いおじさんが呼んでるよ」


 始まりはこの一言から始まりました。


 その後、村の皆も家族も皆。お星様になりました。


「お前は美しい。だから美しい我が子を産むのだ」


 魔物がそう言いました。


 豪華の牢屋の中で、お母さんのお話を読みながら一日中過ごしました。


「アンタなんか産まなければ!」


 お母さんの顔が、毎日頭に浮かびます。


 お婆ちゃんが、人は死んだらお星様になると言いました。


 なので、お星様は私を怨んでいる事でしょう……でも、皆の所に行きたいです。


「自殺など考えたら、お前の友達を処刑する」


 悪魔はそう言った後。ヒラリーを連れて来ました。私は嬉しくてお星様になりそうでした。


 でもヒラリーは何だか辛そうです。


 悪魔にお願いしてみます。


「ヒラリーを逃がしてあげてくれませんか?」


 そうすると、悪魔が笑いました。


「では、お前が私から逃げないからテストをしよう」


 最初は血が出て痛かったです。ですが、慣れてしまえば、どうって事はありませんでした。


 そんなある日の事でした。


「お前が一人で死ねば良かったのに!」


 ヒラリーがそう言いました。私もそう思います。私はヒラリーに謝る事しか出来ませんでした。


「何か欲しい物はあるか?」


 魔物がニヤリとそう言います。


 ヒラリーのお部屋や、食べ物の事をお願いしてみます。


「それは……。お金がかかるな……どうするかな?」


 私はヒラリーの為なら何でもすると言いました。


 すると、お腹を焼かれました。


 痛くて熱かったです。


 でも、ヒラリーの為です我慢します。だって私は、ヒラリーの大切な人達をお星様にしてしまったのですから……。産まれて来てしまった私の罪なのです。なので、この痛い罰は受けなければイケません。


 ✴


 ニコラウスと出会ったのは、新しい部屋を準備されてからだった。


 ニコラウスは、前王の子供。母親は死んだらしい。魔力量が少ないとの事で王族からは抹消され、死んだ子供として生きていた。


 部屋が隣どうしで一緒にずっと過ごした。


「学校に行きたい」


「……そう。お願いしてみるね。ヒラリー……毎日。楽しい?」


「……。家族を殺されて……楽しいと思うの?アンタ毎日。楽しいの?良い服を着られて良かったわね!」


「ご、ゴメンね……」


 コイツには絶対に教えない!一生教えない!化粧して!良い匂いさせてるコイツには絶対に!


 その後、学校卒業までニコラウスと一緒に過ごした。


 ✴


「学校か……。お金がかかるな……どうしようか」


 ヒラリーの為です。我慢します。


 背中を燃やされました。


 とても痛くて、転げ回ってしまいました。


 魔物はそれを見て、満足そうに笑います。


 乾くと背中が臭くなるので、香水を振られます。とても染みて痛かったです。


 でも、ヒラリーが学校に行ける様になりました。良かったです。


 ある日から毎日の様に、魔物が来る様になりました。


 気持ち良くなるのですが、私はソレが好きではありませんでした。


 でも、背中を燃やされたり。熱湯をかけられたり。冷や水をかけられるのよりかはマシでした。


 ある日。おかしい事に気付きました。


 吐き気がするのです。その後ドンドンお腹が大きくなりました。


 それは、赤ちゃんでした。


 お星様になりそうな程痛かったですが、頑張りました。


 可愛い。と思いましたが、魔物は駄目だと言いました。


 そして……。私の目の前で、お母さん達の様にその子を燃やしました。


 私は泣きました。魔物はそんな私を見て、ニヤリと笑い。「次だ!」とアレを、またしました。


 産んだ後でまだ痛かったですが、我慢するしかありませんでした。


 ✴


 コイツはいつもニコニコして、気持ち悪いと思った。


「今日は何したの?」


「さぁね」


「昨日は?明日は?」


「……アンタに関係ある!?」


「……へへへ……ゴメンね」


 笑うな!そう思った。腹が立つ……。そう思う自分に腹が立つ……。解ってる。グレイスのせいじゃ無い。……解ってるけど……。今更……。


 ✴


 最近。ヒラリーがいつも怒ってます。


 許して貰えると思ってはいませんが……。寂しいです……。あれから可愛い子供達が九人焼かれました。


「その子と一緒に焼いて下さい!お願いします!」


「ふむ。別に良いが……。あの娘も死ぬぞ?良いのか?」


 それは……駄目です。


 このままじゃ、十人目も焼かれてしまう事でしょう。星になったお母さん達にお願いします。どうか、あの子供達は何も悪く無いので、よろしくお願いします。


 ✴


 ニコラウス専属のメイドとなった私は、ニコラウスと愛し合う事で、愛しい命を授かった。


「その、お友達は外に出られないのかい?」


「……ええ。部屋で良い暮らしをしているわ……。きっと幸せよ」


 いつもニコニコしてるもの……。


「そうかい?……本当にかい?」


「知らない!あの娘の話はしないで……」


「……うん、ゴメン。怒らないでヒラリー……。愛してる……」


「怒ってないわ……。ニコラウス……。私も愛してる……」


 アイツは私が苦労してる間。ずっとこんなに気持ち良い事をしてたのか……。王族の愛を受けていたのか!考えるだけで、はらわたが煮えくりかえる。


 ✴


「もう。イジメは無くなった?」


「卒業したからね……。アンタがいなきゃ、あんな思いしなくて良かったのに……」


「ゴメンね……」


「奴隷だって……ゴミだって……。アンタ言われた事ある?……おこぼれ女って!アンタのせいよ全部!」


「ゴメンね……」


「だから!ニコリとするな!」


「ご、ゴメン……」


 言い返せよ!……くそが……。イライラする……絶対にコイツより幸せになってやる!


 ✴


「……。ヒラリーが無事なら……。まだお星様とやらになりたいか?」


 そう魔物が言いました。


「なりたいです!」


「そうか……」


 悪魔はニヤリとも、いつものアレもせずに何処かに行きました。


 私は、やっとお星様になれるのでしょうか!あの子供達や、お父さんやお母さんに会えるのでしょうか!


 許しては貰えないかもですが、謝り続けて許して貰える様に、努力しましょう!ヒラリーに会う以外にもお楽しみが出来ました!


 ✴


「ヒラリー!父上が何者かに殺されたらしい!?あの娘を助けてあげるチャンスじゃ無いか!?」


「なにを……」


「……その子が城から出れば君も、悲しい顔はもう、しなくて良いだろう?」


「ニコラウス……」


 そうね……。居なくなればいいわ。


 ✴


 ヒラリーに手を引かれて、初めてお城を走っています!あぁ!昔に戻ったみたいで楽しいです!


 …………。ヒラリーは幸せを見つけた様でした。


 良かったです。良かったです。嘘です。寂しいです。ずっと……一緒にいたかったです。でも……さよならです。幸せになってねヒラリー。


 ✴


「そうか……。これで、君も悲しい顔をしなくてすむね……。アルカンハイトは良い国だと、商人から聞いた。きっと大丈夫だ」


「そうね……」


「ど、どうしたんだい?ヒラリー泣かないでおくれ……」


「……。違うわ嬉しくて……。ニコラウスが心配してくれるのが嬉しいの……」


 ……。さようならグレイス……。今までゴメンねーーーー。


 。ーーーーフフフ……。そうよね……。私の罪が許されるハズが無いわよね……。


「お願い!彼の命だけは助けて!」


「は、早く逃げるんだヒラリー」


「あら……。そういうの嫌いじゃ無いわ……。私の愛を受け取ってくれたら……生かしてあげる……」


「ぎぃ!!!」 「ぎゃっ!!!」


 両腕が……腕が……熱い……。


「あら?……いいわね。あなた……。その顔……ゾクゾクしちゃう……」


「ひぃ!!!」「あぁぐあっ!!!」


 両足が……痛い……熱い……。ニコラウス……。助けて……。


「ニコラウス……」


 まさか……死んじゃったの……。動いてニコラウス……。


「フフフ……。大丈夫よ?気を失っているだけだから……アハッ。モゾモゾ……芋虫見たい……。可愛いわね~。あぁ~。いいわ~。……これはどうかしら?やってみたかったのよね~。これ……」


「ぁあぁうぎゃぁぁああああぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁあああああああああぁぁぁぁぁぁあああああぁぁぁあああああ!!!」


「…………あら……。何か気持ち悪いわね……これ……。あなた達の愛って……どんな味がするのかしら……フフフ……あぁ~。いいお顔……嫉妬しちゃう……」


 その子を……食べないで……。返して……。


「……フフフ……。まずまずね……。愛が足りないんじゃ無いかしら?……あ~。面白かったわ……。お礼に愛さないであげる。でもそのままじゃ死んじゃいそうね。止血しなきゃ……」


「うぎぐぐぎぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぅぅぅぅぅうううぅうう!!!」


「アハハハハ!面白い声……。あぁ。震えるわ~。あなた……とてもいいわ~。また。遊びましょうね……。さよなら……」


 ニコラウス!ニコラウス!ニコラウス!ニコラウス!ニコ……ラウ……ス……。死なないで!


取り敢えず。シリアスなので、一気に書き上げですw


22時頃に次話を出ます。


ブクマ:評価:いいね等々ご協力よろしくお願いします!

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