47話 なんで異世界に有るの!?
武器屋にライ達が着いた時に、道に怒鳴り声が聞こえてきた。
「テメーに売る武器はここにはね~!」
「貴様!貴族である私に対してなんだその態度は! 不敬罪で処刑にするぞ!」
それを見ていたバーダは頭に手を置きながら首を振る、ネビィアはニタリと口角を上げた。
「はぁ~、またあの方ですか…懲りませんね」
「あたしの前で良い度胸だね、あの坊や」
「ひぃっ」
「うぅわぁ~」
ネビィアの顔を見たカミィーは小さい悲鳴を上げる、ライはネビィアと秋穂の顔が被って過去の鍛錬を思い出し苦い声を出す。
「不敬だ~? 俺が作った武器を駄作扱いする奴が言う台詞か!! そっちの方が不敬だろうが!」
「駄作ではないか! ダンジョンから出た武器に比べたらな!」
「ダンジョン産の武具は神々が作った物だろうが! 比べる方が神々に失礼だ! おれは鍛冶の神に喧嘩なんか売らん!」
「ヒューマンには挑もうとしている者が居るのに、ドワーフは腑抜けばかりだな!」
「この野郎~! 一発じゃ足りん! もう数発殴ってやる!」
「ご、護衛! 助けろ!」
「「っは!」」
「そこまでにしな!!」
ネビィアが大きな声で争いを止める。
「あんた等が仲が良いのは分かったからそこをどきな、あたし達は客だよダンテ」
「そう言う事なので今日はお帰り下さい、ギル様」
「バ、バーダ…分った今回は引き下がろう、…だかな! ドワーフは腑抜けでなくとも…お前は腑抜けだ!ダンテ!」
「なんだと~!」
「悔しいなら…ダンジョン産の武具以上の物を作ってみろ!」
「っく! ……二度とくんじゃ~ね~ぞ~!!」
「「はぁ~」」
護衛に両腕を掴まれて連れて行かれるギルと言う貴族、道のド真ん中で腕を振り上げながら怒鳴っているドワーフのダンテ、いつものじゃれ合いだとため息のバーダとネビィア。
「それで? 入っても良いのかい?」
「ふん! ああ良いぞ…」
「気にしすぎだ、ダンジョンで手に入る物と比べる方が可笑しいさね、製法や材料さえ解らない物だらけなんだからね」
「だがあの野郎が言ったことの一部は本当の事だがな…おれだってな120年程前に手に入れたあの剣を見てからがむしゃらに試したさ、だが無理だった…あれ程の剣は見たことも無かった、それ程に美しく実用的な剣だ…それを高々製法を調べる為に折るなど…神への冒涜だ! そんな事出来るか!」
(ほぉ~美しい剣とな? いや~俺もまだまだ男の子だな、美しいとか格好いい剣て言われたら気になるよ、見せてもらえるかな? てか是非見たい!)
「なんだい? あの馬鹿はあの剣を折ろうって提案でもしたのかい?」
「ああ! 図々しい事にな! 野郎の言い分だと“一度折って中身を見れば、お前なら作り直せるだろう?”だと! 無理に決まってるだろ! あれがミスリルやオリハルコンなら可能性は有るが…使われてる金属が星屑だぞ!? 希少中の希少だぞ! 手に入るには入る…だが拳程の大きさで白金貨10枚だぞ?そんなので試作してたらどんな奴でも破産するわ!」
(白金貨が日本円でいくらぐらいか分からないけどとんでもない金額なのは分かった、そ、それよりミスリル!?オリハルコン!?ファンタジーの定番金属じゃん! ヤベー興奮する、見たいし触りたいどんな金属だろう~、…それより早くお店に入らないかな~? 剣も見たいし言おう。)
「ばーたしゃん、ねびあちゃん、はいろ? しょれに、けんみちゃい!」
「おや、ごめんよライ坊とカミィーの嬢ちゃん」
「すみません、本来の目的を忘れてましたね」
「いえ、あたいは気にしてない…んで」
「すまんすまん、ガキも悪いな待たせて、皆入ってくれそれと剣なら見せてやる」
「あい!」
(やったー! 見せてもらえる! どんなのだろうな~。)
武器屋っと書いたお店に入ると武器以外にも防具も取り扱っていた、入り口から見て右側に武器があり左側に防具、武器の割合が多く店の7割が武器だ。
「ではライ君はナイフを見ていてください、間違っても触ってはいけませんよ?」
(いやいや、俺が大人だって忘れてない? 触って怪我するほど子供じゃないよ…、あ~そうか事情を知ってる人が居ても知らない人が居るなら隠すって事か。)
「あい」
「私達はカミィーさんの武器などを見てきますね」
「ならあたしはライ坊を見てるよ」
「そうですか助かります、ではカミィーさん行きましょう」
「は、はい」
「俺はガキの為に剣を取ってくるぞ、決まったら呼んでくれ」
「分かりました」
各々が目的の為の場所へ向かう、ライとネビィアはナイフが並んでいる棚に、バーダとカミィーは細剣が並んで掛けてある場所に、ダンテは美しい剣らしき物を取りに地下庫に向かう。
「どうだいライ坊、欲しいと思う物は有るかい?」
「ん~」
(決して駄目な物ばかりって事ではない、見た感じ格好いいし実用性もあると思う、でも俺がサバイバル的知識はそこまでない…だから分からないんだよな~どれが良いのか、正直どれも同じだろうとしか思えん…一部の特殊な見た目の以外は、ネビィアさんなら分かるかな?。)
「ねびあちゃん、えらんで?」
「あたしが選んで良いのかい?」
「あい」
「なら、…そうだね~これなんかどうだい?」
「にゃら、それで」
「本当にこれで良いのかい?」
「あい」
他人任せで選んだライ、だが選ばれたナイフはライにはちょうど良い物だった、ネビィアは確かな物を選んだ。
「さて、こっちの用件は早々に終わったけど…あっちはまだかかりそうだね~」
「あい、でも、けんみれりゅ!」
「そうだね~、ならカウンターまで行ってみるかい?」
「あい!」
足早でカウンターに向かい、ネビィアはライの後姿を孫を見る目で見ながら微笑んでいた。
「ダンテ! まだかい」
「待ってろ! お! 有った有った、……なんだ? もう決めたのか?」
「あい、けんみちゃい!」
「それで早く決めたのか? ちゃんと見た方が良いぞ? 長く使うんだからな、どれ見せてみろ」
「あい」
カウンターにナイフをネビィアに置いてもらうライ、それを見たダンテはちょっと驚く。
「ほぉ~、ガキにしては良い目をしてるな、これを選ぶなんてな」
「…」
「ダンテ、悪いけどそれを選んだのはあたしだよ」
「そ、そうか、なら妥当だな…」
ちょっと気まずい空気になる、それを変えるべくライが喋る。
「だんてしゃん、けんみちゃい!」
「おおぉそうだな、ほらこれが言ってた剣だ」
「!!」
ライは驚く、それもその筈だ何故ならライが見たその剣は…。
「こーせーれんか!!」
だからである、そうなぜか元の世界に有った“幸星錬日”がこの世界に有る、しかもダンテが手に入れたのは120年程前、ライいや弥伊が無くしたのは十数年前、計算が合わないのである。
(なんで幸星錬日が此処に!? だってあれは夏子ばーちゃんが実家に来た時には無くなってた筈、確か俺が高校に通ってた時だから大体12~3年前の筈、それが120年前にダンテさんが手に入れた? 計算が合わないだろ、もしかして進んでる時間が違うのか? それなら納得は行くけど…それよりも幸星錬日だよ!。)
「こりぇ!どこで、てにいりぇちゃの!?」
「待て待て! ガキ!お前この剣知ってるのか!?」
「あい、どこで!?」
「こっちの質問に答えたら教えてやる!だから答えろ!この剣は何て名前でどうやって作ってるんだ?いやそれより星屑以外の素材も使ってるな?なんて素材だ!?」
「待ちな! 落ち着きな二人とも! それじゃ~話も出来ないだろ」
「…あい」「お、おう、すまん」
「それでライ坊はこの剣を知ってるのかい?」
「あい、あちょ、けんにゃい、かちゃな!」
「「カチャナ?」」
「にゃい!……」
(駄目だ言葉では伝わりにくいな、書く物は…有った!。)
ライは近くの台に置いて有った紙とペンで異世界の文字で名前を書く。
「こりぇ」
「何だい。……ふむカタナって言うのかい? そしてこのカタナはコウセイレンカって名前のカタナって事かい?」
「あい」
「ガキは何で知ってるんだ?」
「それは言えないんだよ、諦めておくれダンテ」
「なんでだ!? …頼む!後生だ教えてくれ!」
「落ち着きな! 何も製法を教えない何て言ってないだろ!」
「今言えねーって言ったじゃねーか!」
「それは何で知ってるかだ! この石頭が!」
ネビィアは石頭と言いながらダンテの頭に拳骨を落とす。
「いって―な! 殴る事ねーだろ!」
「痛たた、本当に石頭だね…それでライ坊この…カタナの作り方や材料は分かるかい?」
「ちゅくりかちゃは、だいちゃい、ざいりょーは、わかりゅ」
「そうか!さぁ教えてくれ!」
「はぁ、ライ坊教えてやっておくれ」
「あい」
ライはバーダが来るまで製法と材料を知ってる限り伝えた、ただ材料は有ってるがその状態にする方法があやふやな事と製法も自分がした訳じゃないから手探りでっと頼んだ、そして星屑もとい星鋼を使った方法は分からないがやり方は近いだろう事を伝えた。




