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クロスドレッサー・ゲームセンター

 4人が木陰から出て、モールの入り口に向かう


「真っ直ぐ服買いに行く?寄り道しても良いぞ?」

 モールに来て服を買ってさぁ帰ろ。は味気なさすぎるし、俺は皆と遊びたい


「先に服を買ってからの方が心置きなく寄り道出来るのではないか?」


「服なら、私が、持つ」

 あぁ、そういえば前に炊飯器を影に収納してもらった事あったな。確かにシルエッタに頼めば手ぶらで移動出来るし、それで良いか


「じゃあ先に服買っちゃおうか……なんか周りの目が……」

 今の俺達の恰好と言えば俺はジャージ、シルエッタは前に俺の服を真似したパーカー、ケルはメイド服、ヴァイスは異国風味溢れるローブ?みたいな服だからまぁ目立つ事目立つ事。流石に俺もジャージは無かったかなぁ?


 この中で一番まともな恰好がシルエッタかもしれないという事実


「あれ、何かの撮影?」「すごい組み合わせ……コスプレ?」「俺はあのメイド服の子が好みだなぁ」「あのローブの人かなりイケてない?」「パーカーの子、可愛いな」「何言ってんだあのジャージの女の子がイイだろ!?」


 周りの視線が痛い……あと最後の奴、俺は男だ間違えるな


「さっさと服買って着替えよう、このまま寄り道はちょっとダメだな」

 周囲の注目を集めてしまっているから隠れるつもりでそそくさと皆でモールに入って行く


「皆見てたのー!」

 そうだね、見てたね。こんな事なら全員パーカーでも良かったかもしれない……いや、それはそれで注目を集めてしまうか?


「人に注目されるのは苦手なんだ、えーとあの店は……」

 前に連れていかれた時の事を思い出し、店に向かう。確か3階の奥の方だ


「ここだ、all-rounderうん、間違いない」

 散々遊ばれたからな、忘れられる訳が無い


「いらっしゃいま……あらあら!、あらあらあら!!」

 うわぁ、選りにも選って店長さんじゃん。明らかに俺を見た瞬間、目の輝きが違った


「あ、どうも……」


「もしかして目覚めちゃいました?やっとですかぁ!お待ちしてましたよ!さぁこちらに」

 初っ端からフルスロットル止めてくれ頼むから、何?目覚めちゃったって?女装趣味に目覚めた訳じゃ無いわ!


「今回はここの皆の服を買いに来たんです」

 簡潔に答える。これで皆の方に注意が向くだろう


「お客様の友好関係は素晴らしいですね、磨けば光るのでは無く、もう光ってる様な方々ばかり。男性もいらっしゃるのですね?任せてください。お客様が来られた時に男性用の服もあれば男女で一緒買いやすいと思い、男性服も入荷しておりますので」

 この前来た時は俺で遊んでただけじゃ無かったのか、あの遊ばれてた中に商機を見出したなら流石は店長というしかないな?


「で、お客様は今回ももちろん色々着て下さるんですよね?」

 訂正、やっぱ俺で遊びたいだけなんじゃないか?


「着ませんよ!ここの皆で遊びに行こうと思ってそれ用の服を買いに来たんです」

 とりあえず普通の服を皆で着れば異様な集団では無くなるからこういう服の事はプロに任せたいけど……この人で大丈夫なんだろうか?


「そういう事でしたか、ではこちらで見繕った方が良いですか?」


「ちょっと心配だけど、プロに任せます」

 まぁ、疑ってばかりは良くない、俺自身ファッションセンスが良いとは言えない。ここにジャージで来ている時点である程度察して欲しい。俺が選ぶより店長さんが選んだ方が絶対皆の為になるのは俺が一番分かる


「少々お待ち下さい。似合いそうな服を見繕ってきますので」

 おっ?店長さんが仕事モードな雰囲気になった。これなら任せて良かったと思えるな


「サイズとか大丈夫なんですか?」

 見繕ってくるとは言ったけど服のサイズとか分かるのだろうか?


「修行してお客様を見ただけでサイズは分かります。お任せください」

 なにそれ凄い。けど怖いわ


 店長さんが服を見繕ってくれるらしいので服が来るまで適当に店内を見て待つことにしよう



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