表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/367

クロスドレッサー・ゲームセンター

「とりあえずモールまでどう移動する?」


「影で、行く?」

 そう、シルエッタの言う通り影で移動するか皆でバスに乗って移動するかの2つ選択肢がある。徒歩?あっちぃ夏の日差しの中バスで10分掛かる所まで歩いていくなんてそんなの選択肢にすら入る訳が無かろうて


「服を買ってもらうなら出来るだけ無駄使いはしたくないです!」


「私も、クロトには、結構、迷惑掛けてる、恩返し、したい」


「我もそれに賛成だ。皆で遊ぶ為と言ってもクロトにだけ負担を掛けるのは良くない」

 皆俺の財布を心配してくれている様だ。ヴァイス達が来るまでゲームか蒼音ちゃんに作るご飯の材料費くらいしか特にお金を使ったと言える事は無かったので、このくらいは任せてもらっても良いのだが……皆がそう言うならシルエッタに頼んで影移動でモールまで行くとするか


「分かったよ、じゃあシルエッタ、モールまで頼むよ。道は案内するから」

 今、皆の服装も中々奇抜だから隠れて行けるならその方が良いか?折角だし色々を買いこんで出かける時に怪しまれない服装を揃えるのも良いかもな


「りょうかーい」

 軽い返事と共にこの場に居た全員を影に収容して家を出る


「ゆっくりで良いよ?」

 俺はカーナビでは無いので何百m先右折とか出来ないし、影移動中の様子とかゆっくり見てみたかったりする。ケルを探していた時はヴァイスの魔力感知頼りだったからかなりの速度で飛ばしていたので景色を楽しむなんて事は出来なかった


「分かった、ゆっくり、行く」

 影はいつもの様な速度では無く、自転車で移動するくらいの速度でモール方面へ移動する


「影の中って少しひんやりしていていいね」

 シルエッタが俺の影の中が快適だと言っていたのはきっとこういう事なんだろう。夏場でこの空間は確かに快適だ。そういえばクロガネじゃ無くて玄斗として影に入ったのは初めてだな


「クロトの、影の中、もっと、凄い」

 俺自身が俺の影に入るって事は出来ないけどすっげぇ気になる。俺の影の中はいったいどうなってるんだ?


「きっとクロトは()()()として調整されたからクロトの中が快適な空間になっているのだろう……あっ!すまぬクロト!気分を悪くしないで欲しい、悪気があった訳ではないのだ!」

 悪気が無いのは分かってる。元は俺を造った二人の精神を入れる入れ物として造られたのだから調整されているのも当然かもな


「気にしてないから良いよ、それより俺が調整されてたお陰で快適なら良い事じゃん?」

 あの二人に使われるより、信頼出来るヴァイス達に使ってもらった方が断然良い


「そ、そうではあるが……」


「俺はヴァイス達に使われた方が信頼されてると思えるからそこは気にしないでむしろどんどん使ってよ」

 俺はもう慣れちゃったから今更遠慮されると逆に困る


「中々凄い事を言うな……」「器が、大きい」「中々言える事じゃないです!」

 そうかなぁ?俺は俺の出来る事が皆に影を貸したり、体の中に入れてあげる事だから出来るのにやらないってのは勿体無いじゃん?


「俺の事は良いから、ほらそろそろモールに着くよ?」

 シルエッタの影移動でゆったり会話しながら移動していたが、モールが見えて来た


「あれが、モールです?」


「そうそう、服だけじゃ無くて食べ物とかゲームとか色々売ってる場所だよ」

 説明としてはこんな所で良いかな?一応ゲームセンターとかもあるから遊んだりすることも出来るけど


「中まで入っちゃう?それとも入口前の何処か隠れられる所で影から出て入る?」


「外の方が、都合良い」

 シルエッタがそう言うならそうした方が良いのだろう。


「では、あの木陰なら周りに人の目もないし、モールとの距離も然程遠くないから良いのでは無いか?」

 ヴァイスが示した場所は確かに人の目は無い、カメラも……無さそうだな。よし、あそこにしよう


「じゃああそこからモールに行こうか」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ