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イレギュラーショッピング

 皆が料理を作ってくれと言ってくるが……


「流石に4人分は無理だよ。蒼音ちゃんだけでも若干キャパオーバーだし」

 蒼音ちゃんだけで炊飯ジャーの米が消えるんだから。


「私が最初に遊馬さんと約束したんです!これは私の特権です!」

 蒼音ちゃん迫真の宣言。


「ちぇー蒼音だけかーズルいなぁ」「そうよねぇ」「せめて月1で……」

 可哀想だけど最初に俺を見つけた人がね……でもなんとかしてあげたい。


「んー月1かぁ、いや、週1でも弁当サイズならなんとかなるか?」

 弁当ならなんとかなりそうだし、流石に3人に何も無しってのは頑張っている彼女達に対して失礼だ。


「ホントか!?」「やったぁ」「週1であの味が!」

 嬉しそうだし、これで良いだろう。


「私もありますよね?」

 週1で食べに来てさらに求めるのか……


「んー蒼音ちゃんは日曜日に食べに来るからいいでしょ?その時に皆のお弁当を持たせても良いかな?」

 夕方頃蒼音ちゃんに弁当箱を持ってきてもらえれば良いか。


「まぁ良いでしょう、それなら皆も私も遊馬さんの料理を食べられますね」


「じゃあ日曜日に弁当を作ろう。それでいいかい?」


「「「もちろん!」」」

 3人も納得したようだ。


 色々話しながらもご飯を皆食べ終わる頃に店員さんがアイスを5つ持ってきた。


「これが、特製バニラアイス……!!」

 輝くような白さ!ひんやりとした冷たさ!これは美味しそうだ……


「玄斗さん目がキラッキラしてるバニラアイスが好きなんだな!」


「「可愛い……」」パシャ パシャ


 写真なぞどうでもいい今はこのバニラアイスだ。


「はむっ……うまぁ!!」

 このしつこくない甘さ、だがコクもある。これが特製バニラアイスか 最高


「「「……」」」 パシャ パシャシャシャ 


「皆も写真撮ってないで食べなよ?」

 アイス溶けちゃうよ?


「はっそうだな!食べよ食べよ!」


「美味しいですよ?」「溶けちゃう前にたべよぉ」「食べましょう」

 流石蒼音ちゃん他の人より先んじて食べていた。俺もだけど


「「「はむっ……美味しい!」」」

 流石はバニラアイス様だ。女の子達も至福の表情だ。


「玄斗さんがあんな幸せそうな表情をするのも分かるぜ!」

 黄衣ちゃんがそう言うと琴乃ちゃんと礼奈ちゃんもうんうんと頷いていた。


 5人でバニラアイスを食べ、全員が食べ終わったので会計を済ませ店を出る。


「ふぅ、美味かったぁ!玄斗さんはこの後どうする?」

 俺はゲームを買いに来たけど売ってなかったし、皆の買い物にも大分付き合ったと思うからこの辺でもう帰っても良いのではないか?


「目当ての物も無かったし、そろそろ帰ろうかなって思ってる」


「そっかーアタシらはもうちょい居るけど……あっ弁当箱はこっちで買っておくから!」

「そのくらいは買っておきますぅ」「はい!」


「じゃあ出来るだけ弁当箱の大きさは同じくらいにしてね?平等に作りたいから」

 弁当箱は彼女達が自分で買うそうなので、バラバラにならない様に同じくらいの大きさで纏めてもらおう。


「それじゃ、俺は帰るよまたね!」

 ご飯食べてからまた着せ替え人形にされたりしたら敵わないからね。


「「「「さよならー」」」」

 無理に引き留めようとしなかったりやっぱ彼女達は良い子だ。あの子達の為にも俺は弁当を作ったり、クロガネで手助けしたりしなければ。


 モールから離れ、バス停でバスを待っている間にヴァイスが話しかけてきた。


(今日は災難だったなクロトよ)


(ヴァイスもずっと黙ってて暇だったでしょ?)


(いや、我もクロトの色々な一面が見れて楽しかったぞ)

 楽しんでたのか……


(まさかゲーム買いに来ただけでこんな事になるとは思わなかったけどあの子達の為にも頑張らないとな!)


(クロトは本当に優しいな)


(あの子達を騙してるから本当に優しいのか怪しいけどな)

 俺がクロガネだと知ったらあの子達はどんな反応をするのだろうか……


(それは置いておいてクロトよ)


(ん?何?)


(メイド服は似合っておったぞ)


(忘れろォ!今すぐ忘れろォ!」

 後半声に出してしまってバス停で待っていた他の人に怪訝な顔で見られた。



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