イレギュラーショッピング
「うぅ……恥ずかしい……お、お帰りなさいませ!ご、ご主人様!」
俺、何やってんだろうな……男のプライドがバッキバキに壊れた音が聞こえた気がした。
女の子達に連行され、メイド服を着させられ、写真や動画を取られる25歳。
駄目だもうどうしようもない。
「あ゛~可愛すぎぃ!」「これしか着させられないんですか!?もっと、もっと見たいです!」
さっきスマホを連写してた組が悶絶したりもっと見たいと言ってくるが、残念だったな、ここまでの契約だ
「もうお終い!そういう約束でしょ!」
そうだ、約束したんだから守ってもらおう。
試着室に戻り、着替えようとしたらカーテンを閉めようとしたらガッと腕を掴まれた。
店員さんだ。
「お客様!お願いします他にも何着か着てください!皆様が買いたい商品を6割引しますから!」
割引をダシにするとか汚いぞ。そんな事言ったら……
「遊馬さん!6割引ですよ?私達の為にも、もう少しお願いします!」
「安く買えるならその方が良いよな?やってくれよぉ遊馬さん!」
「私達とぉ買い物する約束なんだからぁそのくらい良いですよねぇ?」
「巫女服、ナース服、セーラー服……ブツブツ」
欲望を抑えられてない人も居るが、結局こうなるのか……
「嫌だって言ってもどうせ帰してくれないんでしょ?」
「「「「はい、もちろん」」」」
最近の子って皆こんな押し強いの?
さっきメイド服でセリフを言ってから俺の精神はズタボロなので、きっと今の俺の目に光は無いだろう。
そして俺は着せ替え人形となった。
巫女服、ナース服、セーラー服 礼奈さんが言っていた服装はすべて着せられた。
他にもネコミミ、ミニスカポリス、忍者等々、店名のall-rounderってまさかそういう事?
そう思っていたら蒼音ちゃんは最後にゴスロリを進めてきた。
「是非とも遊馬さんにはこれを着てください!」
ゴスロリって君の魔法少女の恰好じゃないですか。
「分かった……これで本当に最後だからね!」
もうこれで最後にしてくれ……
そして俺はゴスロリに着替える。
「もうお嫁に行けない……」
若干慣れてきた自分も嫌だが、ノリで冗談を言って顔を手で覆う。
「前から思ってましたが、遊馬さんに似合うと思ってました」「ゴスロリ……良いな!」「これはぁアリねぇ……」「アリです!」
皆も似合ってると言ってくるがゴスロリが似合うというのは女の子に対して使って?
「もう勘弁して、これ以上は死にたくなる」
「分かりました、満足したので遊馬さんを解放します!皆さん良いですよね?」
「おぅ!」「満足ですぅ」「家に帰ったらフォルダ作らなきゃ……」
やっとお許しが出たぞぉ!
着せ替え人形から解放され、4人は自分たちの服を選びに店内を散っていった。
(本当にすまぬクロトよ……災難だったな……)
(こんな事になるとは思わなかったよ……)
4人は各自欲しい服を選び、会計をしていくが何故か7割引きになっていた。
「遊馬さんがいっぱい着てくれたお陰で店員さんも満足したそうでさらに1割と、あとあの店員さん店長さんでした」
何してんですか店長……
「いやぁ良い物を見せてもらいました。これはお礼です」
店長さんがそう言って俺にショップの割引券を差し出す、3割引きの割引券だ。
おかしくない?俺が一番頑張ったのに3割って……いや、女性服の店の割引券貰っても困るんだけどさ。
「あはは……使うかどうかは置いといてありがたく貰っておきます」
俺のズタズタのプライドは3割引きの割引券へと変わった。
4人の買い物も終わり、all-arounderから出る。
「遊馬さんのお陰で欲しかった服を買う事が出来ましたありがとうございます!」
「良い物見せてもらってさらに安くなるとか感謝しかねぇ!」
「良い物がたぁくさん手に入りましたぁ」
「幸せ……」
4人とも嬉しそうで良かったよ。俺が服を着るだけで皆笑顔になるんだから ハハハ……




