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復旧

「ふわぁ……どうぞー」

「欠伸ありがてぇ……」

 皆と朝日が出てくるまで空の上で会話していたからそのまま朝ごはんを作りに行ったから徹夜でやる事になった。しんどい……


 でも昨日の撮影会のお陰なのか大分修復作業も進んだみたいだ

「今日の昼には作業が終了しそうですね」

「そうなんですか?皆さんが頑張ってくれたお陰ですね」

 情報を教えてくれた隊員さんに笑顔を返しておく。眠くてもこのくらいは出来る


「今日で最後かぁ……」

「こういう事はもう無い方が良いんですけど、皆さんと会えなくなるのも寂しいですね」

「はぁ……キュンキュンするぅ」

 んー、大体の隊員さんも今日の昼には終わると言っているし最後のご飯は感謝も込めて残った食材全部使って豪勢に行くか


「あっ、あの人に手伝ってもらえるかな?」

 こういう時は神名さんに言えば良いのかな?


 ちょうど神名さんが朝ごはんを貰いにやってきたので訊ねてみる事にした

「神名さん?今日の昼頃終わりそうって皆言ってるんですが本当ですか?」

「ええ、そうよ?あっ!玄斗君のご飯も今日で終わりかぁ……」

「それでちょっと相談なんですが……」

 ズイッと顔を神名さんに近付けたらサッと体を引く神名さん


「ひっ!?」

「どうかしました?」

「いやちょっと昨日のフラッシュバックが……こほん、で相談って?」

 昨日のアレが効いているらしい。よしよし、このくらい引いてくれた方が変な写真撮らせろとかは無くなるだろう


「最後なんで協力して欲しい人が居るんですが……その方をここに呼んでも良いでしょうか?」

「一般の方かぁ……それはちょっと……」

「俺も一般人なんですが?」

「いや君を一般人と呼ぶのはちょっとなぁ……?」

「いやいや、支部所属でも無ければ神名さんの下っ端でもないただのボランティアですよ?世間的に見ても十分一般人じゃ無いですか」

「ぐぅ……それを言われると……」

 まぁ俺は一般人より色々知ってるけどな?魔法少女の正体とか神名さんの本来の役職とか……


「今更ですけど俺一人でここ全員分作るっておかしくないですか?1人くらい増えても問題無いですよね?まぁその人が参加してくれるか分からないけど……」

「分かった!良いよ。それ玄斗君にマスコミとかにバラされたら割とシャレにならないから……」

 やっぱりブラックだったんじゃないか……


「じゃあちょっとお昼に間に合うように相談してきます。一人で帰ってきたらまぁ断られちゃったって事で……」

「分かったわ、最後のご飯楽しみにしてるわね?」

「分かりました。では行ってきます」

 そして俺は『森のくまさん』に向かった


「ここ結構近かったから心配なんだけど……良かった、壊れてない」

 森のくまさんは特に壊れた感じは無く建っていた


「お店をやってる人にボランティアを頼むってのも悪いかな……」

 カランカランとドアを開けて中に入るとスッカスカの店内とカウンターでお皿を拭いていた店主さん


「すいません。まだ開店してないんで……おや?君は……」

「お久しぶりです。大丈夫でしたか?」

「いやーそれがね?お店は一回燃えちゃったんだけど魔法少女のお陰ですっかり元通りにしてもらって……まぁ備品とかは流石に買い直したけどすぐにお店を開けるようになったんだよ」

 どうやら森のくまさんは既に修復された後だったらしい。そうか、ここも一度燃えてしまったんだな……


「燃えた時は愕然としたけど修復されて何とかまたやれると思ったら頑張れるからね!」

 強い人だ。この人のお店は本当に街中にあれば絶対繁盛してるはずだ


「それで、今日は食べに来てくれたのかな?」

「えぇとお願いしたい事があって来たんです」

「何かな?」

「今街を修復してくれてる魔法少女と支援隊の人にご飯作るボランティアをやってまして……」

「え!?そんなボランティアがあったのかい?」

「実は今日のお昼には復旧作業も終わるそうなのでその最後のご飯を作る時に手伝ってくれませんか?」

「是非手伝わせてほしいね?今からかい?」

「良いんですか?」

「直接魔法少女や支援してくれた人にお返しが出来るチャンスなんて滅多にないからね?直接お礼も言いたいしこっちからお願いしたい位だよ」

 本当に良い人だよ……ならやってみたい料理があったからアレを作れるか


「あの、やってみたい物があるんですが……」

「何だい?」

 コソコソと小さく会話して最後の料理を決めた



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