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タクティカル・ナイト

「でもディールなら割とすぐに使いこなせる様な気がするな?」

「何故です?」

「ディール。俺のスマホはまだ使えるだろ?」

「はい、使えますね?」

 俺のスマホに今の俺達の姿が映っている。この視点はディールから見た視点だな


「木の枝は捨てたらまた拾わないとその鎧が出来ないのになんでスマホは鎧化もしないで使えるの?」

「それは面白い物だったからお気に入りにしてたんですよー」

「「「「「……」」」」」

「あれ?皆どうしたんですか?」

 あのさぁ……それって結構重要な事だと思うんだけど?


「出来るでは無いか!」

「へ?」

「記録、出来てる……」

「確かに!記録出来てますね!」

「おい」

「はい!」

「今日はおかずカットだ」

「そんなっ!?」

 まぁ冗談はさておき、記録はきっと上限はあるけど出来るんだな?


「じゃあディールは今いくつお気に入りに出来るんだ?」

「今は4つですね。内1つはスマホですけど」

 4つですか


「じゃあ4つは触れた物を覚えていてそれを引き出す事が出来るのね?」

「はい」

 4つも使えれば十分だと思う。あ、あれがどうなるか試してみよう


「よし、ヴァイス。変身するぞ」

「ん?良いぞ」

 一言ヴァイスに声を掛けてからに変身する


「何をするんですか?」

「まぁちょっと考えがあってね?ヴァイス?今この巨腕って外せる?」

(外せない事は無いが……そんな事をしたら激痛が伴ってしまうぞ?)

「痛いくらいでディールの可能性を閉ざすなんて勿体ない。ヴァイスに痛みは行かないんだろ?」

(まぁこっちに痛みが来たとしてもそれ程ではないと思うが……本当にやるのか?)

「おう、やってくれ」

 腕の1本や足の1本がディールの成長に繋がるなら激痛には耐えてやるよ


(では行くぞ……パージ!)

 ヴァイスがパージと唱えると俺の右腕が外れた


「ぐっ……思ってたより、痛いな……」

 出来るだけ声に出さない様に抑えたけどくっそ痛い。右腕が転がってるけど自分で外せるならもう少し痛みが少なくても良いんじゃないか?思いっきり叫びたい


「ちょっと!?そんな事したらダメですよ!?絶対痛いじゃないですか!」

 ディールが転がった右腕を拾い上げてくっつけようとしているが、そもそも右腕自体も重いし今右腕を戻されたらまた外さなくちゃいけなくなる


「ディール、それをお気に入りに登録してみてくれないか?」

 クロガネの右腕。素材としては大分良いものだと思う


「これをですか?でも本当に良いんでしょうか……」

「迷ってるならお気に入りしてくれる?結構痛いんだよね?」

 腕のパージはかなり痛いので迷ってるならさっさとお気に入りに登録して腕を返してもらいたい


「分かりました。ではこの腕を一旦貰います!」

 クロガネの右腕はディールと同化した。右腕は離れているのに何故かぬくもりを感じたと思うのはディールのぬくもりなんだろうか?


「はい、登録したのでお返しします!急いでくっつけてください!」

 ディールが俺のすぐ傍にやってきて右腕をなんとか持ち上げ右腕を元に戻した


「外すのもそうだけどちゃんと付け直すと元に戻るんだね……」

 握ったり開いたりを繰り返し腕の感覚を確認する。うん、元通りだ


「大丈夫?」「凄くショッキングな光景で声が出なかったです」

「だ、大丈夫なのかのぅ?」

 残っていた3人は皆オロオロとしていた。いきなり腕を落とせばそりゃ驚くか


「で、ディールさんよ?どうだい?」

「はい、これすさまじいですね?魔力に対する適正とか物体その物の強度とか私の見た中で最高級の物です。私の元の鎧以上の強さです!」

 そうなんだ。痛い思いした甲斐があったな


「これは絶対に物にしなければいけませんね……右腕を失うかもしれない覚悟で私の為にやってくれたんです。その期待に応えるのが私の使命!」


 真剣になってくれるのは嬉しいけど……そっか、俺右腕無くなるかもしれなかったんだ。ちょっと冷や汗出てきたわ



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