表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/367

野良猫デュエット

 爆発の瞬間俺は両手を前に出し、ヴァイスは結界魔法を張って現状出来る最強の防御で爆発を迎えた。


「やったか!?」

 明星さんそのセリフって言っちゃダメなんだよ?


 だが、そっちがお望みならこちらも答えなばならない。ここからは少し演技も入れていこう。


(ヴァイス?相手に恐怖を与える魔法とかあるなら使って?)

(恐怖?なるほど絶望を与える訳だな!よし、エンチャントフィアー!)


「その程度の攻撃でやられる訳がないだろう?」

 悠然と歩いて煙の中から出てくる。


「嘘だろ?割と本気のレベルで撃ったのに!?」

 そんな攻撃してきたのか……下手したら死んでたよ?


(ヴァイス?腕のリミッター少し解除して?)


(うむ、分かった)


 腕に力を入れ、戦車砲をへし折る。


「ひっ」


 明星さんが出していた紙の蛇を踏み潰す。


「へぁ」


 そして茫然とする二人にゆっくりと歩いていく。その最中も手を開いたり握ったりを繰り返しておく。


「コワシタイ……コワシタリナイ!!モットコワシタイィィィ!!」

 こんな感じでどうでしょう?


「「あああぁぁぁぁ」」

 二人抱き合って崩れ落ちている。


 近くに大きな岩があったので両手でガンガン殴りつけ、粉々にしていく。


「何よあれ……」「何なの……」


 そして岩を壊し終えた時二人の方をゆっくり向き、バイザーを開けニヤッと嗤う。


「「あぁぁこっち来るぅぅぅ!!」」

 怖がって逃げようとするが……


(ウォールクリエイト)

 ヴァイスが彼女達の行く手に壁を作り、逃げ道を塞ぐ。ナイス援護


「なんで急に壁が、あぁぁぁ!!」


 片手に壊した岩の破片を持ち、グシャっと握りパラパラと破片を零した後で俺は静かに、だがしっかり聞こえる声で言う。


「ツギハ、オマエラノ、バン、ダ」


「「バタッ」」

 あれ?気絶しちゃった?


(ヴァイス、恐怖が強すぎたみたい)


(我もノリノリでやってしまった。彼女達には可哀想な事をしてしまったな)

 ヴァイスも反省するレベルだったか……


 彼女達が気絶してしまったので、起きるまで待つ間装備について聞いてみた。


「ヴァイス?このブーツとかアームって外せるの?」


(外すというより非戦闘状態にすることは出来るぞ?)


「非武装状態のクロガネって事?」


(あぁ蠍の魔石を使ってちょちょいと……出来たぞ)

 流石です教授


「ならこの子達の為にも非武装で話をしたいからどうするのか説明よろしく」


(武装解除(ディスアーム)で非武装のクロガネ。面倒だからクロガネちゃんモードだ)

 クロガネちゃんモード……


(武装展開(アームド)でいつものクロガネだ。)


「分かったじゃあ早速、武装解除ディスアーム!」


 巨腕は体に合った小さな腕に、ブーツはロングブーツ程に短くなり金属感は無い、体が全体的に少し小さくなったかもしれない。これがクロガネちゃんモード


「見た目が少し小さくなったのは良いとして、やっぱ腕が普通になると印象が違うな」


今までクロガネの第一印象と言えばその両巨腕であったが、その巨腕が普通の腕になってしまえば印象もガラリと変わるものだろう。


(体に違和感は無いか?)


「うん、手の感覚も普通だ。」

手の感覚も至って普通で本当に女の子になった気分だ。今更だけど。


「まぁこれなら起きても怯える事はないでしょ」

先程失神させてしまったし、さっきの恰好のままだとちょっと話を聞いてもらえないと思うからクロガネちゃんモードは俺が出来る最大限の配慮だ。


「このまま逃げても良いけどあの子達もあのままにしておくのも悪いし、罪滅ぼしとして起きるまで待っててあげるかぁ」

 そう言って明星とマーシャルの頭と地面の間に自分の太ももを入れる。

 片足に頭1つのバランス悪いけどダブル膝枕である。


 頭が落ちない様に手で抑えるが、髪の感触が良くて自然に頭を撫でてしまった。


 二人が起きたら怒られるかな?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ