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ドッペル・コミューン

 シルエッタとの一件で正直どうやって寝たか忘れた。ボーッとしてたかもしれない

「朝か……いやぁ昨日はドキドキしたなぁ」

「そう?」

「え?」

 普通さぁ?昨日ああいう事言った後って部屋に居なくてもんじゃない?


「マジで心臓に悪いわ……おはよう」

「おはよ」

「今日は起きるの早いね?」

 いつも起きるのが遅いシルエッタが俺より先に起きていた


「少しは、良い子に、見える?」

「そうだねぇ早起きは偉いと思うよ?」

「むふー」

 偉いと言われて胸を張るシルエッタ。とっても可愛いと思うけど……


「ひょっとして昨日話題に出したせいで思い出しちゃった……?」

「……」

 久々のぐっちゃぐちゃの布団。魘される事はもう無いと思ったけど昨日シルエッタと話していた時に種族の話題を出してしまったのは失敗だったか?


「違う」

「え?」

「昨日、言った事、恥ずかしくて、バタバタして、寝ちゃった」

 言っちゃってから後悔するならそれこそ自分の部屋で寝なさいよ……


「「……」」

 昨日の事を思い出して気まずい雰囲気。だが、いつまでもこうしている訳には行かないのでベッドから起きる


「朝ごはん作ってくる」

「分かった」

 俺は部屋から出て朝食を作りに行く。昨日の一件からシルエッタの事をちょっと意識してしまうなぁ




「誰かに好かれているって、やっぱ嬉しいな」

 改めて皆と一緒に住んでいるこの時間は俺にとってかけがえの無い時間なんだと一人で勝手に物思いにふけりながら朝ごはんを作っていた


「おはよう!今日も良い朝だな!」

 ヴァイスが一番か


「おはようヴァイス。どうしたの?」

「ん?ちょっと今日は早く目が覚めただけだぞ?」

 たまにはそういう事もあるか


 それから皆居間に揃ってくる。よし、いただきますだ




「ねぇ」

 シルエッタが話しかけてきた


「ん?なに?」

「今日は、森、行きたい」

 シルエッタが森に行きたいと言い出した。何かあるのかな?


「久々に、本格的な、訓練、しよ?」

「影の?」

「そう、最近、サボり気味」

 痛い所を突かれた。実はじいちゃんの所で戦った時に実は俺が出した影の腕もちょっと混ざっていたが、明らかにシルエッタの影の腕より劣っていた。それをシルエッタは見抜いていたからこそまた練習しようと言ってきたのだろう


「……そうだね、また教えて?」

「もちろん、私は、クロトの、先生!」

 影の技術はとても凄いからなぁ、またしっかり訓練し直しをした方が良いだろう


「多分、前にしっかり、訓練した、時より、魔力も、増えてるから、もっと、数が、出せるかも」

 今の俺としては数よりも精度の方を重視したいんだけどね……


「じゃあお昼ご飯はお弁当にしてピクニックもしようか?ちょっと寒いかもしれないけど……」

「寒さは妾が何とかするのじゃ!じゃからピクニックするのじゃ!」

 影が使えない人達にとっては暇な時間になっちゃうかもしれないが、ピクニックも交えれば皆も楽しめるだろう


「訓練……ピクニック……お弁当!行きましょう!」

「今ならクロトと同じくらいかもしれんな?負けんぞ?」

「俺だって負けないぞ?シルエッタにまた教えてもらうんだからヴァイスよりも上手くならないとな……」

「またこしょこしょして欲しいの!」

 そうだそうだ、ケル達を保護した時に影の腕を使って喉とか頭とかこしょこしょしてあげたな、でも今思えばあの動きって結構腕としては高度な動きだよな?訓練に丁度良いかも?


「じゃあ皆ついて来てピクニックもついでにやるまで決定で良いかい?」

「「「「「オッケー!」」」」」

 そうと決まれば朝ごはんを食べ終わった皆の行動は速かった


「クロトさん!いつでもサポート出来ます!さっさとお弁当作っちゃいましょう!」

 ディールはキッチンで俺の手伝いをしてお弁当を用意するつもり満々だ


「他の準備は我らに全て任せてクロトは弁当に注力してくれ」

 訓練に行くためなのに皆えらい楽しそうだなぁ?



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