弾丸ホームカミング
「くっそぉ、俺の屋敷なら負ける事は無いと思ったんだがなぁ」
まぁ1時間動かない、あのピエロが近くを通っても呼吸を乱さないと言うか呼吸しないというのがかなり難しい。しかも甲冑を着込んでいるから少しでも動けば音が鳴ってバレる……元ゴーレムでマギアマシーナ?のディールぐらいじゃないと隠れ切る事は出来なかっただろう
「動かないだけなら得意なんで!ただ、一回近くを通った時はかなり危なかったです。思わずスリープモードになってしまいました」
そりゃ動かねぇわ、スリープモードってきっとパソコンとかのスリープモードと一緒だろ?自分の意思でそれがオンオフ出来るなら俺も隠れてる間オフにしたいわ
「負けたなぁ、とりあえず顔洗ってくるわ」
そう言い残してじいちゃんはピエロメイクを落としに洗面所に歩いて行った
「優勝おめでとうディール。何か要望があれば聞くよ?優勝賞品だ」
1時間隠れ切るって結構大変だからな、何かあげるべきだろう
「まだこの世界の事が良く分からないので情報があれば欲しいですね」
んー、情報かぁ……
「あっ、これ一旦吸収してみて?」
そう言って俺はスマホをディールに差し出す
「これは?」
「これはスマートフォンって言って同じ者を持ってる人と会話出来るし、インターネットって言う情報が沢山ある所に接続して知りたい情報を探したりする事も出来る物なんだ」
他にも色々出来るけどまぁそこまで説明する必要も無いかな?
「素晴らしいですね!吸収させてもらいます!」
目をキラキラさせたディールの手に俺のスマホが吸い込まれていった。俺は別にスマホ依存的なものにはなっていないし、そもそも俺のスマホにはじいちゃんしか連絡先が無い。だって他に喋る人って言ったらヴァイス達だし、それならテレパシーでいけるからスマホは殆ど何かを調べる用になっている
スマホを吸収したディールは服の至る所に液晶が現れ、様々な情報が出ている。まぁ遊びとか料理とかそんな情報ばっかりだが……
「良い!実に良い!素晴らしい!あなた最高です!」
俺の手を掴みブンブン振るディール。感謝してるのは分かったが少し落ち着いてくれ
「感謝はわかったから!一旦落ち着こう?な?」
だんだん振る力が強くなって腕持っていかれるんじゃないか?って思う程だ
「おっと、すみません。結構情報も分かったのでお返しします」
そう言ってスマホを返してくれた
「うん、じいちゃんの連絡先も消えてないし、大丈夫だな」
返してもらったスマホの連絡先を見たらじいちゃんの1つだけ。うん、問題無い
「ま、これからよろしくね?」
「よろしくお願いします!クロト……って言っても良いんでしょうか?」
「まぁ好きなように呼んでよ。皆も好きなように呼んでるからさ」
バカとかチビとかじゃないなら基本何とでも呼んでくれて構わない
「ふぅ、サッパリした!いやぁこんな遊びそうそう出来ねぇからな!楽しかったぜ?」
顔を洗ったじいちゃんが帰ってきた。服も着替えて元のじいちゃんに戻っている
「あれどうしたの?」
「何時か忘れたけど何となく買った奴だ。使わねぇのも勿体無いだろ?」
買わないってのが一番良いんだろうけど気になって買ってしまった物は使いたいよな。わかるわかる
「それにしても気合いが入り過ぎて怖かったぞ?」
「どうせやるならしっかりやりてぇしよ?お前らが家に来る前にホラー映画とか見ててかくれんぼしてぇなぁって思ってたら次の日にお前らやってくるんだからこりゃやるしかねぇなってよ?いやぁ面白かったぜ?」
ハッハッハと笑いながら椅子に座るじいちゃん。流石にちょっと疲れたのだろう、ジェンガだけじゃ暇だったからお茶も用意しておいたのでお茶をじいちゃんに用意した
「お疲れさん」
「おっサンキュー!」
皆にもお茶を淹れてまったりとした時間を過ごした
「「「「「「「はふぅ……」」」」」」」