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弾丸ホームカミング

「ぬわっー!なんで妾ばっかりなんじゃぁ!」

 黒ひげ危機一髪を遊んでみたらまぁエリュアスが弱い。1、2本刺すとすぐにポーンと飛んでしまうのだ


「おかしいのじゃ!妾は運が良いはずなのに!」

「まぁ今は飛んだら負けってルールだけど、昔はこの黒ひげを助けるって遊びだったからね。その点で言えばエリュアスの運の良さは間違ってはいないと思うぞ?」

「そ、そうなのかのぅ?じゃあ良い事……なのかのぅ?」

 まぁ今のルールだと負けは負けなんですけどね


「さて、そろそろ良い頃合いかな?」

 皆で遊んで時間が経ったのでご飯の様子を見に行く


「私、見たい」「あ、僕も見たいです!」「うむ、妾も見たいのじゃ」「おっ、久々に見てぇな?昼飯の時は忙しそうだったからな」「皆行くんですね?なら私も行きます」「我一人だけ待つとか寂しいぞ!我も見に行くぞ!」

 私も俺もと結局全員キッチンについてきた。ここのキッチンは広いから全員入っても問題は無い


「さて、じゃあやるかな」

 手を綺麗に洗い、氷水で手を冷やす。冷やさないと炊きたてのお米であっちぃ!ってなるからね。ビチャビチャの手だとにぎりが水っぽくなってしまうから少し手を拭く


 塩を一つまみして手に馴染ませ、握れるくらいの量のご飯を手の上にのせる


「あっちあっち!」

 やっぱり炊き立ては熱いな。手早く握って丸みのある三角形を作ってお皿の上に置く


「ほい、完成。早速食べてみる?」

 ディールに向かって皿を差し出す


「いただきます」

 まずは海苔とかも巻かずに塩にぎりだけを一口ディールが食べた


「これが、味覚、これが……美味しい!」

 ディールは夢中で塩にぎりを食べている。どうやら気に入ってくれたようだ


「もっと食べたい!おかわりをお願いします!」

 こういう事言われると多少熱くても我慢して直ぐにでも次の塩握りを作ってあげようって気になる


「おっけー、待ってな?すぐに作ってあげる」

 氷水に手をつけて、ちょっと拭いて塩を手に馴染ませてしゃもじでご飯を手にのせる、握る。繰り返していくと手も熱さに慣れて氷水につける頻度も少なくなっていった


「ほい、ほい、ほい、ほい!」

「凄い……どんどん作られていく」「手の、動きが、凄い」「美味いのじゃ」「ほら、海苔も巻いて喰ってみ?美味いぜ?」「これが……食べる幸せですか!」「落ち着いて食べないと喉に詰まるです。お茶もどうぞです」

 ベルはいつの間にか急須にお茶を入れていたらしく、皆にお茶を振舞っていた。うんうん、おにぎりにお茶とは分かってるじゃないか


「ちゃんと俺とベルの分は残しといてくれよ?じいちゃん。具になりそうな物ある?」

「おっ!皆食べるのはストップだ!冷蔵庫の中の物好きに使って良いぜ?」

 じいちゃんの一言で皆食べるのを一旦ストップした


「今は具無しの塩にぎりだが、こっからは具が入ったおにぎりになるぞ!喰い過ぎたら量が減る!」

「「「「はっ!」」」」

 敬礼するほど?


 でもじいちゃんのお陰で皆出来た傍から食べるという作ってるこっちからしたらタイムアタックみたいな状態では無くなったのでありがたい。早速冷蔵庫から具に使えそうな物を見繕っておにぎりに仕込もう


 鰹節、梅干し、しらすもあるな?鮭とツナ缶もあるしツナマヨも作るか

「よし、じゃあちゃちゃっと中身入りも作りますか」


 どんどん中身入りおにぎりを量産する。順番に作っていくのではなく、出来るだけランダムに作っていき、おにぎりのサイズも少し小さくして個数を増やす。こうした方が皆も喜ぶだろう


「中身が分からない方が楽しいでしょ?あ、あと次はベルに優先するように!皆もお茶貰ったでしょ?頑張った人には報酬を、だよ?」

 そこまで言えば皆もベルにどうぞどうぞと譲っている。分かればよろしい


 俺の分はこっそり皆から見えない死角に置いてあるので食べられないという事は無いけど、皆良い顔で食べるからうっかりしてるとマジで自分の分が無くなる所だったぜ……



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