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進め魔氷戦艦

 ハボクックで帰る道中


「これ、凄いぞ!」

 マーシャルがハボクックの中をトテトテと走りながらキラッキラした瞳でこっちを見てくる。犬か?


「カモメちゃんのお陰で上からの視点もあるし、海の中も見られるし、まぁ快適よな?」

 いやぁ優秀だなぁカモメちゃん


「もう聞いても良いかな?さっきのは何?」

「さっきの?」

「とてつもない威力の必殺技だ」

「あー、まぁデメリット有りな分強力な必殺技……的な?」

 初めて使ったからなぁ


「なるほど、デメリットがある必殺技……そういうのもあるのか。それにしてもあれは怖い」

「そうかな?いや、腕を出し慣れてないと怖いか」

 そもそも腕を出し慣れている人などクロガネ以外居ないと思うが


「あっ!しまったぁ……」

「どうした!?何かマズい事でもあったのか?」

「まぁマズいって言うか勿体無いって言うか……」

「勿体無い?」

「あっちの様子を観る為の投映陣設置してなかったなぁって」

「「あー」」

 どうやら2人も俺の勿体無いという言葉の意味が分かった様だ


「自分達が持ち上げられるのは若干の違和感を感じているだろうな」

「魔石だけ貰っている様な物だしな」

「あんまり言ってやるな、ちゃんと亀の部分はやってたでしょ?」

 俺はそこを評価してるんだから


「そうだな、あの亀の手足や甲羅、頭を落とした技量は凄かった」

「あの威力は凄いぞ?」

 グスタフ出した人が何言ってるんですかね?


(クロト、魔物の反応だ!)

「おっと、一仕事終わった後なのにもう来たか」

 ハボクック前方の投映陣に映ったサメの様な魔物。但し少し様子が変だ


「何か喰ってる?ひょっとしてさっき取り損ねた魔石かな?」

 普通の物質なら亀との戦闘中に既に海の底に沈んでしまってもおかしくないハズだが……まぁ魔法的物質だとそんな事も無いのかな?それより……


「アイツ、魔石を喰ってるよな?」

「「食べてるね」」

「こっちにも気が付いてない」

 水中に浮いている魔石を食べる様子を見て一つ思いついたことがあった


(あのサメみたいな魔物……魔石を食べてるなら今持ってる大量の魚人の魔石を食わせれば質の良い魔石になるかな?)

(発想が凄まじいな?だが、魔物に魔石を喰わせて魔石の質を良くするか……出来そうではあるな?)


 そう言う訳で魚人産魔石を海中に散布する。さて、どうなるかな?

「ちょっと!?大丈夫なのか?」

「まぁ見てて?」


 匂いでもあるのか、海中に散布した魔石にサメが飛びつく。バクバクバクバク魔石を食べていく姿はちょっと金魚っぽい


 徐々に大きくなるサメ。そして最後の1つを食べるとサメの動きが止まる


「悪いけどそんなの待ってやるほど優しくは無いぞ?」

 ボコボコ体が変形しようとしていたサメに対してハボクックに増設された鋭い衝角でラムアタックを行った


「「うわぁ……」」

 変形したかったサメは真っ二つにされ、あっという間に1つの魔石になってしまった。その一部始終を見ていた2人は後ろで唖然とするしかなかった


「おぉ!予想通り!ラッキー!」

 回収した魔石は中々に質の良い魔石になっていた。この手法はもしかしたら今後も使うかもしれない


(なんかもう、突っ込むのも疲れるのじゃ)

(そんな事言ってもしっかり形状変えて突っ込んでくれたくせに)

(そういうつもりじゃ……まぁ良いのじゃ)


 意外な臨時収入が入ってホクホク顔でハボクックを操縦するクロガネ。気持ち、速度も上がっている気がする


「とりあえず人の居無さそうな所まで送るよ」

「助かる」

「いやいや、二人が来てくれたのは凄いありがたかったよ」

「「それなら!!」」

 あぁ、これは巡航速度を落としてあげないといけないかな?




「「あぁ^~」」

「よしよ~し」

「「おぉ^~」」

 やっぱ犬か何かだろ?


 そんな二人と共にハボクックは帰路についた



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