ウェルカムマジカルガール
私の名前は不知火礼奈。今日から北海道第一支部の魔法少女として配属されるんだけど……ちょっと心配です……
北一支部に所属している魔法少女は現在4人居るらしいけど、1人は今、海外に応援に行っていて歓迎会には来ていないらしい。
残りの3人は魔法少女名からマジカルトライアングルと呼ばれているらしく、そんな中に私みたいなのが入って大丈夫なんでしょうか……?
不安は拭えないけど、北一支部の支部長さんが態々そんな私の為に時間を作って歓迎会を開いてくれるんだから私も早く馴染める様に頑張らないと……
「貴女が新人の不知火さんね?今日からよろしく。」
うわっ綺麗な人!この人が支部長さんかな?
「よ、よろしくお願いしみゃしゅ……」
噛んじゃった……
「ふふっ、緊張してるの?大丈夫。歓迎会楽しんでね?自己紹介はそこでしましょ?」
笑顔でそう言われ、会場まで一緒に歩いていく。さらに緊張してきた……
「そんなに緊張しなくても大丈夫、人が多すぎると貴女も大変だと思ったから、魔法少女達とオペレーターの人を数人だけ呼んだわ。残りの人は後で覚えれば良いのよ。」
そう、悪戯っぽく微笑む。だが、その心配りはあがり症の私にはありがたい。
「私……皆さんと仲良く出来るでしょうか……?」
既に出来ているコミュニティに後から入るというのは中々難しいと思っているので、そう聞いてみる。
「それはこの扉を開けてみないと分からないわ。」
会場の扉にたどり着く。自分で開けて確かめろという事か。
「ふぅ、分かりました!行きます!」
扉を開けて、中に入る。
「「「「「「ようこそ!北一支部へ!!」」」」」」
パパパパーーン
歓迎の声とクラッカーの音が鳴る。
歓迎会の始まりだ。
「まずは自己紹介しちゃいましょう。じゃあ最初は不知火ちゃんから!」
最初の自己紹介を促される。
「きょ、今日から北海道第一支部所属になります!不知火礼奈、です!魔法少女名はスカーレットです!」
簡潔に、伝えるべき部分は上手く伝えられたと思い、一安心。
「おうっ!じゃあ次はアタシだ!アタシは白鳥黄衣、魔法少女名はデネブだ!よろしくな!」
明るい茶髪に引き締まった体、憧れちゃうなぁ。
「じゃあぁ次は私ぃ、翡翠琴乃、魔法少女名はベガぁよろしくねぇ~」
赤毛の彼女はおっとりしているが、その雰囲気で安心する。あと少し大きめな胸が羨ましい。
「では、次は私ですね。鷲崎蒼音、魔法少女名はアルタイル。何か困った事があったら言ってください」
黒髪クールな彼女は頼りがいのあるお姉さんって感じだ。
「で、私は支部長の御門梓。礼奈ちゃんもこれから頑張ってね!」
プロポーション抜群で黒髪ロングヘアーは強い。
他のオペレーターの人達の紹介も終わり、料理を頂く。
「お、美味しい!?こんなに美味しいの高かったんじゃないんですか……?」
ついつい値段を気にしてしまうほど絶品だ。
「そんな事気にするんじゃないの。それにこの料理は手作りだからそんなに高くないわ。」
こんな料理を作れる人が居るなんて……
「誰が作ったんですか?お礼したいです!支部長さんですか?」
お礼したくて、つい支部長に詰め寄ってしまう。
「これは外部の人に作ってもらったんだけど……その人急用で帰っちゃったのよね……」
帰ってしまった後だったのか……残念。
「あっでも、その人が料理の余興を作っていったらしいからちょっと待ってね。」
そう言って、支部長は鷲崎さんを連れて、部屋から出て行った。
「おーい、礼奈ちゃん!一緒に食べよーぜ!」
白鳥さんが話しかけてきてくれた。
「そうねぇ一緒に食べましょぉ?」
翡翠さんも一緒に。
「はい!この料理とっても美味しいので一緒に食べましょう!」
自然と会話出来る。この料理を作ってくれた人に感謝だ。
そうして二人と料理を食べていると、扉が開いた。支部長がカートを押し、鷲崎さんが箱を持っている。
あの布の掛かっているカートは何だろう?
「皆、ロシアンルーレットよ!」
そういってカートに掛かった布をバッと剥がすとそこには7つのシュークリームが並んでいた。
「おぉ!面白そうだ!やろうやろう!」
「えぇ!?ロシアンルーレットぉ?」
他の二人も驚いているが、乗り気だ。
「じゃあ皆1つシューを取ってね。」
支部長がシューを1つ取りながら言ってくる。
皆がシュークリームを取り、構える。
「じゃあ皆行くわよ!」