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オーシャン・ドミネーター

「さぁさぁいらっしゃい!安いよ~」

「サービスするよ~」

「今日の商品は買いだよぉ!」


 商店街が活気づいている。良いねぇやっぱ街は盛り上がっている方が良い


「まずは肉とか魚とか野菜とか色々買って福引券を貰おう」

 福引をやるにしてもまずは福引券が無いと出来ないので買い物をする


「あれは美味いのかのぅ?」「あれ気になるのー!」「これ、食べたい」「そろそろトイレットペーパーが無くなりかけていたハズだな」


 皆が俺を引っ張りどこかに行こうとするがまずは順番に手前の方から回って行こう。ヴァイスは……なんかごめんな、魔王様なのに


「引っ張らなくても順番に回るから、まずはシルエッタが気になった物から見て行こう」

「「「はーい」」」

 全員で近くの店に入り、シルエッタが気になった物を見る


「いらっしゃいませー」


「このパンが食べたいの?」

「うん」

 シルエッタが食べたがっていたのはコッペパン。シンプルだけど色々調理できるから買って行っても良いかな


「あっ、そうだ!すいませーん!これ下さい」

「はい、いくつ欲しいんだい?」

 人の良さそうなおじさんがトングを片手に聞いてきた


「5つ下さい。それで出来れば背割りにして欲しいんですが……出来ますかね?」

「ん?良いけど……あっもしかして!」

「これから商店街を回るついでに自分だけのパンでも作ってみようかなって」

「なるほど……それは良い考えですね。今は福引のお陰で賑わってはいますが、基本的にモールにお客さんを持っていかれますからね……何か良い方法が無いか模索していたんですが商店街全体で一つの商品を作り上げるというのも良いかもしれませんね」


 俺は皆がコッペパンに何を挟むか気になっただけなんだけどな……


「そ、そうですか……とりあえず5つお願いします」

「はい、少々お待ちください」


 おじさんはコッペパンを5つトングでトレーに乗せて店の奥に入って行った


「うん、計画変更だ。皆にお金を渡すから各々好きな物買ってコッペパンに乗せてみないか?」

「ほぅ?」「オンリーワンなの!」「美味しいの、作る」「面白そうだな、やってみよう!」


 福引券の大体はこっちで集めるとして自分だけのコッペパンを作れば1、2枚は集まるかな?


「はい、お待ちどうさまです」


 店の奥から戻ってきたおじさんにコッペパンの代金を渡すと福引券を5枚渡された


「えっ!?これじゃ券多すぎですよ!?」

「良いの良いの!新しい商店街の活性化プランの1つの提示してくれてるんだから!それにこれから実際にやるんだろう?宣伝してくれればいいからさ?」

 なるほど、福引券5枚で宣伝しろという事だな?このおじさん中々のやり手!


「そういう事ならありがたく貰います。ありがとうございました!」

「頼んだよー!」

 店を出て、皆にコッペパンとお金を渡す。買い物は皆俺がやってたのを見てたから改めて教える必要は無かった


「レタスとか使うなら一応皆か店の人に聞いてから買ってね?」

 レタスを挟みたくても一玉まるまる買うのは勿体無いし、皆で分けるか店の人に聞いてこういう事がしたいんだけど出来るかとか聞いてから購入をして欲しい。今後こういう事を商店街でやりたいらしいからね?


「「「「分かった(のじゃ)(のー!)」」」」

 商店街の中ならすぐに集まる事も出来るしバラけても問題無いだろう。よし、じゃあ行こうか


「じゃあ皆、自分のパンが出来たらテレパシーで教えて?」

「流石に先に他の買い物を済ませてしまった方が良いのではないか?」

「あ、そっか荷物も結構出るから俺一人じゃちょっと大変かな?」

 福引券20枚分くらいを集めるなら結構な荷物の量になっちゃうだろう


「じゃあ、皆で、手分け、する?」

「そうじゃ!皆で手分けして福引券を集めるのが良いのじゃ」

「お金も貰ったしおつかいするのー!」

「たまには我らにも任せて欲しいぞ?」

 皆が買い物を協力してくれるらしいので任せてみるか。だけど


「分かったよ。さっき渡した分じゃ足りないから追加で渡すね?」

 お金を追加で皆に渡して商店街で福引券を集める事にした



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