クロスドレッサー・ゲームセンター
「クロト!これは何なのだ?」
ヴァイスが訪ねてくる。指を差した先にあるものは……
「あれか、あれはダンスするゲームなんだけど、やってみる?」
床に前後左右に矢印のパネルがあって音楽に合わせて指示された矢印のパネルを踏むゲームだ
「やってみたいぞ!」
「じゃあ一緒にやってみよっか」
どうせやるなら一緒にやってみよう。ヴァイスと一緒にプレイするお金を出す
「画面の下から矢印が来るから上の枠の所で重なった時にその矢印のパネルを踏んでね」
「任せよ!」
気合十分のヴァイスと一緒にダンススタートだ
「ほっ、ほっ、はっ!」
掛け声とともにパネルを踏みながらポイントを稼いでいく
「いいね!いい感じだ」
ヴァイスと一緒に曲に合わせてパネルを踏み、コンボを重ねていく。楽しくなってきた!
曲に合わせて手も叩きつつノリノリでヴァイスとステップを踏む
「これで……ラスト!」
「ほっ、ほっ、はい!……どうだ?」
「流石にフルコンは無理だったかぁ、でも楽しかったからいっか!」
多少失敗した所もあるがノリノリで楽しめたのでよしとしよう
ゲームも終わったので、パネルの台から降りる為後ろを向くと
「パチパチパチパチ!」
いつの間にか人だかりが出来てしまっていた。拍手を貰うがフルコンした訳でもないので恥ずかしさに拍車がかかる
「早く降りよう、他の人の迷惑になっちゃう」
本当はただ注目されたくないだけだがヴァイスは嬉しそうだから言葉を濁した
「うむ、皆ありがとう!」
なんで手振ってるんだ……アイドルじゃないんだから
「ダンスもたまには良いな!」
まぁ楽しかったなら良いか
「すごかったのー!二人とも上手かったのー!」
「私には、無理」
ダンスゲーって人選ぶからなぁ、きっとシルエッタは踊るのが苦手なんだろう。あと注目される事も
「次の所行こうか」
だってシルエッタキョロキョロしてるもん。あんまり人だかりの中にシルエッタを残すのは良くない
「うん」
あっ!シルエッタが好きそうな所がそういえばあったな
「シルエッタ、レースゲームやるかい?」
「やる!」
よし、食い付いてきた!あれなら4人でも出来るし丁度良いな
「家でやってる奴のスケールアップ版と思えば良いよ」
画面の前に座席とハンドルが付いたゲーム。家で遊んでいたレースゲームが少しリアルになったゲーセン版の物だ
「足元にあるペダルがアクセルとブレーキ、このハンドルで操作してこのハンドルに付いてる左のボタンがアイテム使用のボタンで右のボタンがドリフトのボタンね?」
「皆で、やろ?」
「それはもちろんオッケーだよ」
「うむ、これならもしかしたらもしかするかもしれん」
「頑張るの!」
皆座席に着き、お金を入れる。キャラなどを選び、準備が整った所でレーススタートだ
「いつもと、違う、難しい、けど、楽しい!」
「うおぉ!ここでハンドルを右ィ!」
「あ、ご主人様ゴメンなの」
「ぐわぁ」
「お先ー」
ヴァイスがカーブしている所にケルの放った妨害アイテムが当たってる。ヴァイスはよく妨害されてるなぁ
「あと少し」
「負けれれぬ!」
「負けないの!」
「勝ちは譲らないぞ」
周回も最後の周で俺達全員が横並びでゴール前最後のアイテム補給チャンスでここで取れるアイテムがレースの最終結果を決めると言っても過言では無い
「うおお!喰らえ!」
ヴァイスが前を走るシルエッタに妨害アイテムを放つが……
「私も、対処、学んだ」
アイテムを使うのでは無く、自分の後ろに保持して後方から来た妨害アイテムを阻止する為に使う
「やり方覚えてたかぁ」
シルエッタを褒めつつ、ヴァイスにの前に落ちる様に妨害アイテムを投げる
「うおっ、危ないではないか」
ちっ、避けたか
「ここなの!」
ケルには加速アイテムが出た様で、俺とヴァイスがわちゃわちゃしていた横を抜けていく。これは1位と2位は決まったも同然だな?だとしたら……
「「ヴァイス(クロト)だけには負けられない!」」