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トリガーワールド  作者: エクレアサンダー
鮫島、大地へ立つ!!
8/25

アクティブスキルって?



 「マサ、無事に使役契約がなされたよ。」


 ネルの言葉に答えるように、瞳を開き立ち上がる。ネルと目が合うと、ネルへの親密感が増した気がする。

 これが、使役魔法の効果なのだろう。


 「ああ、何となくネルが近くに感じられる。………言葉の発声が矯正されたのか?」

 俺は、先程までの会話での不都合さに辟易としていたこともあり、都合よく使役魔法が言語発声へ効果をもたらした事実に、嫌悪感など吹き飛んでしまった。


 「そうみたいだね。これで普通に話ができるね。」

 ネルが、頬をほんのり染めながら、嬉しそうに微笑む。


 「二人とも、こんなところで朝までお喋りするつもりなのかしら?」

 帰還準備をしながら、リズが若干呆れた顔で俺とネルに言った。

 「ごめんなさい。」

 「すまない。」

 ネルと言葉がユニゾンし、何だか初めて誰かを好きになった時ような、恥ずかしくも心地好い感情に包まれる。


 「使役魔法行使後の使従間で、意志疎通きっちりできるのって珍しいわよね。大概、お互いの主要言語が違ったり、そもそも感情や意思を言葉で表現する事自体が無いとかね。おっと、私までここで朝を迎える羽目になりそう。」

 リズは、おどけて場を仕切り直す。


 「ロイと私が先頭、ダンカンはジェイルと共に中衛。その後ろにネルが、怪我人二人をサポートしつつ警戒と遊撃。しんがりはゾーラと……マサかぁ……」 

 リズは矢継ぎ早に指示を伝えていき、最後に俺をどうするか少し思案する。


 「リズ、俺は荷物の運搬を生業にしてきた。戦闘と言うか、戦う事は経験がほとんど出来無い。」

 俺は、リズの判断の足しにと、自身の今出来ることを伝えた。


 「わかったわマサ。では悪いけどダンカンと代わって、ジェイルを………この際、優しく運んじゃってくれる?…かしら。」

 「それって、どんなバツゲームだよ。」

 それを聞いてたジェイルが、痛みに耐えながら文句を言う。


 「大丈夫だジェイル、これでも荷扱いには定評があった。」

 そう言ってジェイルに近付く。

 「俺は、荷物じゃねぇよ。」

 「二種は持っていなかったが、人を運んで苦情を言われた事は無い。」

 俺は、弱々しく抵抗するジェイルを、両手で掬い上げる様に抱える。所謂、お姫様ダッコだ。


 ジェイルを丁寧に抱き上げた瞬間、頭の中に『アクティブスキルを有効化しますか? YES/NO』と、選択メッセージが浮かびあがる。

 ジェイルの諦めの悪い苦情を、取り敢えず無視して、頭の中の問い掛けに集中する。

 俺はメッセージの内容を理解すると共に、何故だかイタズラを成功さて喜んでいる、俺をここに連れ込んだアイツが、心によぎった。

 俺は首を振り、頭の中にあるメッセージに、意識をもどす。


 そもそも、アクティブスキルって何だよ?と、意識の中で疑問を誰それとなく問いかける。


 『有効化出来るアクティブスキルを、すべて表示しますか? YES/NO』


 相手からの機械的なやり取りに、銀行ATMを思い出す。


 『キャッシュディスペンサスキルは未修得の為、有効化出来ません。』


 「ブフッ」

 この先、俺はATMにもATMにもなれるのかと、思わず声を出して笑ってしまった。

 「おいおい、俺にそっちの趣味は無いぞ。」

 ジェイルが、ひきつった顔で呻く。

 「俺も同じだ。」

 そう言葉を返して、気になる『アクティブスキル』に意識に意識を向け直し、アクティブスキルの詳細を表示する旨を意識する。


 『  アクティブスキル一覧から、個別に選択して有効化してください。


  車輌リンクLV1 YES/NO

  ヘッドライトLV1 YES/NO

  フォグライトLV1 YES/NO

  ウインカーLV1 YES/NO

  チョーキングLV1 YES/NO

  エアーサスペンションLV1 YES/NO

  ワイパーLV1 YES/NO 』


 俺は頭の中でトラックかッ!と、アイツにツッコミを入れながら、呆れながらも一目瞭然なスキルの中から、エアーサスペンションを有効化する。


 「待たせたな、多分これで荷物が壊れる心配が少し減るだろう。」

 俺は皆に、準備が整った事を合図し、行動の促進をうながす。

 「だから荷物じゃ無くは無いけど、俺を壊さないでくれよ。」

 ジェイルの泣き言に、皆の顔に笑いに歪む。


 「では、行きましょう。」

 リズの掛け声を合図に、街へ向けて森の中を進みはじめる。


 「おい凄いなお前、多少は揺れを感じるが、上下への衝撃はほとんど無いぞ。いったいどうなってるんだよ。」

 ジェイルが、驚きながら俺に賞賛を掛ける。


 「全力で走っても、多分揺れは大丈夫だと思う。多分な。」

 俺はニヤリとして、少しはしゃぎ気味のジェイルに、冗談を言ってみた。

 「あ、『多分』が、二回ほど聞こえたので、無理せず現状維持での進行で、よろしく頼みます。」

 「リズ、少し移動速度をあげて試してみようか?」

 「それは、ジェイルが何処まで壊れないで、この森を抜けられるかって事?」

 リズが、惚けた返事を提示すると。

 「全力ダッシュ、二十歩で貨物事故。」

 ロイが、一番に悪ノリに参加する。

 「最後まで行って欲しいと、希望的に……。」

 「虫の息で、何とか。」

 「ジェイル、ガンバ。」

 ネル、ダンカン、ゾーラもノリノリだ。


 「皆で俺をオモチャにしやがって、覚えてろよッ!」

 ジェイルが、芝居がかった感じで、楽しそうに答えるも、しっかりと自分の身体を極力揺れないよ固定する事に従事する。

 「忘れたら聞きに行くよ。」


 「「「「「「アハハハハ………」」」」」」


 森を抜けるまで、緊張感を誤魔化すかのような、会話と笑い声が続いたのだった。





 主人公のドテチン化解除(笑)&トラックなオーガのハイブリッドな部分を開示(笑)




 

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