理不尽に怒り、そして………
この回、前の2つを合わせて、1話分だよなぁ~(笑)
纏めませんけど(笑)
ざっとひと通り確認したが、謎スキル【トリガーアデプト】以外は、明らかにこの身体での日常を過ごして行く為に使われるモノばかりのように感じる。
となると、《この世界を救え》と、【ワタシ】からの《便利なアイテム》に絡むファクターは、【トリガーアデプト】一択に絞られる。
「【トリガーアデプト】、簡単に直訳すれば、《引き金機能》なんだが。積載魔法の中にある、二つの謎アイテムと関連しているんだろうなぁ。」
漫画やアニメなんかだと、主役がそれを使って変身したり、それによって敵を倒したりするのが、だいたいの王道パターンだよなぁ。
俺みたいな、中身が中年オヤジで、燃える様な闘志など無い、外見魔物なんて、敵側の一話限りの噛ませ犬キャラにしかならんだろう。
「謎アイテムを、取り出した途端に起動して、熱血スーパーヒーローになっちゃうのか?」
あと20年若ければ、何も考えず突っ走れたのになぁ。
この歳だと、長く生きてきた故に、色々と独りよがりに、面前の未知の冒険とリスクを比べると、どうしてもリスクに傾いてしまう。
そもそもこの世界は、俺の世界じゃない。
俺が生まれ育ち、生きてきた世界はここでは無い。
他人の世界の知らない事情に、一方的に巻き込まれただけじゃねぇか。
この世界を代理とは言え、統括している存在が何故、俺にこの世界の存亡を託す?
ステータスだか何だか知らないが、こんなゲームみたいに、俺の存在を勝手に
数字で計りやがって。
それとも、この世界じゃ、みんな数字で存在価値を決められてるのか?
俺はこの世界に来て、勝手に背負わされて使命など、理不尽すぎてどうでもよくなった。
「マサァー、おはよッ、どうしたの怖い顔をして?」
今起きたばかりなのか、まだ寝ぼけていたネルが、俺の憤る感情換気に触れて、慌てて跳んできた。
「マサ、何か嫌な事でもあったの?」
ネルが、心配そうに近づき、俺の腕を取り仰ぎ見る。
「ネル……あの、すまん。ええっと、何でもないんだ。」
ネルの咄嗟の行動に、ドギマギと俺は誤魔化す。
「嘘だ。マサは何か独りで隠してる。何をそんなに怒ってたの?」
ネルは必死に、俺にすがり付く様に問い掛けてくる。
「いや、本当にたいした事じゃないんだ。」
俺はまだ少女の、いや子供であるネルに、こんなに心配をかけてしまっている自分に、甚だ情けなくなる。
俺が話すまで、この手を離さないぞと、頑ななネルの瞳に、逃げるように目を逸らす。
ネルは、俺が目を逸らしたのが気に食わなかったのか、目に涙を湛え、さらににその小さな両手で、俺の腕に力を込めてくる。
「ネル。わかったから、その手を放しくれ。」
「………うん。」
恐る恐るといった感じで、ネルの手がはなれていく。
俺は積載魔法の中から、【トリガーターミナル】を、ネルにも見える様に取り出した。
「実は、こいつの事で、『それはねえ、こう使うんだよ。』ッッ!?」
俺の話している途中で、知らない声に割り込まれたと同時に、俺の頭の中で危険を知らせるアラートが鳴り響く。
グサッ
「えっ!?」
ソイツは一瞬で、俺から奪った【トリガーターミナル】を、ネルの鳩尾に突き上げる様に突刺す。
『やっと見つけたら、ダラダラと何にも始まらないからさぁ~。待ってられなくて、ついつい僕がヤっちゃったよ。』
既に意味を為さないアラートが、意識の中で遠くに木霊したまま。
真っ白になった俺の視界が、憎悪の黒と怒りの赤が合わさりて、紅蓮の炎となり染まっていった。
伏線回収
で、これからどうなるかって?
なぁ~んにも考えて無いわよん(笑)




