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戦闘員A  作者: 甲斐祐樹
悪の組織
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第1話

「んーー!」

 伸びをしながら枕もとの携帯で時間を確認する。

 時刻午後8時20分。

 起き上がり、リモコンでテレビのスイッチを入れる。適当にザッピングしていると生放送の特番を放送している局があった。最近連続して起こっている、


『黒ずくめの集団、強盗・空き巣』事件だ。


 始まりは2ヶ月前、大阪市内で起きた三洋銀行集団強盗事件。全員黒い服装に身を包み、そのときに奪われた三億五千万円・犯人に繋がる情報はまだないらしい。

 その後、市内を中心に強盗・空き巣が頻発しており、目撃者によると全身黒い格好をしていたということから、これらの事件の関連性を調べられている。

 3日前は僕の住む市外のエリアでも強盗事件があり、黒ずくめを見たともいわれている。

 空き巣での逮捕者は出ているらしいが、その犯人と銀行強盗との関連については取り調べ中らしい。


「物騒だなぁ…」


 テレビを見ながら、菓子パンとコーヒーで食事を済ます。


 ぼーっと見ていた番組も終盤に差し掛かり、

「今からバイト行って、明日は休みだから……掃除と洗濯と……」

 ブツブツ言っていると、突然右腕に強い衝撃が走る。

「いってぇ!!」

 この痛みは何度味わっても慣れない。立ち上がり、地図を取りに行く。テーブルに広げ、ペンと紙を用意する。


 それから5分程して、

『ザザザ……、指令、指令、レベル1・スケールA・市内H19』

「1のAの内H19……」

 聞こえてくる声を紙に書き込む。

『レベル1・スケールA・市内K25、レベル1・スケールA・市外Bエリア・D7』

「Bエリアか……」

 それきり声は聞こえなくなった。

 時計を見る。午後の9時20分。そろそろ準備しないとバイトに間に合わない。


「明日は、掃除と洗濯とそれから……」




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