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改訂版 異世界ツアー  作者: 黒田明人
4章 元世界・観光編
29/45

28話 オレはツバメかよ

ホテルでフリメ確保であいつに送ったところ、膨大な資料が送られて来た。どうやらこの7年の間、相当に詳しく調査していたらしい。そういや、5億渡して残金2億チョイとか言ってたな。つまり、3億近く消費したって事か。本当に律儀だよな・・資料を読んでいくと、どうにもオレが消えた件をあいつの一族の陰謀だと邪推した結果、知らないと言うのをとぼけて匿っていると勝手に思い込んで暗躍して、相手の当主を暗殺したのかよ。しかもそれで次期当主を決める為に催された新年の集まりで、集団食中毒を演出して更には救急車両を偽装して止めを刺すとか、どこのマフィアだよ。佐代子はたまたま女学院で難を逃れたが、エビスに言われて危機感を持ち、そのまま匿われていたのか。後は詳細な調査をやって確証を掴んで、今は弁護団まで組んでやってんのか、とんでもないな。他にも広域系との癒着とかインテリ系関連とか相当の数にのぼるようだ。それらの調査もかなり詳しくやったようで、政財界も揺れに揺れているか。野党にリークして叩かせたりもしてんのか、とんでもねぇな。挙句に退陣に追い込んでやっと刑事責任を追及出来るようになって、遂に起訴まで持ち込んだってところか。戦後最大の大捕り物とかになっているとか・・やれやれだな。しかもあれか、ミカの政略結婚の相手だった奴、財界の大物の孫なのかよ。その件も突かれて大変な事になってるらしいな。見合いの後で婚前とか、ミカは16でギリだが、相手の男は13とか犯罪だろ。既成事実化の企み、保護条例違反、その他色々ってか。知らない間に凄まじい事になってたんだなぁ・・翌日、また事務所に行ってみると、ミカが妙に年上っぽい格好をしていた。


「なんか年増に見えるぞ」

「あら、ちょうど良いところに来たわ」

「何をするんだ」

「ちょっとキスしよ」

「なんだ、唐突に・・まあいいが・・お前、背が伸びたな、背伸びしないと届かないぞ」

「くすくす、まさにそのものね」

「何のテストだ」

「どのみち思われるんなら、思いっきりそうしちゃおうと思ってね、ちょっと大人っぽい格好をして、ショタコンのフリすんのよ」

「オレはツバメかよ」

「また古い言い回しね」


素の顔で裏地が赤い黒のコートを着用して展示場に遊びに行く予定だが、ミカは開き直ってインテリメガネをしてショタコンを装うらしい。そうしないとくっ付けないと・・テストだと言ってキスしようとしたら、オレが背伸びする感じになって、まさにそのものって感じになったと佐代子は言う。ミカ、レベル上げたせいか背が伸びちまって・・ちょっと測ってみたらオレ158センチでミカ165センチだった。オレこのまま伸びないんだろうなぁ。それにしても、違うからこそ装えるコンプレックスって訳か。まあそういうのも面白そうだ。そんなこんなで2人の話をぼんやり聞いていたが、佐代子は本格的に移住の意思を固めており、オレの屋敷に居候になりそうだ。言葉はメイド達から教わる気になってるし、奴隷は男の子を1人買いたいらしい。ケモミミなら種族は問わないらしいが、なるべく可愛い系とか言っているから、獅子系とか虎系は好みじゃ無いんだろうな。まあ、猫か犬か狐か、後はウサギって手もあるが、どうなるかは商館の在庫の都合になる。落ち着いてからなら好きなだけ買って育成してやれば良いが、今はまだ1人が精々だろう。


そうだなぁ、将来的に領地でも賜ったら、ケモミミランドでも作って支配人させちまおうか。世界中から幼い獣人を引き取って育てる会とかやらせて、初代会長にでもすれば、観光の奴らの中から移住に切り替えて、会員になりそうな奴がやたら増えそうな気もするし。まあそういう事ならいくらでも支援してやるさ。衣食住と仕事さえあれば、どんだけ引き取っても問題無いしな。どのみち領地の拡充すんのなら、人はいくら居ても足りないだろうし、獣人同士で一緒に働ける環境を構築してやれば、トラブルにもそうそうならんだろうし。そもそも、ランドの出なら愛情たっぷりで送り出されるはずだし、そんなに捻じ曲がった奴も出ないだろう。恐らく賜る土地は豊かじゃないはずだ。そうなればインフラ整備に箱物建築など、やる事はいくらでもある。


最初は奴隷満載で始めて、優秀者を解放していけば、それなりの奴らも真面目に働くだろう。解放と同時に領民証明書でも発行してやれば良いだけだ。税金も人頭税は廃止して、戸籍作って世帯主での支払いにして、消費税を贅沢品オンリーにして、生活必需品は非課税にしてやると。それで生活水準も上がるだろう。そうなりゃ嫌でも贅沢品が欲しくなり、税金が加算されても買える余裕が出るはずだ。動けない奴でも内職ならやれるだろうし、そういう奴らもそれなりに働けるようにしてやれば、スラムとかも発生しないようになるかも知れん。犯罪者に対しては防衛措置が必要になるな。義賊に近い奴らを誘致して盗賊ギルドでもやらせるか・・外来の犯罪者からならいくら盗んでもお目こぼし、例え殺してもお目こぼし、トラブルに対しては相手だけ捕縛、こちらはお目こぼし、阿漕じゃないなら多少の金貸しもお目こぼし、ちゃんと守るならショバ代もお目こぼし・・これくらいの優遇で足りるかねぇ。まあ、制限して生活がきつくなるようなら、オレがショバ代をたっぷりやれば良いだけか。んで、探索の技能とか、宝箱のカギ開けの技能とか、罠の探知の技能とか・・世には迷宮とか言うのもあるらしいし、そういう場所で役に立つ技能の育成に努めてもらえば問題はあるまい。それに対しての支援の名目で、色々に補助金を渡せば良いだけだし。オレの財布でやれば、横領も癒着も関係ない。友人に金を支援するのと意味は同じだ。何にせよ、そんな事があればの話だな。もっとも、最初はオレの財布から領地に金を貸さないと回らないだろうけどな。


さて、まだ話してんな。ああ、仕事の件か。そうだなぁ、屋敷で家事手伝いも良いが、メイドの仕事でも覚えさせるか、ツアコンの知識でも学ばせて、後々の観光客のガイドとかやれたら・・ああ、ケモミミランドだった。種別は孤児院、厳密には獣人専用孤児院、観光客向けにはケモミミランド、これで決まりだろ。院生にアルバイトって訳じゃないが、客に愛想良くしたら小遣いやるとかな、クククッ・・まあ、移住に切り替えてそこで働きたいとか言う奴も出るかもだし、従業員の確保はあんまり考えなくて良いか。15才になったら卒院にするけど、そのまま院で働けるようにしてやれば良い。下の子の面倒を見て金になれば、やってる事は今までと同じだしな、殆どの奴が希望しそうでもある。んで増えたら別の院を立ち上げて、そこでも同じようにすれば良い。姉妹にガードとかやらせれば問題無いし、フェンリルも面倒見が良いらしいから、良い兄貴分としてやってくれそうでもある。よしよし、帰って仲良くなってたら、孤児院の申請をして院長、フェンリル、副院長、ミクリアとクラリエで始めようかね。メイドの中から支援に送って、警備も時々様子を見に行かせると。となると近場じゃ無いときついな。屋敷の近辺に空き家は無かったか?まあいいや、今はプランだけでも。


「アンタ、寝てんの?」

「うん?何だ」

「佐代子の仕事先の相談なんだけど、うちのメイドで良いよね」

「ダメだ」

「え、どうしてよ。メイドの名目で家事手伝いぐらいで良いかと思ったのに」

「佐代子」

「ダメかな」

「お前は職員だ」

「え、何の?」

「ミカ、あいつらが仲良くなっていたら、孤児院作って院長やらせるぞ。2人は副院長だ。そして佐代子はそこの従業員な」

「もしかして、それって」

「いくらでも買い取れ、オレが許す」

「やったぁぁ」

「成程ねぇ、その手があったわ」

「さすがに院長が同じ獣人なら、子供の反発も少ないと思うだろ」

「全然違うと思うわよ」

「なるべく屋敷近くで土地を確保して、メイドも暇なら応援に行かせ、警備もルート追加してもらうと」

「万全だわね」

「と言う訳で、佐代子はベビーシッターとか、介護士とかその手の仕事がやれる技能を身に付けろ。そしてあいつと結婚して移住だ」

「りょーかーい」

「ああ、遊びが終わってからで良いからな」

「えへへ、助かったわ」

「ミカ、年増の格好だけどな、ドレスでやれよ」

「はうっ、そうだったわ」

「下黒上紺の地味系ドレス着てな、化粧で叔母さん風に化けるんだよ」

「気が滅入りそうな装いね」

「佐代子、こいつ若く見えないか」

「そうなのよね、とても23才には見えなくて、やっぱり無農薬とか無添加のせいかなって、さっきもミカと話してて」

「ファミリー特典にアンチエイジング効果」

「マジなのそれ?」

「オレが老けないんだから、おこぼれぐらいあって当然だろ」

「そういやそうか、何にしてもラッキーよね」

「私も混ぜて」

「あははっ」

「契約、汝は家族を裏切らず、貶めず、また傷害せしめず、幾久しく慈しむ事を誓うか」

「はい、誓います」

【スローエイジング】

「これで私も・・」


《それ、インチキな呪文でしょ・・バレなきゃ良いんだよ・・あれぇ、裏切らず、じゃないの?・・それは佐代子だけ・・あは、なんか狡いわね・・お前は馴染みでもオレは違うし、こっちの世界に染まっているから、緊急時の姿がちょっとな。お前なら殺されそうになっても変わらないと思うが、佐代子はオレとケモミミのどちらを選ぶと思う?・・あ、それがあったわね・・盲目的に信じて逆らうなら、切らないといけなくなる。ここならまだ甘いが、向こうは命の軽い世界、そんな甘さは命取りだ・・うん、向こうに馴染んでいけそうなら話しても良いよね・・万人が知れば皆欲しがるようなチートだからな、こういう誤魔化しも必要になってくる。草案の中の誓約やら契約ってのは、オリジナル契約魔法になっててな、破ると奴隷化や隷属化になる呪いみたいな魔法だ・・うわ、ヤバいわね・・命の重い世界は裏切っても嫌われるぐらいだが、軽い世界では簡単に殺されちまうから簡単には裏切れない、その違いを忘れるなよ・・そうなのよね・・こっちじゃ嘘付いて殴れば犯罪だが、向こうだとそれじゃ仕方が無いって感じだろ・・確かにね》


結局、移住を見据えた技能向上という事になりました。


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