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改訂版 異世界ツアー  作者: 黒田明人
4章 元世界・観光編
27/45

26話 異世界観光ツアー

はっきり言って会話と設定しかありません。最初、設定の話を閑話か何かで入れようと思っていたのですが、結局中に混ぜてしまいました。7年ぶりにあった彼らの話が止まらなくて・・


「あら、それじゃ転生じゃないの?」

「厳密に言うならそうかも知れんが、向こうで生まれた記憶は無いからな」

「死んだ記憶も無いの?」

「銃弾が頭をかすった記憶はあるが、あれがもし致命傷で死んでいたのなら、あの空間で身体を交換してくれたのかも知れんな」

「その人ってか、神様みたいな人には会えないの?」

「まあ無理だろうな。だからこそオレが案内を続けようと思う訳だが」

「でも移住はさすがになぁ・・」

「おいおい、移住とか冗談じゃねぇぞ」

「分かってるわよ、そんな事」

「よし、ならな、観光はどうだ」

「それなら良いかも。ねぇ、ケイちゃん、一緒に行こうよ」

「バカ、エビスと言えと言ったろ」

「良いじゃない、ここに居るのは知ってる人ばかりなんだから」

「それがそうじゃ無いから問題なんだろ」

「ふふん、心配するな・・【ゲート・オープン】【ゲートクリア】ほら、この世界から消えた」

「うおおお、マジで消えやがった」

「あいつは魔物の巣に送られたが、オレが案内すれば安全だ」

「本当に戻って来られるんだろうな」

「オレ達が戻ったのに信じられんか?」

「まだ向こうの世界とやらを見てないからな」

「私は行きたいわ。ねぇ、エビス、行きましょうよ」

「スケジュールがな・・そうだな、3日か、それぐらいなら何とか・・」

「3日で良いんだな」

「それ以上は無理だ」

「別に構わんさ。オレは案内とサポートをするだけだからな」

「ねぇ、具体的にどんな感じなの?」

「草案を見せてやる。ブログに出そうと思っていた草案なんだが、見てみるか」

「うん、見せて見せて」


        ★


相良圭介の異世界観光ツアー



短期 ①  3日   300万


中期 ② 2週間  400万


長期 ③ 1ヶ月   500万


永住 ④ 永久   150万


制約


 Aプラン【誓約】  50万


 Bプラン【契約】 500万


自動通訳 あり  1日50万 


言語学習 教師斡旋 有料


④-Aの特典


・初年度人頭税代行支払い(支援)

・移住手続き代行支払い(支援)

・言語学習・語学教室斡旋(支援)

・部屋分譲・優遇措置(分割払い可)

・初期費用援助(日本円で200万円相当)

・初期費用貸与(条件により10億円分まで可)

・仲介(条件により可)

・就職斡旋(条件により可)

・事業設立支援(条件で出資可)

・特殊雇用人(条件により代行購入)


例 ③-Bの場合

・旅費2500万円

・現地通貨2500万円分進呈


約束事


・こちらの事を話したり、持って行った物品を売ったりしない

・トラブルを起こさない(状況によっては省く)

・犯罪を犯さない(状況によっては省く)

・異世界に行って帰った事を話さない

・向こうの元日本人に観光で来たと言わない

・お土産は買わない


分譲部屋


・各部屋にベッド、バス、トイレあり

・条件によっては賃貸も可能

・分割金利手数料不要

・修理(状況によっては無料)

・減価償却での買取も応相談


こちらの知識や技術、異世界の産物は私の独占になりますが、自力で行くなら自由です。旅費はあちらでの小遣いとして現地の通貨で渡す事になります。実質的にこれは支援なのです。なので不自由があるかと思いますが、そこのところご了承ください。なお、援助不要で好きにやりたいなら、500万円から承ります。ただし、どこの国からスタートになるかは分かりませんが。


        ★


「何と言うか・・永住の条件が凄まじく良いな」

「特殊雇用人って・・もしかして、奴隷の事よね」

「ブログに奴隷とか書けないだろ。その代わり、代行購入って言葉で暗示しているつもりだ」

「うん、そうだと思った」

「3日じゃ買えないな」

「え、奴隷とか要らないし」

「ふーん、奴隷商館に行けばきっと、ケモミミが・・」

「うわぁぁぁぁぁ」

「ちょ・・バカ、余計な事を言うな」

「移住するわ」

「くそ、こうなるから嫌だったんだ」

「お前も移住すれば良いだけだろ」

「冗談じゃあるかよ、何人も得意客抱えてんだぞ」

「じゃあ単身赴任か。佐代子、こいつと結婚するならタダで移住させてやるぞ」

「えっ・・」

「お前、タダって言ってもよ」

「約束事は守ってもらうが、全ての特典を付けてやる」

「そこまでの好条件とか、何か裏があるんだろうな」

「まあ、無いとは言わんよ」

「それがどんな裏かによるな」

「心配するな。オレ達には関係の無い裏だ」

「オレ達と言う事は、その神様みたいな奴の都合か」

「だから関係無いと」

「危険は無いんだろうな」

「お前さ、オレ達アリンコがさ、人間の都合を知ってどうにかなると思うのか」

「そこまで卑下する関係かよ」

「あいつらにとっては人の生死とか、意味が無いって理解出来るか」

「何だそれは」

「殺すも生かすも自由自在。死んだ奴を蘇生させる事も、その身体を改造する事も、簡単にやれる存在としたらどうするね」

「まさに神だな」

「死んで葬式して悲しんで、蘇生可能な存在の前では、ただの遊戯みたいなもんだろ」

「成程な、確かに関係の無い話だな」

「ねぇ、ケモミミの奴隷って買うの助けてくれるの?」

「ああ、好きな子を選べばいいし、選べないなら全員買っても良いぞ」

「ちょっと、アンタ、全員って・・」

「ちゃんと独り立ち出来るまで世話してやるなら構わんぞ」

「ああ、そう言う事ね」

「オレ達で3人、近々何とか独り立ちしそうな感じだ。あいつらが結婚したら家でも建ててやるか」

「そうね、近くなら遊びにも来やすいだろうし」

「新婚とかヤリまくりになんだろ。落ち着くまで好きにさせれば良いさ」

「あは、まあそうよね」


「それにお前も忙しくなるしな」

「えっ」

「何をしに来たのか忘れたのか」

「ああああ、そうだったわ」

「おい、エビス、体外受精の名医、紹介してくれ」

「遂にその気になったのか」

「ふふん、所長の愛人とかもうどうでも良い。オレにはこいつが居るからよ」

「知ってた・・訳じゃ無さそうだな。推測か、合ってるぞ」

「当時は何て言うか、色々と甘かったんだな。ずっと封印してたから思い付きもしなかったが、退職金と慰謝料同額で普通は気付くよな」

「実はあいつさ、隠し妻が居てな、お前が離婚してから発覚してな、すったもんだの挙句、隠し妻に刺されてさようならだ」

「何だ、あのバカ死んだのか」

「お前の元妻も重傷を負ってな、くたびれ儲けで実家に戻ったそうだ」

「あれ、脱税の共同正犯だろ」

「そういやそうだな」

「分け前着服で悠々自適か」

「待てよ、まだ時効は来てないはず。よし、突いてやろう」

「クククッ、相変わらずだな」

「得られる儲けは逃さんさ」

「ならな、魔法が本当に使える杖とか売れると思うか」

「またとんでもない物を出してくるな」

「ほれ、この杖だ」

「この石が問題なんだな」

「何でも良いから、適当な・・そうだな、ライターの火を思い浮かべながら【ファイヤー】と唱えてみな」

「お・・おう・・ええと・・【ファイヤー】うおおおおっ、すげぇぇ」

「凄い凄い」

「目立つ事に使わないならそれやるからよ。地味に使って遊んで良いぞ」

「良いのかよ、こんなすげぇもんを」

「見本で良いさ」

「安くは無かろうに」

「あははっ、良かったね、安くないんだって」

「オレの自作だ」

「こんな物が作れるようになるのかよ」

「剣と魔法の世界だぞ。かく言うこいつも魔術学院の卒業生でな、上級魔法までバッチリ使えるぞ」

「わぁ、良いなぁ」

「行きたいならまず言葉を覚え、環境に慣れてそれなりに強くなってからだな」

「え、強くって言っても」

「レベルアップさ」

「そんなのがある世界なのね」

「この世界にもあるぞ、上がらないだけで」

「どうして上がらないの?」

「お前、何か殺した事あるか」

「え?虫とか?」

「お前なぁ、ゲームでハエ殺してレベルが上がる話、聞いた事あるか」

「あ・・そうよね」

「ミカ、お前何人ぐらい殺したっけ」

「そんなの覚えている訳ないじゃない」

「嘘・・ミカ、まさか、それって」

「ああ、相手は盗賊よ。アタシの前に・・」

「またそれを言うのかよ」

「あははっ」


「まあ、考えておいてくれ。こいつが身篭ったら動けるようになるからな、話はそれからだ」

「おしっ、特急で探してやる」

「費用は預かりから引いといてくれ」

「微々たるもんだぞ」

「杖、1億ぐらいで売れないかねぇ」

「さすがにそれは無理だろ」

「罪にならない武器だぞ。裏の奴らならもっと高く買いそうだろ」

「そうか、確かに魔法で殺しても法律の枠外だな」

「それが例え公僕の前だとしても、該当する法律が無いときたもんだ」

「無ければ罪にはならんか」

「そもそも立証出来ないだろ」

「そうだな」

「ああそうそう、オレの部屋荒らした奴ら、まだ生きているか?」

「広域の奴らか、生きてるぞ」

「トップ以下全員だ。枝も末端も全て殺す。情報を寄こしてくれ」

「良いだろう」

「どれぐらいだ」

「そうだな、ざっと・・関連団体もか」

「ああ、関与があれば何万でも消してやるさ」

「それがやれるだけの実力か。そのレベルとやらはいくつになった」

「3桁さ」

「うわ、さすがだわね」

「レベル81に言われたくないな。また上げやがったな、何処で上げた」

「えへへ、ちょっとね」

「最近、やってないから関連切っといたのが仇になったな」

「それでかぁ」

「全員分配でそう簡単に上がるかよ」

「おかしいと思ってたわ」


待ち合わせの公園でいつまで話しているんでしょうね。

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