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 私は、俗に言う転生者というヤツで、その回数も忘れてしまう程の経験を積んでいた。

 私の魂は、元々はどうだったか知らないが、磨きに磨かれてしまって、輝きが大変な事になってしまっているらしい。

 だから、様々な世界、様々な時間に転生したとしても、

 平凡な村人で終われるような事がなくなってしまってから、

 どれくらいの人生を生きてきたのかさえ、もう、忘れてしまった。

 いつ、どこで、誰であったとしても、付きまとうのは、孤独だけだった。

 

 彼は言っていた。あの石像ばかりの夢の中で、当時、真の魔物として堕ちていた私に。


「ここの光景は、ボクの持っているモノと、とても良く似ているよ」

「・・・」


 私は何も言えなかった。何しろ、この時、他の誰でもない彼に、首を落とされていたから。


「・・・一緒に、来るかい? メドゥーサ?」

「・・・」


 そう言って、彼は、私の首を持ち上げると丁寧に袋に包んで、大切そうに、懐にしまったのだ。


 鎌を持った英雄と呼ばれていた、この時の彼の名は、ペルセウス、とそう呼ばれていた。

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