第6話 バーサス魔王 |開闘《かいとう》
3週目 戦闢
7月22日、使用可能魔法に氷属性の漏れを修正。
初級魔法の名称を数個ほど変更しました。
主人公の適正レベルを変更しました。
前回までのあらすじは
ついに魔王と対峙する主人公だったが勝てるのか?
かなりヤバそうで強いご様子、さすがはラスボスd=(^o^)=b
異世界生活1日目の夜
2つの月は空に斜めに佇んで地上を眺めている。
時刻は8時を過ぎた頃、星の明かりは月の光で霞んで森や大地を照らしているのは、もうすぐ満月になる双子の月だけ。
魔の王が住まう巨大な城【黒城ドラゴンハーフ】そして城下町でもある首都【要塞都市ブラックコア】は月明かりに静かに今日も変わらず見守られていた。
魔王と衝動すれ違う刹那に相手の靴底ごと斬る。
くるぶしに刃が向かうまでに到達して、その先に続こうと腕を動かそうとして体を捻ろうとして魔王も何もしない分けもなく重力に従って凄まじい勢いで踏み潰された。
しかもその攻撃には電撃が帯びていて衝撃と行動阻害《麻痺》の2つの効果を与けて動きを紛れもなく止める事に成功していた。
麻痺を気合いで耐えて動こうとしたけど抵抗も空しく魔王の足の裏と返り血とで視界を遮られて成す術無く下降するしかなかった。
クレーターを作って、その中心にはヤ◯チャよろしく倒れて身動き取れないオレと、それでも壊れてない聖剣。
凄い、驚きの一言に尽きる。
装備は持ってるだけじゃ意味がない。ちゃんと装備しなきゃね。
起き上がろうとして麻痺で動作が遅れて魔王の追撃で強烈な蹴りを諸に食らって床を激しく転がって数度のバウンドの果てに壁に激突して、やっと止まる。
壁はへこみの範疇を超えて崩れて皹も大きく伸ばして関係無い範囲の壁に掛けられていた蝋燭も飛散して散乱した所から壊れていく。
蝋燭の天辺は髑髏になっていて目と口の部分から火が出ている。
蝋燭と同じ色の炎はよく見れば各々に色が違っている。
その気味の悪さが魔王と魔王城での自分の孤立を主張(想起)させられるようで場違いにもこんな事が頭に感想を浮かべさせていた。
「はぁはぁはぁ」
のろりと這いずり回りながら呼吸が乱れて息を吐く度に痛い。
頭から血が垂れて邪魔くさい。
血反吐は蹴られた時に出した気がするし肋も折れてそうだ。
『骨折を複数感知しました。
状態異常:麻痺により行動の阻害。
平均3秒に軽効果のあるアトランダム数値の攻撃を確認・感知しています。』
ほらね、やっぱり。
帯電に持続効果の微ダメージのサービス付きか嬉しいね。
体が動かし辛いし最悪だ。
んっ?
いやコレ使えない?
『雷属性を獲得しました。
麻痺耐性(中)を獲得しました。
吸収と内包を完了しました。
状態異常:麻痺は掻き消えました。』
ホラホラやっぱり!
痛い身体に鞭を打って瓦礫から何とか這い出る。
うわっととと。急に立ち上がったからなのか平衡感覚が?
貧血かしら?
そういや、ついさっきも同じように瓦礫から出てきた気がするんですけど。
「「凄いな、これでも死なないとは。
さては君、人間では無いね?
もしかして神に喚ばれた時に身体を弄られさせているのかな?
魔族か何かに変わっていないと怪しい事象だらけだね」」
うるせ~やい!!
んぐ?
はう、おわわっ麻痺の残りダメージと立ち上がったら肋骨の痛さで吐血する。
さっきから口の中が鉄の味しかしない、鼻もずっと鉄の匂いばっかりだ。
良い気分には成れないし、この匂いにも慣れそうにない。
のに不思議と嫌な気分じゃ無いんだよな。
一歩、足を動かすと蝋燭を踏み砕く音がして感触で下を見いやる。
「何だこれ?」
色は薄いが微妙に1つ1つ違う、後ろを振り返ると壁に掛かっている無事な他の蝋燭がある。
あ~なるほどね。
蝋燭の色に乗っ取って炎の色も同じなのか。
ここからじゃあ全てを確認は出来ないけど全部を集めれば虹色になるかもね、なんつって♪
にしても骸骨の蝋燭ってどんなセンスだよ。ある意味魔族らしいのかな。
顔の部分に火をどう灯したンだろ魔法っぽいな。
また関係無い事、考えてしまってた。
「「そろそろ引いても良いんじゃ無いかな。
勝ち目がないのは分かっただろう?
お互いに望んでいない結果が待ってると思うな。
泥船渡河じゃないかな?」」
「………はぁはぁ………はぁ……分かってないな!
はぁはぁ………倒した未来に手にしたい幻想があるから、ここまで這いつくばってるだろ?
だったら泣きそうでもチビりそうでも痛くても意地でも立ち続ける。
んで、お前を上から睨てやるんだよ。
だから後先は未来なんて関係無~~んだよっ!!」
人差し指でピンッと魔王に突き付けて啖呵を切っていた。
その場の乗りでカッコいい事を言ってしまった。
(*/□\*)
「ははっ、面白い事を言うね。
幼い子供を相手にしているようだよ!
うむ、なら手加減するのは失礼に当たるね!
ここからは本気で行こうか!
若き勇者くん!!」
マジかよ!?
怠い身体を動かして転けそうになりながら歩きつつ後ろを見て式神の数が4匹になっているのに気づく。
しかも残った彼等も所々に罅や火傷の痕のような傷もある。
治療、もしくは新しいのを出してやりたいがMPも時間もムダに出来ないし、そんな隙を奴が与えてくれそうにもない。
残機が心もと無いが仕方ない。
もう少し待ってくれよ、後で絶対に回復させてやるからな。
イアっ回復魔法と自動回復の重ね掛けって出来る?
『かしこまりました。
効率の良いスキルを製作します。
〔回復|多大重治癒〕が完成しました。
発動します。
しばし、お待ち下さい。』
んじゃオレはっと、身体に纏わりついてた電気の帯電を剣に収束して。
よし出来た!
今回は一発で出来た!!
『構築に問題はありませんでした。
正常稼働と発動に成功しました。
通常の自動回復も再開させます。
今後は回復魔法も独自に多重発動できるようになりました。』
了解(*>∀<*)
『通常の回復魔法も発動させます。』
身体から痛みが引くのを実感して最後まで待たず走りだす。
これ以上、奴に隙と時間も与えない。
あ~~にしても身体超痛ぇぇぇ、軋む。
魔王さんは余裕の態度で両手を前に出して聞き取れない言語を唱えると魔法が発動させたらしく。
見た目通りの巨大な魔法陣がオレの下に出現して象の鼻みないな木の根っ子が鞭みたいに六方向から現れる。
その触手みたいなのに絡み捕られないようにその場から直ぐ様、逃げるように移動するも鞭は追ってくる。
「あっぶね!?」
顔に直撃するギリ擦れるくらい直前に力任せに跳んで難を逃れる。
その後も前転したり着地して走り出して飛んでを繰り返して避け続ける。
おっ前宙出来た!!
凄い、もう一回!
回避出来けッた(*^O^*)
イッかす~もう1回、あっ駄目だ。
掴まった、嬉しくて調子乗って連続でしたら、あっという間に巻き付かれて拘束されてしまった。
いててててててて強く締め上げ過ぎ!!
野太い象の鼻根っ子は魔方陣から動けないけど長さは伸縮自在でオレを握り締めながら振り回した。
目が回る。
うごうぎん!?
振り飛ばされて床や壁に押し付けられ叩き付けら空を舞い数度。
遊んでンのんか?
こっちとら痛いんだぞ?
悲鳴に近い雄叫びを揚げて力技で引き千切る。オレも身体も泣きたいくらいに限界はとうに過ぎ去っているのだ。
拘束から逃れるも両手の自由は今も巻き付いている鞭のせいで使えない。
魔王は感心したように称賛を投げ掛けてくるけど、それ所じゃないんです。
今度は魔王の手の平から魔法陣が見えて、そこから鞭が伸び飛ん出てくる。
飛んだり滑ったり前宙したりスライディングをして魔王の鞭やパンチにキックを躱すけど全ては無理な訳で、その1つに又グルグルされて身動きを制限される。
こっちに向かって来る魔王にフェイクを入れるために方向を変えたりしてジグザグ走ったりしたりしする。
魔王さん手綱みたいに引っ張ってくるので勢いで引き擦られて踏ん張りを入れて抵抗する。
抵抗するために右に左に逃げるけど少しずつ魔王さん近づいていってて成果は無かったかもしんない。
正面口、近くの壁が見えて壁面を使って勢いよく蹴って威力を利用する事で反対側に移動、鞭を引き千切る。
壁面には足跡のヘコみが出来るけど、そのまま飛び上がって魔王の膝に飛び乗って走るのを止めない。
途中で魔王が体に張っていたのか電気ショックの攻撃でダメージを受けて落ちそうになる。
しか~し、さっき獲得した耐性のおかげで微ダメージで済んで助かっているのだ。
でもね正直、ちょっと、、、かなり痛い。
ピリピリくるのはレベル差なの?
でもね、お陰で鞭が傷んで緩んでたので走りながら片手が空いた拍子に残りの拘束してた鞭も掛け声の気合いで全て取り除く。
魔王の体中を傍若無人、攻撃を避けるためにも飛んだり跳ねたりしながら上を目指すも魔王の右のパンチと跳んでる最中に衝突って右足で対峙する体勢になる。
右ストレートに押し負けないために魔力を流したけど空中では足場は無いので踏ん張りが効かず、お互いの攻撃の衝撃で吹き飛ばされてしまって後方に投げ出される。
魔王は多少後ろに押されただけだったがオレは床のタイルに聖剣を斬りつけて跡を残しながら威力を消して少しして止まる。
それでもミスって勢いに負けて転がってしまった。
聖剣を持ってたから受け身も出来ず少し、焦った。
なんか魔王と戦ってると床に叩き衝けられてばっかだな~。
魔王の攻撃で血がドクドク流れて出血大サービスで、、、くらくらする。
血が足りない(>_<")
マジ死活問題、コレどうにか、ならないかな。
起き上がろうと立ち上がろるもフラフラする。
フラ付いて、そのフラ付きを利用して前方に落ちるギリギリの低姿勢で走り込み出す。
う~ん。
どうにかして、あの右手を真っ二つに出来ないものかな?
えっ、おっ!?
なんと魔王さんったらオレの居場所が分からなくなってるようだった。
ラッキー♪
1回視線を外したからかな?
大きいと大変だな~
(  ̄- ̄)チョット、ムカつく&ショック!!
「よっと」
その隙に魔王の足元まで滑って潜り込むと魔王の足を掴んで目一杯に筋力と魔力を腕に集めて…………うにゃ無理だ。
足と、腹と至る所にも必要だわコレ。
一番多いのが腕にして魔王を持ち上げて前にブン投げる。
「あががかががが!
おぱぱぱぱぱぱぱぱぱぽぽわーーー!?
筋肉ーーー!
どうだコンチキショーー!!」
つもりだったんだけどそんな飛んでなかった。
魔王本人はいきなり左足が浮いたと思ったら、ちょっと全体が数センチ浮いたくらいのものだろうな。
「「驚いたな。
僕を持ち上げるとは!?」」
お褒め預かり光栄ですよ。
滑りを利用する要領でスライディングして素早く逃げて態勢を整えようと物陰に密もうとしたけど普通に捕まれて魔王の顔の辺りまで持ち上げられてしまった。
「「尋常でもあり得ないね。
狗頭生角その者だな。
…………君は何者なんだい?」」
そんなのこっちが聞きたいくらいだ!!
魔王が握り潰すのかと思ったけどしてこない。
チャンスだんす( ゜_ゝ゜)ノ
くねくねして指の隙間から抜け出る。
魔王の手の上に立ちながら聖剣を魔王に向けてから跳躍する。
でも勢い余って天井に、ぶつかりそうになって回転して足で不時着する形になった。
あんれ(丿 ̄ο ̄)丿?
落ちない。
逆さまに、ふっ付いてる?
ぶら下がった感覚のまま天井を通路みたいに普通に歩けてる!?
走りながら魔王に式神と一緒になって魔法を放つことにした。
※ ※ ※ ※ ※
遠距離攻撃とその種類は?
『各種属性の魔法球や魔法槍等があります。
現在習得している全属性は以下のようになっています。
火(中)。
水(小)。
氷(中)。
雷(大)。
風(中)。
土(中)。
草(小)。
闇(極)。
光(微)。
聖(微)。』
んしゃ、んじゃ引っくるめてボール系統を全部ブッ放せイェイ!!
ファイアボール、ウォーターボール、アイスボール、サンダーボール、ウインドボール、ロックボール、グリーンボール、ブラックボール、ライトボール、ホワイトボール!!!
1つ1つがデカかった、ビックリした。
魔王の丸めた拳くらいあった。
どんどん追加だーーー!
撃てぇい!!
それを喰らいながら魔王は声の一つも上げずに後退っては逆さのオレの近づくために歩いて来て目が合う。
危険を感じて天井から足を離して降りる。
落ちながら魔法球を撃って目隠し的な弾幕を張った勢いから魔王の頭目掛けて踵落としを、お見舞いする。
初めて痛がる素振りと声を発する魔王だったが、それじゃ魔王は務まらない。
反撃の平手打ちを喰らってしまった。
空中でスクリューみたいに回転してホントにお手上げもしてるオレだけどイアさん優秀ですから。
現在位置を起点に少し先に蔦なんかの草を生やして網状にしてセット、威力を殺して飛ばされてるオレを回収して止める。
そこから水を足場に道を作るように流して宙を足で滑るように移動する。
身体中に雷を迸しらせて、一時的に攻撃力と俊敏力を爆発的にアップさせる。
さぁ魔王さんの元に再突撃しようとするかな。
光沢のツヤと白半透明の瑞瑞しさの二面性を合わせ持つ複数の属性を混ぜて作った《水の流活道》名付けてシルキーロードを滑って魔王の周りをグルりグルりと邪魔するように聖剣を刺したり斬りつけたり魔王の攻撃を回避したり失敗して道を途切れたりして水の流活道の新しい生成と方向をイアに指示しながら魔王の上方目指して登る。
周りを、うろちょろしながら素早く、ちょこちょこと聖剣で指したり斬っては逃げる。
思うように進めはしないが魔王が一筋縄ではないから。
攻撃も表面上は効果がない様子だしさ。
ショック( |||)゜Д゜()
『そんな事はありません。
現在のボスの聖剣には怨念つまり呪いが付着・
隠んでいますから確実に蝕んでいるのは確実です。
潜伏期間なのかスキルの能力なのか不明な点ではありますが、その事に魔王は気づいていません。
説明文や発動にも謎は多く見られましたが情報が少なく不確かな懸念が発生する可能性も残っていますが現状の最善の一手なのも確かです。
引き続き追撃を加えて彼に時間を与えないで下さい。』
イアの声に従うように空中を翔るのを辞めない。
命懸けの攻撃はオレと同じように魔王は回復魔法なのか自動回復で治している。
つまり呪いが見えないまま魔王の体内に残ってるはず。
ここからでも、どデカイ1発をお見舞いしてやって怨念の奴を起こしてやる。
『強力な魔力を浴びせ無理矢理に活性させ呪いの作用を急激化を促せる。
………シュミレーション成功しました。
魔王に多大な損傷効果を発揮すると出ました。ボス発案の作戦を実行してください。』
お?おん、そう、それ良いね!
『承知しました、計画を再計算します。
出ました。
ボスは種族的にも神への提案結果からも魔力が豊潤ですから可能という答えが算出されています。
攻撃に怨念を乗せ相乗効果を促すのが目的です。
くれぐれも御忘れなきように。』
そうだね、そうしよう。
失礼だな。
でもね。
言うだけならば、そりゃ簡単ですよ!
相手は魔王なんだぜ?
でもご安心を!
この本作の主人公を!
ご賞味あれ、提供は氏名不明がお送り致します。
なんて呑気に作戦会議してたら登頂完了、暇潰し兼気分転換は終わり♪
シルキーロードから飛び降りて魔王の頭のてっぺん頂上に到着アンド着地!
とうっスタッ、シュパッ!!
からの決めポーズ。
自由の女神のポーズ、松明の代わりに聖剣!
本は持って無いので腰に左手は置いてるだけだけど。
「スタチューン・オバ・リバティ~」
『statue of Libertyです。』
んにゃ?
発音良すぎて聞き取れませんでした。
もう一度お願いします。
発音がもう、違いとか何を言ってるかも分かんなかった。
いやホントにやんなくていいからね。
なんて事やってると、そうですね。
もうお分かりですね皆さん!
こんなふざけてたらピンチになるもすっっ!
ぐわっ。
おまけに足場は金属のヘルムでテツテツしてるから滑りやすい。
魔王は頭の上にいるオレを両手で叩こうとパンッパンッしてくる。
あんこらぁ~まるで蚊か虫でも殺○ような動きしやがって~
やんのかコノヤロー((ヾ(≧皿≦メ)ノ))
あ~そうですか~体が小さくて、まるで虫そのものだってか~?
この、やりょうめっ!
許・せ・ん(言ってない)
予定通りの重めの一撃を喰らいやがれってんだ!!
聖剣のアビリティーの1つをタップしなくても、オレが言えばイア経由で発動できるのだ!
※ ※ ※
「これでも食らえぇぇぇェェェェエ!!!」
聖剣の剣先に身体に微かに纏っていた電気と怨念の泥みたいのが蠢きながら峰の所を登っていく。
式神達は剣の周りを輪になって安定性の維持に一役買っていて、そこに血の球体が全部乗っかって魔力が集まり五月蝿くて
ゴチャゴチャに視界と聴覚を使えなくする。
今のオレの最善の一手、全てで討ち倒してやる。
超・超・超必殺技その名もっ!
「必殺クリムゾン・ハンマーーーー!
レールガン・エディションーーーー!!!!」
今にも壊れそうな式神くんたちは健気にも補助魔法で威力をブーストしてくれている。
ホントに助かる、ありがとう。
「「目障りな!!」」
魔王はハエ叩きの要領でオレを叩き潰しに掛かってきたので避けるために飛び降りた形になったので狙う的が魔王の顔になる結果になりました。
狙いどおりだぜ!
(^△^;;)ホントだよ(ウソ)
『聖剣ブレイカー・エッジの特技[クリムゾン・ハンマー]の発動まで5秒擁します。
発動シークエンスに入っています。』
どうやらオレのMPなんかは使われ無いみたいで聖剣だけで大丈夫なようだ。
聖剣の持ち手の辺りから刃へと順に紅色に発光して周りを浮遊していた血の塊を吸収していく。
剣の天辺まで来ると他の不純物の帯電や怨念のオーラを変換させずに純粋なエネルギーで一緒に発射準備を終わらせてゆくみたいだ。
両手で持っているオレにもバシバシと熱風のような力強さと膨張するみたいなヤバさが身体全身にビシビシに振動みたいに伝わってくる。
プラス陰気臭さっぽいのも漂って寒気さ、さえ感じてる位だ。
オレ自身も吸い込まれるんじゃないかと思える程に刀身の光は空気の渦を纏い放っている。
ここで異様に、さっきまでは感じなかった重さのようなモノを感じて焦って発射を急ぐ。
限界値に到達したとかかな?
もう射っちゃえ!
おぉ!?
クリムゾンハンマーは、一点収束集中型っぽいな。
「ビームだ~♪(∩☆∀☆)∩」
魔王の顔面に剣の形をした巨大な光線が放たれる。
赤と黒が混ざりきってない中途半端に混合された紅暗い高密度の魔力粒子は束となって魔王に猛威(歯牙)を奮る。
至近距離からだったため避ける事も防ぐ事も出来ずに諸に直撃を受けた魔王は顔から煙を出しながら、たたらを踏むと後方に倒れていく。
よっしゃ結果オーライ(´・∀・`)
ここから追撃だぜーーーーーワッショイ!!
└(゜∀゜└) (┘゜∀゜)┘ワッショイ!!
もう一発、クリムゾン・ハンマーだ。
『不可能です。
聖剣の特技にはインターバルが必要です。』
えーーー!?
あーー、はいはい。
なるほどッ成程!
クールタイムとか、リキャストタイムが存在するタイプか。
ここにもゲームっぽい弊害がっ!
とっ、なるとだ、これは聖剣を休ませた方がいい感じ~?
他の剣だと使う度にオレの魔力に耐えられないから壊れちゃうんだよな~
もっと調整とかの練習出来れば良かったンだけど、ここに来るまでの階層の実戦中でしか出来なかったし今は、そんなヒマ無いしな~消費効率悪いしコスパがな~
あっピカーン!
あるな、デカいの。
なんならこの時のためにゲットしたんじゃないかってぐらいに、おあつらえむきだよ~うんうん!
(v^ー°)
対魔王戦用だったのか!
違うか(笑
どうぐから《バックの大剣》を取り出す。
床に着地する。
カッコ良くシュタッスバッと静かに。
そうなんです、実は今まで下降中でありましたであります軍曹ケロォ~
逆さまになりながら胡座かいて落ちてましたのよ。
魔王の元まで急いで行かなくては、、、。
大剣に魔力を流してって、あれ?
出来ない、こんな時にMP切れ??
『これ以上の行使は命に関わるので私のほうで使用を停止させました。』
マジかっ、そんならっ、えっと~~?
MP回復薬とかあったよね。
『はい。
即時に効果の高い物は数個しか奪っていません。
その他は希少度の低い品が500以上あります。』
奪っ!?
おっと、いやいや拾っ、盗ね、でもないな、そこはゲットした奴でしょう!!
ごっほん。
けふんけふん。
ひとまずレアの高い奴を、一つと低いのでいいかな、それでよろしくです。
『了解しました。
使用します。』
満タンに出来るかな?
『それは不可能です。
ですがマイナス値は無事回避して無事に脱しました。』
まぁあぁ~う~~ん。
今はそれで良しとするかな。
魔王が倒れた拍子に壁を崩したので外の風景から寒い大気と共に姿を現す。
元々寒いのにもっと寒くなる、最悪( ´△`)
魔王の頭の所まで身体の危険信号を後回しにしてやって来る。
フラフラです。
にしても、お互いにボロボロだ、正直痛いし。
魔王は鼻血を出しながら目を動かしてオレを見てくる。
そこで気になってた事を聞いてみる。
「掴んだ時に何で握り潰さなかったの?」
「「あ~あ、頭がクラクラするな~。
ん?これは……………なるほど。
(呪い?いや怨みの類いか……………。)
ふむ?
それはね、僕の魔法では城の中で使ってしまうと跡形も生滅してしまうし、握り潰すには君が惜しかったんだ。
次はどんな手を使って来るのか気になって仕方なくなる位にはね。
それに壊れると住めなくなってしまって困るからね。
だから本気を出すと言っても本当には本気を出す事が出来なかった僕の甘えと我が儘かな。
君の答えは余りに甘くて眩しくて勇者にしては不真面目すぎる。
どうやって僕と相手取るのか興味が湧いて尽きないのさ」」
ゆゆ?σ(・ε・`)
「なら、」
「「違うよ、キミほどの強者を想定していなかったんだよ。
でも、もう僕も本気を出しざる得なくなってしまったね」」
そう言い終わると魔王は玉座のある方に長い手を伸ばす。
おわわっ!?
オレが居るンですけどっ?!
ちょっと移動しますね。
目線で追いながらちょっと後ろに下がる。
玉座の裏から双剣が飛んでくる。
凄まじい速さのまま床に刺さって、双剣を支えに魔王が立ち上がる。
魔王の肩ぐらいと同じかそれ以上の大きさがある。
玉座の裏に立て掛けてたって事はそれだけで既にもう十分にデカイって事ですよね~
ハハハ( ´∀`)おいおいマジかよ!?
黄金に輝いていて宝玉のような物も沢山と鏤められてある2つの剣は夜空の星と月明かりに反射して昼間のように眩しい。
「「「我が家に伝わる《宝褸剣シュタラダサマツァーマ》と《龍戰王バサラダクラスプリミュウの邪旒剣》だよ。
これでもって死合て最後としよう!!」」
「あ~なるほど!
男気パターンですね。
イケメンボイスですよ、まったくカッコいいなっオイ!」
疲れ目(ーё一)
オレは覚悟を決めてバックの大剣を構え直して魔王に向き合ってポーズを取る。
「わかったよ、言いっ子は無しな!」
「「そうだね、お互いにね。
管鮑之交の気分だよ!」
?
何言ってんだ。
…………へ~、なら意味合い違くね?
『彼がそう感じ思っているのかも知れませんね。』
舐められたもんだね、友情ってか親心とかのソレじゃない?
オレの事、孫か何かの相手だと思ってそう。
よし改めて戦おうか。
にしてもサイクロプスの大剣が魔王のと比べてしまうとチープで、より一層に小さく見えてしまう。
大剣に魔力を流して強化するのを忘れない。
最後のレア度の高いMP回復薬も全部飲む。
「マッっズい(-。-;)」
直接摂取するとヤっバいな、マズ杉る。
のたうち回りたいけど、そんな気分でも雰囲気でも無いんだよな。
フゥーー、よ~~しチャージ完了っ!
兎に角あるだけの剣と盾をどうぐから出して浮遊させる。
操作はイアさん宜しくね。
聖剣はお休み中なのだから仕方ない(。-ω-)zzz
他にも風魔法で飛びたいから、それっぽい魔法でこれもフォローよろしく。
『只の攻撃では魔王にダメージを与えられません。
今出来得る手としては属性付与があります。
行使しますか?。』
YESっヽ(●´ε`●)ノチュッ
『全てを全武器・武具に均等に全属性を付与していきます。』
うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおあぁぁぁああぁあぁ!
心の中のオレが渦巻く魔力の竜巻の嵐の目の真ん中で堪えてるみたいな?
体中が変な感じだ、血が滾ってる感じーーーーー!
うぉっほ~ん!
きゃっほ~う!!
なんか変な成分の混じってたのかかカカか。
熱くなってくく、るるるるるーーーーーー!!
そのまま浮遊して魔王に向かって飛んでいく。
魔王も大双剣を手に走りだす。
「「「ウォォォォォォオオオオオオオオオオオ!!!!」」」
雄叫びを上げながらタイルにヘコミを作って物凄い早さでやって来る魔王は本気の気迫そのものだ。
こっちも真っ向から受けて立ちますよっっつーーうわっと、イアさんちょっと運転が雑じゃっないですかぁ!?
急にグワって、グワって!
怖い怖い怖い。
顔に当たる風も凄い。
無理矢理に引っ張られてるみたいで、なんか気持ち悪いし、それを空中でされたら怖いし怖いのです。
身体中がピリピリする感じ。
大気が怯える音が置き去りにされて魔王城の壁が静か揺れ動く。
大双剣とオレの剣は今こそ大激突して戦う。