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これからどうする?

「父にはテッドとして手伝っている間は名乗りをあげないと言ってあった。

だから、父も黙っていてくれたんだ」


「そうだったんですね… では、その髪は?」


「たまたま最初にマルクスへ行った時、新しく商会で扱う染め粉を試していたんだ。それで茶色く染めてた」


私と会ったその時に茶色く染めていたから、その後もマルクスへ行く時は染めていたと言うことだった。


昔からロエベ商会から離れて行動する時は偽名を名乗っていたそうで、マルクスに来た時も自然と[テッド]と名乗ったらしい。


「最初の出会いが全て偶然だと言うことはわかりました。

でも、その後も私に会いに来てくれたのはなぜ?」


「貴族の令嬢なのに、偉ぶってもいないし、平民とも普通に付き合っている上に仕事までしたいって言うだろ?

凄く興味が湧いた」


「興味?」


「うん、もっとリディアーヌを知りたかった」


何か凄い恥ずかしい事を言われている?


「そ、それで私の頼みを聞いてくれたの?」


「んーそこは半分はそうだけど、半分は商会自体に魅力を感じたから。

君が目指していたものに共感したんだ」


私が目指したもの?

貴族に対して商売はするけど、それによって得られた収益を領民に還元していく事?


「うちは男爵位はもらっているけど、領地はないだろ?

だから、領地経営ってよく分からなかった。

領地の民たちに対する想いっていうのもね」


テッドとして、うちの商会で働いて私と一緒に領民たちと接して、マルクスを特別に思うようにもなったと言ってくれた。


「あの時ジャルジェ領で災害があった時、あれだけ領民のために頑張っている伯爵家の事だから北の地を見捨てる事はないだろ?

だから、領地の為に何か出来る事はないかと思ったんだ」


テオバルド様は本当にジャルジェ領の為にいろいろと考えてくれていたんだ。


馬車が止まり、ドアが開くとパティが涙をいっぱい貯めて立っていた。


「パティ、ただいま」


「リディアーヌ様ったら、ただいまじゃありませんよ~」

そう言ってとうとう泣き出した。



◇◇◇◇◇◇◇


部屋でぼーとしてたら、ノックが聞こえた。

そこにはテッド… じゃなくてテオバルド様がいた。


「ちょっといいかい?」


「ええ、どうぞ」


帰ってきて、お風呂に着替えと食事を取って、早めに部屋に引っ込んでいた。


「これ、塗り薬だ、手首に塗っておくといい」


そう言われて、手首を見ると確かに赤くなった擦り傷と縛られたアザが浮いて、先程より痛々しい事になっていた。


「これは、目立ってきましたね…」


「何か他人事だな、座って。

私がやってもいいか?」


「…お願いします」


ソファーに並んで座り、薬を塗ってもらい包帯も巻いてくれた。


「テオバルド様 1年以上早く正体がばれてしまいましたね…

これからどうしますか?」


「どうとは?」


「だって、テオバルド様はこの結婚は不本意だったのでしょう?

2年後には離婚するつもりでいたのでしょう?」


何だろ?自分の言葉に傷付いている。

自分で言ってて悲しくなってきた…。





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