表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

2人の終わり

作者: 松岡 凜

悲しいのはわたしじゃない、

あなただから。

わたしは泣けない。


『もう終わりにしよう。』

愛美の突然の一言に

修二の顔が凍りつく。


嫌いになったわけじゃない。

弱さが似た者同士の2人、

生き方が不器用な似た者同士の2人。


2人一緒にいるとダメになるから…。


愛美は修二がバラバラに壊れてしまう気がして

修二の頭をぎゅっと抱きしめた。


修二は動かない。


必死に愛を注ぎ、

愛を繋ぎとめようとしてきた修二。


結婚して、月日が流れるとともに、

少しずつ気持ちがすれ違ってきていることに

修二が気づいていなかったわけじゃない。


終わりがくることに怯えながらも

愛美への愛を止めなかった修二を思えば思うほど、

いつか終わりにしなくては、

そう愛美は強く思うようになった。


愛美の中に

確かにあったはずの気持ちが消えて無くなった、

どこを探してもみつからなくて、

息もできないほどに苦しい。


愛しているのに苦しみが生まれる。

その愛は、


もう、愛じゃない…。


そう考えるようになった愛美は

修二との関係を終わらせることにした。


どこに向かっても悲しくて、

胸が痛くてたまらない。


言葉もない、

悲しい悲しい空間が

バラバラに砕けた2人を包み込む。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ