夜桜の邂逅
皆様、初めまして。お目通しありがとうございます。
何度も読み返しや書き直しはしているものの、まだまだ未熟な文章だと自覚はしております。
もし宜しければ、感想や評価などでご指摘、ご意見をいだたけると大変嬉しく有難いです。
定期更新が理想であり目標ですが、遅筆のため不定期になるかと思います。
ゆっくり気楽に付き合っていただける方は、以降よろしくお願いいたします。
その春の夜は、満月だった。怪しく輝く満月に照らされた彼女は、呼吸を忘れるほどに美しい。
大きな桜の木が惜し気もなく花弁を舞い散らせている様は、月光と相まって彼女を最高の芸術作品として完成させていた。
「幽霊に、恋をしたことはあるか?」
その美しい容姿に相応しい、凛とした透き通る声で彼女は言った。
「……今、した」
彼女を中心とした空気に魅了され、言葉を発するのに時間がかかる。
「それは私のことか?何故私が幽霊だと思う」
「あまりにも、綺麗だから」
月明かりの下で幻想的な微笑みを見せる彼女に、胸が熱く焦げていく。
「そうか。では、そんなお前様に頼みたい。私の忠犬になってはくれないか」
「わかった」
言葉の意味が分からずとも、ただ頷くしかなかった。
彼女の全てが欲しいと、彼女の言動全てを受け入れたいと願ったから。
この夜、生まれて初めて、体の全細胞で恋をした。