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傭兵所にて

「ここが、シオンのいる傭兵所かな……?」

街の南方にある、小さな建物。

薺さんに教えてもらったとうりに来たので間違えているハズはないと思うけど。

「失礼しま〜す……」

そう言ってドアを引いたが開かなかった。

「あれ……?」

よく見ると、把手の上の方に『押す』と書いてあった。

恥ずかしくなり、頬が熱くなるのを感じた。

キョロキョロと周りを見渡す。

誰も見ていないといいんだけど。

気を落ち着かしてドアを『押し』た。

中は人でいっぱいだった。

見た目は酒場で、賑わっている。

屈強そうな戦士風の男から旅の巡礼をしていそうな女性の神官などまでいた。

そんな光景をしばらく見ていた僕に話し掛ける声。

「よう、リア。とりあえずこっちに来いよ。」

カウンターの前の椅子に腰掛けていたシオンが、僕を手招いた。僕は彼の隣に座った。

「ナズナがうるせーからよ。話、してやるよ。」

シオンはどっしりと構えて、僕をじっと見た。

何でも聞いてやる、という感じだ。だから聞いてみる。

「ねぇ…、シオンはジークの事何か知っているの?」


「……ああ、よ〜く知ってるぜ。」

シオンが口を開く。

「リア、お前は今アイツが何処にいて、何をしていると思うんだ?」

いろいろと思い浮かべて、それを言葉として出してみる。

「えっと……。何処かで隠居生活をしているとか、女の人とカケオチしたとか、あと神聖騎士団がイヤで逃げていったとか……」





「ハハッ、おもしろい事を言うんだな。でもリア、お前の本心は何て言ってる?」




シオンの言葉は、僕の心を揺さ振るのに十分な一言だった。


シオンはもしかしたら見抜いていたのか?僕の、不安を。


不意に怒りの感情が芽生える。



「シオン、君はっ……!」





「シオン!いるかっ!?」




バンッ、とドアの勢い良く開け放たれる音の後、傷ついた男たちが店の中に入ってきた。

「急にどうした?……ヒデー傷だな。魔族にでも襲われたか?」


「魔族じゃない!あの……絶滅したハズの竜が出たんだ!」

その言葉でざわめきが起きた。

――竜。

またの呼び方を竜族という。

この世で最も誇り高く、人よりも何倍、何十倍をも上回る力と知識を持つ存在。

遥か昔、この世を統べていたという説もある。

数十年前、絶滅したと聞いていたけど……

「本当だ!信じてくれ!俺の仲間が……キセラが森に……!」


「落ち着け。キセラは俺が助けにいってやる。どの辺ではぐれたんだ?」


「森の……集落跡の近くだ……」


「よし、わかった。――オイ。行くぞ、リア。」


「え……僕?」

指名されたので驚いた。まさか僕が同行人として行くことになるのだろうか?

「何ぼうっとしてる。ついてこい。ジークフリードについてはまた後だ。とりあえず力を貸せ。」


「わ、わかった。」

そうして僕はシオンと一緒に竜の出たという森へ行く事となった。

外に出ると冷たく強い一陣の風が僕の体をうちつけ、遥か彼方へと去っていった。

この辺から中盤です。テスト週間中に書いておりました。大冒険です。結構ヤバい状況です。ぶっちゃけた話、現実逃避かもしれません。なんか変な後書きですな。……どうしよう

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