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一件落着!?

「リア!無事かっ!?」

声が聞こえる。

確か、この声はフォルテのモノだ。

僕は起き上がり、フォルテの方を見た。さっきのは夢だったのか?

「無事のようだな。汝をここまで連れてくるのに苦労した。あと治癒魔術を施しておいた。なんとか助かったようだな。」


「ありがとう、フォルテ。」

笑顔でフォルテにそう言った。

……なんだかフォルテの青と白の毛で覆われた顔が赤いような気がする。

「スマンな。知らなかったものだから……」


「知らなかったって何が?」

僕が聞くとフォルテはビックリした様子で僕を見た。

「き、聞こえたのかっ!?」

フォルテが慌てる。

なんか何処かシオンに似ているなぁ〜とか思う。

なんてゆーか、シリアスな時とくだけた感じの時のギャップが。

「何でもないっ!それよりも……」


「そうだっ!竜は!?」

話の鼻を折って、僕はヴェズインの事を聞いた。

「……ヴェズインは獣人の所へ向かっている。今から追い掛ければ何とかなるとは思うが……」


「なら行こう!早くしなきゃ大変な事になる!」


「ならん!汝はそこでじっとしていろ!脱がした鎧はそこにある。自分の身ぐらい守れるだろう?ヴェズインは我一人で片をつける!!」

フォルテはそう言うと、森の中を駆け抜けていった。

「何だよ、フォルテのやつ……?」

『リア、聞こえる?』頭の中に声が響く。

僕と同じ声だ。……さっき見ていたのはどうやら夢じゃないらしい。

「君は……<アルター>かい?」

『別に声に出さなくても念じるだけで僕と話せるよ。

……リア。彼を追い掛けよう。竜相手に魔族一人では勝ち目は無いよ。』

「言われなくてもそうするよ!」

僕は地面に転がった鎧を手にして、森の中を走った。

『鎧はもう使い物にならないから捨てなよ。服も穴が開いてるみたいだし。』

「あ……ホントだ。しかも包帯が巻かれてる。フォルテがやってくれたのかな?」

『さあね。

それよりいつまで声に出してるの?知らない人が見ればただの変人だと思われるよ。』

「うるさいな〜、こんなの初めてだからよくわからないんだよ〜!」

僕は<アルター>と喋りながら走っていた。

そういや、こんなにも気兼ねなく(じゃないけど)と話すのも久しぶりだ。

僕は<アルター>と話せるようになって何か変わったのかな?

「ね……<アルター>?」

『また声に出してる……。まあいいや。何?』

「僕は……変わったかな?」

『変わったよ。少なくとも……凶気で僕の力を使っていた時と比べるとね。』

「そっか。」

それからは一言も<アルター>とは話さなかった。

聞きたい事は他にもいっぱいあったが、何故か聞く気にならなかった。

「……っと、ここだね。」

フォルテがいた。ヴェズインがいた。そしてオロドにガロンもいた。

「リア殿っ!」


「何っ!?リアだって?」

オロドの言葉に驚くように、フォルテはヴェズインと闘っているのにも関わらず僕の方を見た。

「フォルテ!後ろ!」


「なっ!?ぐぅっ!」

フォルテの体に強烈な尾撃が炸裂する。

フォルテは吹き飛ばされ、こちらに飛んでくる。

「大丈夫、フォルテ?」


「ぐ……!何故来た!?このバカ者が!!」


「バカはないだろう?助けに来たってのに。」


「助けに、だと?汝はさっき、死にかけたのを忘れたのか!?」

痛いトコを突くなぁ。

確かに僕は胸を突き刺されたけどさ。放っておいても死ななかったワケなんだし。

「うるさいな。君はここで見ておきなよ。ヴェズインは僕が助けるからさ。」

僕は一歩前に出て、ヴェズインを見上げた。

「ヴェズイン。いい子だから、じっとしてくれ……ないよね、やっぱ。」

次に剣を抜き放ち、構える。『さあ行こうか、リア?』

「……あの悪魔のような姿になるの?」

『もう、あのような姿にはならないよ。

君が、僕を、受け入れようとしてくれちいるからね。』

「……ていうことは、あの悪魔のような姿って……?」

『君の僕に対する認めたくないっていう反発心からきたモノだよ。』

「……反省します。」

僕の体が光に包まれる。

<アルター>と抱き合っていた時に包まれた、青白い、暖かい光。『行くよっ!』

「うん!」

どうやら自分の姿が変わったらしい。

そんな事は気にせずに疾走した。

体が軽い。背中に羽根が生えてるみたいだ。実際生えてるんだけど。『イメージとしては"青空"っていう感じにしたんだけど、どうかな?』

「そんなの今見ている暇ないっ!!」

『わかったよ〜。

あとで絶対、感想言ってよ〜?』僕は背中にある羽根を使い、空を舞う。

飛び方を知らないのに空を飛べるなんて、なんか不思議な感じだ。

後ろに回りこむのには少し手間取る。

ヴェズインの尾によってそれが困難になっていた。

「あの尾撃さえ何とかなれば……!」

かと言って、正面で様子見をしていれば……

「……火球か!」

回りこめれば、勝機が見える。

回りこめれば……。

そう思っている内に火球の群が近づく。

『リア。

』<アルター>の声だ。

『剣を横一線に振って。

少し考えがある。それに、その後にあの竜に一瞬のスキが生まれるハズだから。』

「わ、わかった!」

<アルター>の言われるままに、僕は剣を横に振った。

「えっ……!?」

僕は驚いた。

衝撃波が、振ると同時に発生したからだ。

その衝撃波は火球の群れをかき消し、そしてヴェズインをひるませた。

「グゥゥゥゥゥッ!!」

『今だ、リア!』

「オォォォォッ!」

ヴェズインの背後――あの甲殻虫のいる背中に、今できる最高の速度で飛んでいった。

「キチキチ……」


「また会ったね……。もう見たくもなかったけど。」

僕は剣先を虫に向けたまま、腕を引いた。

「キシャーー!!」

たが、あの時のように虫は足を、今度は何本も伸ばしてきた。

「二度もくらってたまるか!」

体を一回転させながら足を切り落とす。

一本、二本、三本、次々に落ちていく虫の足。

剣を突き出したまま、僕は虫を突き刺した。

「ギ、ギギャ……ギャ……」


「もう、終わりだ……!」

剣を引き抜く。剣についた緑色の血を振り払い、鞘に収める。

「ガ……ギ……」




虫がボロボロと崩れ落ち、やがて風化していった。



「ふう……。やっと終わっ……た……。」




体中から力が抜けていくような感じを覚えながら、どんどんと意識が薄れていき、やがて僕は気を失った。



(なんか最近、気を失ってばっかりだな……)


そう、思いながら。

最近、カフェオレ飲んでね〜な〜。ハイ、スペクトラルソウルズをプレイ中の蒼月朱空です。とりあえず、この作品を終わらせる気でガンバリ中なのですが、書いた後に物足りなさが。特にバトルの部分が。文字や文章で表すのってかなりムズいですな。ってなワケで誰かバトルシーンが得意な方、オラに元気を!……じゃなくてアドバイスを!

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