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お前はオレのライバルだ! その3

今日も主人公はへたれてます。そして変態です。



「本当にごめんなさい。」

 香澄ちゃんは目に涙をため、土下座せんばかりに謝る。

「いや・・・大丈夫だから。」

 そう言うオレの声は弱々しい。


 あの後、悲鳴をあげるオレにジョセフィーヌは離れることなく、そのかわいらしい口でオレの汚いお尻を噛み続ける。そんな『彼女』を香澄ちゃんが必死になってはがそうとした。

 だが、なかなか『彼女』は離れない。仕方がないので、とりあえずオレは再び彼女の家の客間に通され、ありとあらゆる手段で引き離そうとした。

 本当に手段を選ばなかった。思い出すだけで涙が出てくる。オレのお尻の命は今日で最後かと思ったさ!

 意外と香澄ちゃんって、可愛い顔して、すごい性格の子なんだなぁ。

 

 そんなこんなでオレが噛まれてから軽く1時間が経過していた。

 あれだな。もう一生このままでいい気がするぞ。

 ん?一生ってことは何か?お風呂に入る時も、寝る時も、学校に居る時もオレ達は一緒ってことか?

 オレは愛するジョセフィーヌと1つになる。なんだか甘美な気持ちになってきたぞ。

 うわー、やっべー。鼻血出てきた。

 その時だった。


「もういいわ。ジョンは私のことが嫌いなのね。だったらその人と一緒に帰りなさい。もう、帰ってこなくていいから。」

 とても冷たい声音だった。だが、オレはその言葉を聞いて初めて彼女に好感を持った。

 そうと決まれば話は早い。このまま二人だけの愛の巣へいざ行かん!!

 そう思い、オレは部屋から出ていこうとした時、急にお尻から痛みが消えた。

「あん!」

 聞いたことがないほどの甘い声。

 恐る恐る顔を向けると・・・そこには信じられない光景が目に映った。

 なんと、あろうことかジョセフィーヌは瞳をうるわせながら香澄ちゃんの方へすりよっているではないか!しかも、くすぐったそうにしている彼女の顔を舐めまわしている。

「あはは!くすぐったいよ、ジョン。」

 嬉しそうに笑う香澄ちゃんと、これまた嬉しそうに彼女の頬を舐めるジョン(・・・)になんだか胸がムカムカしてきた。

 ちょっと待て、それはオレにこそしてくれるもんだろ!!

「認めんぞ----------------------------」

 後ろで香澄ちゃんが何か言っていた気がするが、それを無視してオレは彼女の家を飛び出したのだった。








捺矢の恋愛は一体どうなるんでしょうね~


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