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一目ボレ ~オレと『彼女』の奮闘記~  作者: 亜里沙
番外編1 ~オレの願望と立ちはだかる壁~
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壁は高いぜ・・・その4

 とにかく、うるさく吠え続けるジョンを何とかするため、香澄ちゃんはリードを取り出すと奴の首輪に取り付け、その紐を近くの木の枝(太そうなやつ)に結び付けている。

 ちなみに、道中リードをつけていなかったのかというとそうではなかったらしい。どうやらジョンのヤローがオレを見つけた瞬間、暴れに暴れまくってその結果、紐が切れたのだという。

 どんだけすげー力を持ってるんだ?まだ、子犬だろ。

 そうか、そうか。そんなにもオレ達のデートを邪魔したいのか。

 ちらりとジョンが繋がれている方を見ると・・・うわーい、なんかものすごい形相で睨んでるよ。

 というか、睨みたいのはこっちだっつーの。


 ようやく結び終わったらしく、香澄ちゃんがこっちに戻ってくる。むー、まだ俯いてるよ。まったく、気にしなくてもいいのに。

 内心で苦笑しながら彼女の顔を覗き込んで見ると・・・・・真っ赤だ。

 えーと、これは、その・・・・やばくないですか?こう、ムラムラしてくるんですけど。

 やべー、我慢の限界がきそう。なんとか話題転換をしなくては!そこで、頭に浮かんだ言葉を口に出す。


「そ、そう言えば、なんでジョセ・・じゃなくてジョンも一緒なの?」

 自分で言っといてなんだが、本当に何で一緒に来たんだろう?は!まさか、オレと二人っきりのデートは嫌だったとか?

 あ、ありえる・・・というか、それしか考えられない。うぉー、ごめんよ、香澄ちゃん。どうか、嫌いにならないでくれーーーー

 今度はオレの方が半泣き状態だよ。

「あ、いえ、最初はちゃんと私一人で来るはずだったんです。」

 あれ?そうなの。

 目を丸くして首を傾げるオレに香澄ちゃんは頷いた。

「でも、ジョンが無理やりついて来て・・・」

 それで結局一緒に来ることになったということか。クソ!なんて奴だ。ご主人様たちのデートの邪魔をしようなんて。往生際が悪いぞ!

 腹が立って来て、オレはジョンを射殺さんばかりに睨みつける。ジョンの方も負けじと睨み返してくる。って、犬がライバルってどうよ。


「でも、なんだか嫉妬しちゃいます。」

「へ?」

 今、何とおっしゃいました?

「ジョンはきっと捺矢君が好きなんです。」

 はい!?

回を追うごとに捺矢の脳内変態度が上がっている気が・・・いや、もともとか。

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