ハッピーエンド? その1
なぜか、この回だけ激甘です。あくまで今までと比べてですが。
R指定には入らない・・・ハズです。
「好きです・・・」
その言葉にオレの心臓が大きな音をたてて跳ねた。
香澄ちゃんは再びうつむき、ただ、「ごめんなさい」という言葉だけを呟く。
ここまで頭が真っ白になったのは生まれて初めてかもしれない。思考が停止しうまく状況が理解できない。
そんな状態でもたった一つ理解できる気持ちがある。
――――――――――――これ以上彼女に泣いて欲しくない。
気がついたら彼女を抱きしめていた。
思考がうまく動かない。それでも、言わなくてはいけないことがあるような気がする。
オレの口は自然と動く。
「オレも香澄ちゃんが好きだよ。」
香澄ちゃんの体がビクンと跳ねたのを腕の中で感じた。
・・・・・ん?今、オレ、なんて言った?ちょ、ちょっと待て!オレが好きなのはジョセフィ―ヌであって・・・でも、ジョセフィーヌは実はオスで、香澄ちゃんは女の子で・・・しかも、オレにはもったいないくらいいい子で、実の従兄妹で・・・ああ、もう!この際なんでもいいよ!!
って、そうじゃなくて!
「本当・・・ですか?」
混乱するオレに香澄ちゃんが目を輝かせて尋ねる。
ヤバイ。可愛過ぎて鼻血出そう・・・なんか、今、変態と呼ばれる奴らの気持ちがわかる気がするぞ。
(どうしよう。可愛過ぎて食べちゃいそう・・・ああ、やべーオレも変態の仲間入りしてしまった。)
とか思ったら最後、オレの口は勝手に動いてた。
「ああ。本当だよ。」
太陽のように輝く笑顔というものを初めて見た。
心臓がドキドキする。ヤバイ。抑えが効かない。
オレはゆっくり香澄ちゃんの顔に近づく。その意図がわかったのか、香澄ちゃんは目を閉じてくれた。
あと数センチ。あ、もうくっつく・・・・
がぶり!!!!
がぶり?しかも、今までで一番迫力のある大きな音が聞こえてきたんだが・・・しかも、なぜか、右足が痛い。
嫌な予感がして、振り返ると、いつか見た光景の再現のようにジョンの口の中にオレの右足があるではないか。
いいところだったのになぁ。
オレは様々な痛みがこもった涙を流しながら、最近お決まりの悲鳴をあげた。
「○×△□※〒◇☆♂♀#❤§・・・・・」
ジョン、いつか絶対にコロス!!
次回で最終回です。
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