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幕間3

イーサンは私にとって癒し枠です。

可愛いですよね、こういうちょっと不憫なのって

 やぁ!俺はイーサン!

 国立歴史博物館で働くスタッフさ!

 今俺はすごく頑張っている。

 なぜかって?

 それはな、憧れの大先輩であり博物館きっての名ガイド、アルバさんに褒めてもらうために決まってるだろ?

 アルバさんは国の要請で森の調査に1週間借り出されたからなぁ。

 その穴を、俺含めスタッフのみんなで埋めてたってわけ。

 あと2日したらアルバさんも戻ってくるし、土産話とかも聞きたい……ってなんだ?馬車かなんか止まったのか?

 ったく、もう閉館したって言うのに誰だよ。

 今日の閉館当番の俺が、一丁説得してやるか。


「はいはい本日はもう閉館…」

「ただいま、イーサン。館長はまだ部屋にいるかな?」



 ダダダダッと館長室に続く廊下を走り、激しくノックを叩く音にゲルフォルトは首を傾げた。

「誰だい、そんなはしたないノックをするのは…」

「か、かかか館長!!今っい、今っ」

「おやおやどうしたんだいイーサン?落ち着い」

「アルバさんとっダンダリオ団長が!ふ、2人して怪我してっ帰ってきたんです!!」

 パキッと。

 ゲルフォルトのお高そうな万年筆がバキバキに割れ、当の本人はにっこりと微笑んだ。

「イーサン、2人をここに呼びなさい」


 呼び出された2人は部屋の真ん中にチョンと正座し、その2人を見下ろす形でゲルフォルトは立っている。

「レオナルド=ダンダリオ団長。私は大事な家族を頼みますと言ったんです。誰が怪我をさせて返せと言いましたか」

「館長、私の怪我は団長さんのせいじゃな」

「お前は少し黙っていろ!」

 あまりの音圧にアルバは涙目になり、小さくヒィィと漏らしながら身を縮こませる。

「…答えなさい、レオナルド=ダンダリオ。私の家族に、私の娘同然のこの子にこのような怪我を負わせた責任をどうとるつもりですか」

「それは……」

「ルーラー卿の書状さえなければ私は断っていた。アルバがなんと言おうと断った!それ程に大事な娘なのに!貴方は!」

「グーフォだめ!レオナルド団長が潰れる!」

 悲鳴に近いアルバの声にゲルフォルトはハッと我に返った。

 怒りの余り、言葉に魔力を乗せレオナルドを追い詰めていたらしい。

 音の重圧にひたすら耐えていたレオナルドも汗が吹き出し、肩で呼吸していた。

「襲ってきた同胞は昔みたいに誇り高き戦いをしないの。彼も私も不意を突かれた、私のこの怪我もそのせい」

 ポンと、ゲルフォルトはアルバの頭を撫でた。

 もう何も言うなとでも言うように。

立ち直ったレオナルドは正座のままゲルフォルトを見上げた。

「俺は今回の責任を負うため、アルバさんを」

「あ、いや、それは許さないし言わせないよダンダリオ団長。それとこれは別問題、出直してきなさい」

「えっ………えぇ……」

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