番外編 人生の絵画
「おかあさん!絵かいていい?」
「いけません。生きていくためには勉強が必要なのです。だから、貴方の今すべきことは勉強です」
「……はーい」
母は私のしたいことを優先してくれたことはない
勉強は確かに必要だったのかもしれない
しかし、それなりの知識があれば生きていけると私は思っている
人生の中で大半の人間は学歴で人格を見る
育った環境がどんなに悪かったとしても学歴の良し悪しで見る目も変わってしまう
だからこそ、偏差値のレベルでいう平均くらいから上の学校に行けるように努力をしろということなのだろう
…でも、私は学校をサボりよく絵を描いていた
私が心から思ったことをそのまま紙に殴る
そして、出来上がった絵から不思議なことが起こるのだ
そう…それは母から勉強のことで怒られたあの日私の気持ちは怒りと悲しみでいっぱいだった
その時に家が燃える絵を描いた
すると、その日の夜中煙臭さから目を覚まし、家の中を徘徊するとリビング一帯が燃えていたのだ
父と母は急いで消防車を呼び、家族全員特に怪我も無く家から脱出することは出来たが、その事件後、燃えた家から引っ越すこととなり引越し先でも度々そのような事態が起きるようになった
次第に母は自分の子供のせいでこんなことが起きていると思うようになり、中学生になる頃私を別荘に置いて行ったのだった
その日から朝から晩まで絵を描きまくる日々を送った
毎月お金は郵送され、好きなように暮らす日々
十三歳の私にはとても楽しい日々だった
そこから七年の月日が流れ、私はある絵を描いた
その絵は現実の童話という作品だ
童話の世界の人々が現実世界で生まれ変わり再び出会うという意味が込められている
その絵を描いた数日後、ある少年が私の前に現れた
その少年と仲良くなったと思っていたが、ある不思議な人に会ったことをきっかけにあまり会いに来なくなってしまった
その人に私の絵を見せると
「これから私と一緒に絵を描こう」
と言った
その日からその人と一緒に絵を描くようになった
とても有意義な時間だった
その時間を過ごしている中で私はある絵を描いた
その絵は人生の絵画という作品だ
その絵を描いている時、その人はいなかったが今までの人生…そして終わりを描いた作品だった
その絵を完成させた後、家の扉が壊される音がした
誰かが入ってきたのだろう
その人物は私を見つけ出し、刃物を向けた
「貴方の親が殺してほしいと依頼してきてね。すまないが、ここで君の人生は終わりだ」
と言った
私はそこまで親に殺されるようなことをしたのか…
この不思議な力は恐怖の塊でしかないということを改めて知る機会となってしまった
そして、知って人生が終わるなどなんて薄い…薄い…思い出なのだろう…
あの人に私のことをまだ何も…何も…話せていないのに…
そんな後悔の中、私は血の海に飲まれていった
この作品を最後までお付き合い頂きありがとうございます。
小さい頃から童話を聞くことや読む機会がある中で話の内容が人間の習性のような部分が小さい子に分かりやすく表現されていて、尚且つ最後は悲しい結末が多いイメージがあります。
そんなイメージを持ちながら私の中で現実で童話のキャラクターが生まれ変わっていたらどんな生活を送っているのだろうと考え作り出してみましたが、楽しんで頂けましたでしょうか?
また、新しい作品に出会えるまでこの作品達を愛していけたらと思います。




