7話
「ここでなら、服を縫いでも誰にも見られないはず」
川に来て、木に囲まれているところで服を脱いだ。
「うわ、冷った!早く流して服を着よう」
わあ~!!、私ってこんな顔してたんだ!
ダークブルーの髪、黄金の瞳、はっきりした顔にきりっとした目付き。見たまんま美少女やん!!まるで乙女ゲームの悪役みたい。
「え?ちょ、ちょっと待って。今なんて思った?乙女ゲームの悪役?え?! っつ!!」
何これ、頭の中にいろんな記憶が!う、頭がいたい。気持ち悪い。
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『ね、ね、先輩働きすぎですよ!1ヶ月連続で各地飛び回ってるんですから、休暇にでも、息抜きが必要ですよ!はい、これ!これね、今わだいな乙女ゲームなんです!この悪役王女うっざいんですよね、いろいろ邪魔してくるし。だけど最後にはスッキリするけん!絶対にやってみてください!』
『よっしゃ!、やってやったぞ!何これ~全ルート攻略したけど、この悪役王女強すぎでしょ。魔法は使えないけど、剣のさばき方、ずる賢さなんかどのキャラクターより優れているじゃん!最後はかくキャラクターの得意分野で殺されちゃうけど、おもしろ!けどなんか、最後らへん、弱ってたよね。血も吐いてたし。変なの。』
『皆様、緊急事態です。この飛行機は20分後に墜落いたします。シートベルトとを閉めてください... 』
『『きゃーーー!!』』
『火だ!火事だ!』
嫌、ここで死ぬの? まだやりたいことがいっぱいあるのに。熱い、怖い、死にたくない!やっと、もう少しで夢が叶うのに。やっと自由になれたのに、お願い、神様、私はまだ生きたい!!!!
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「は、は、は。は~ ははは、まさか今回も『また』死ぬ運命だなんて、神様も意地悪にもほどがあるでしょ~は~」
「っう、頭いた、さすがに情報量多すぎたかな?早く上がって休もう。」