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月はきれいですか?
以前書いた長編恋愛ものの、ラストをセルフリメイクしました!
「月がきれいですね」
彼は私にそう言った。
思い出の湖で、私と彼はふたりっきり。
水には月が反射していて、とても美しかった。
「ねえ、知ってる? 私の国では、その言葉って、I love you って意味なんだよ」
「知ってて言ってるんだよ」
「そっか」
私は、なんとも不思議な気持ちになる。
嬉しいような、恥ずかしいような……
「そういう時は、死んでもいいわって答えるのが普通なんでしょう?」
「そうだけど、それじゃあつまらないからね」
私は、笑って答える。
「月はずっときれいでしたよ。そして、これからもずっと……」
私たちは永遠の愛を誓い合った。




