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ねーこ
「あれは、猫とよばれていた動物ですね、博士」
俺たちは、タイムマシンで過去に来ていた。
俺たちの住んでいる世界は、環境汚染が進み、多くの動植物たちは絶滅してしまったのだ。だから、古くからの人類の友、ネコもまた世界から消えてしまったのだ。
「ああ、あの毛並み。尻尾の具合。耳。動き方。完璧に、ネコだな。助手くん。ああ感激だ。これが伝説のネコなんだね」
俺たちは感激で、涙すら流しかけていた。ああ、これで人類史のページがまた一歩進んだ。
こどもが、俺たちに気がついて近づいてくる。
「おじさんたち、あれは犬だよ~」
「い、いぬうううう?」
俺たちの住んでいる世界は、環境汚染が進み、多くの動植物たちは(以下略)




