表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
59/124

遅い初恋(新作)

 このまえ、彼女ができた。

 三十歳手前で、ようやくできた彼女。


 恥ずかしながら、はじめての彼女だ……。

 はじめての男女交際。

 緊張の連続だった。


 デートで手をつないでいいのか?

 食事はどこがいいのか?

 見るべき映画はなにか?


 今までの人生で考えたこともない世界がそこには広がっていた。


 しかし、彼女にはまだ言えていない。

「あなたが、はじめての彼女です」と……。


 恥ずかしくて言えないのだ。


 おかげで一カ月も本当のことを言えてない。


 今日、おれは彼女に真実を告げる。


 ※

 レストランでの食事の帰り、おれはついに口を開いた。


「じつはさ、おれ、きみ以外の女性とお付き合いしたことがないんだ」

 ついに言ってしまった。

 顔が真っ赤になっている。


 彼女は少しだけビックリして、顔が赤くなる。

「実はわたしも……」

 そう言って、ふたりは顔が同じ色になる。


 そして、彼女のほうから唇を合わせてくれた。


「ふたりともファーストキスだよ」

 彼女は恥ずかしそうにそう言った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 初々しい姿に赤面しながら拝読しました! 積極的な彼女さんに、この先の二人の関係性がちょっと見えた気がしました(^^)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ