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酔狂
私は、大好きなバーボンの瓶をもって机に向かう。
七面鳥が描かれたその瓶から、私はコップに濃い茶色の液体を注ぐ。
甘さがありつつもオイリーな液体がコップにたまっていき、バニラの香りが部屋全体を包みこんだ。
氷がカラカラと割れていき、一度目の飲み頃を迎えたことを私に教えてくれる。
口の中に広がったバーボンは、バニラ・フルーツと味を変えて、甘み・酸味・苦みが姿を変えてやってくる。
50度を超えるアルコールの強さによって、世界は変化する。
「これがなければ、世界なんて創れない」
そう言って私は文字を打ちつける。




