私の生きる意味。09‐キオク‐
バルニシア時代半ば。
その頃にはマニシタル国とデュランラット国という国同士は激しい戦いを起こしていた。
国民は飢え、死者はお互い増えゆく一方だったのだ。
そんなバルニシア時代のマデュラシル戦争時に現れたのがシュクセ=プラリネであった。
彼女はどちらの国の味方でもなかった。
だが、マデュラシル戦争を止めた張本人はシュクセ=プラリネ、彼女自身だったのだ。
彼女は取り合えず戦争を、傷つけ合うような事はやめてほしかった。
それだけで頭がいっぱいだった彼女は人々を飢餓から救いだし、やがて戦争を止めたのであった。
両国には笑顔が溢れ、そして両国は合併し、マデュラシル国と呼ばれるようになったのであった。
マニシタル国とデュランラット国、その国の王はシュクセ本人であった。
シュクセはたくさんの人々から支持を受け、そして笑顔を貰った。
しかしマデュラシル国は、壊滅してしまった。
そう、マニシタル国民とデュランラット国民同士の差別はまだ――――続いていたのだ。
もちろんシュクセは支持を得ていたように見えただけであり、支持しているのは上の部族の者だけであった。
シュクセはこの事を壊滅後に知り、個室に籠り、病んでしまった。
「この王のままでは国は滅びてしまう」
そんな声が聞こえてくるのも珍しくなくなり、シュクセは批判され、時には窓から物が投げ込まれることもあった。
そしてそこで現れたのが――――――レチューヌ=イリアルだった。
彼女は忘れたい記憶を焼き付くす、そんな能力を持っていた。
そして今までの、バルニシア時代の記憶を全て焼き付くされてしまった。
だが、その後が大変だった。
シュクセは『異人』と化したのだ。
目を見るだけで人を殺してしまう―――そんな超異常へ。




