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好きにならずにいられない  作者: 髙橋 清右衛門
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帰り道

「別に待ってないよ」。と素直になれないミツルは、素っ気ない返事をした。そして2人は黙ってチャリを漕ぎ出した。校門を出て、横断歩道を渡り、古い酒屋の前に来て、2人の沈黙を先に破ったのは美香だった。「ミツル君さ、花火大会は誰と行くの?」。「えっ?」。いきなりの質問にミツルは戸惑った。もちろん美香と行きたいが、毎年三郎と一緒のため、今年も例年通りになると勝手に思っていたから、すぐに返事は出来ないが、美香から話しを振ってきたということは、つまり自分と一緒に行きたいと思っているんじゃないか。だったら男として誘うのが当然ではないか。だがモテる美香のことだ。誰かに誘われていて、そのことを自慢したいのではないかと、ミツルの頭はどんどん混乱した。考えれば考えるほどわからなかった。美香が口を開く。「実はね、佳奈が三郎君と一緒に行きたいって言ってるの」。「でも2人じゃ不安だし、誘ってもオッケーくれるかわかんないからって私とミツル君と四人で行きたいって」。「ダメかな?」。ミツルは断れるはずも無かった。そして内心佳奈に感謝した。二度佳奈ありがとう。と心の中で言った。だがそこはミツル。ぶっきらぼうにこう返した。「俺は別にいいけど?」。「本当に?ありがとう」。と美香に言われミツルは片手で小さくガッツポーズをした。

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