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ナイトメア ~一撃必殺ガールの物語~  作者: 蝶太郎
第2章

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第6話 抗体組織



 抗体組織の本部とかいう建物につれていかれた。


 ガラスがぜんぜん透明じゃない、どこもかしこも真っ黒な車に乗せられて、所要時間が数十分ほど。


 到着したら、ビル街のまんなか。


 会社員とかがよく歩いている場所みたいだ。


 事実、サラリーマンっぽい人たちの声が聞こえる。


 けれど、聞こえるだけ。


 俺たちは裏口から入るところだから。


 社会の暗部っぽい人たちに案内されてると、変なネズミが飛びかかってきた。


「ぬわっ!」


 はちみつの匂いがするそのネズミは、一般的なイメージとは違って清潔だ。


 むしろ毛並みつやつやでまるまるとしている。


 下手なペットより生活よさそうなネズミだな。


「大丈夫?」

「へいきへいき」


 ゆずに気遣われながらひっぺがえすと、ネズミはどっかにいってしまった。


 走り去っていくネズミの上でカラスがやたらけたたましく鳴いているのが気になった。


 今の、なんだったんだ?


 周囲をきょろきょろしながら建物の中を歩かされ、たどり着いたのは応接室ーーではなく白い部屋。


 壁に武器とか飾ってあるんですけど、今から何始まんの?


 ゆずと共に内心ガクブルしていると、先ほど会った美少女がやってきた。


 木の強そうな方が理沙といって、大人しそうな方が水菜というらしい。


 自己紹介した後、彼女達は本題に入る。


「本来なら、ナイトメアに出会った一般人は記憶を改ざんしてから元の生活に戻ってもらうところなんだけど、ちょっと混み入った事情があってね。さっきあったことについて、詳しい話を聞かせてちょうだい」

「どうか正直に話してほしい。手荒な真似はしたくない」


 いきなり物騒なんですけど!


 そこでゆずが手を挙げた。


「あの、あなたたちは正義の味方のようなものだって、思っていいんだよね?」


 ゆずの質問に答えたのは理沙。


「そういわれると背中がかゆくなるわね。素直に首を縦に振りたくなくなるけど、まあそうよ。私達は抗体組織。あんたたちが遭遇したような怪物ーーナイトメアを人知れず倒している存在」


 表向きはいろんな会社を経営しているらしいけど、裏ではってパターンらしい。


 で、エージェントって呼ばれる人達が、ナイトメアが出現したらその場所にいって討伐。


 巻き込まれた一般人の手当てをしたり、記憶を消したりしてるらしい。


 そうしないと、市民たちがパニックになるから。


 今度は水菜が説明する。


「今回は特別に、一般市民であるあなた達にも協力してほしい。と組織長は考えているわ。その理由は、あなたにある」


 水菜は胡蝶夢子、つまり俺を見て言葉を続ける。


「ナイトメアが倒された痕跡があったの。あなたたちのどちらかが倒したと見ているけれど、ーーあなたね」


 エージェントとしての勘ってやつなのかな。


 確かに俺が一撃入れた後、あの怪物ーーナイトメアは倒れたけど。


 俺は普通の一般人だぞ。


 あー、でも、転生はしてるから、それと何か関係あるんだろうか。


 でも、まだ信用できるって決まったわけじゃないし、その事は黙っとくか。


「えっと、特別な事をやった覚えはないんだけどな」


 俺は言葉を選びながら、あの時の事を説明していく。


 話を聞いた水菜はある仮説を立てた。


 そしてどこからか出した鉛筆を俺に持たせる。


「この鉛筆を近くの壁に突き立ててみて、相手を敵だと認識しながら」

「え? あ、はい」


 俺は間抜けな声を出しつつも、誓うの壁に鉛筆を突きたててみる。


 そこにあの怪物がいると仮定しながら。


 すると、壁がものすごい勢いでへこんで破壊されてしまった。


「え、は?」

「ええっ!」


 ゆずと共に顔を見合わせる。

 俺は怪力キャラになったのか?


 なんて思いながら、鉛筆をまじまじと観察した後、もう一回壁に突き立ててみた。

 けれど、何も起こらない。


 どういうことだってばよ。


 戸惑う俺の顔を水菜が覗き込んだ。


「あなた、もしかして抗体を付与された?」


 こんなもんみてもクールなままの美少女の様子に、少し落ち着きを取り戻す。


「抗体?」

「交代組織のエージェントになった人間に付与されるものよ。特殊な力を操れるようになる。それと、ナイトメア化もある程度、防ぐことができるようになるわ」


 記憶を探ってみるけど、もちろんそんなものを付与された心当たりはない。


 赤ん坊の時とか、めっちゃ小さいときの事なんかは覚えてないけど、そんなもん予防注射のごとく普通に接種させられてるわけないし。


 そういうのって、一般的に摂取させられるもんじゃないよね?


 なんて考えてたら、俺の考えを呼んだ水奈が答える。


「数に限りがあるから、その可能性は低いわ」

 理沙が「作るのにお金もかかるし」と補足する。


 なるほど。

 ならありえないな。


 俺の親はエージェントではない、と思うし。

 母は、百メートルを走りきるどころか、途中で何度もずっこけるくらいの運動音痴だし、父も似たようなもんだからなあ。


「あなたの情報がないか組織で少し調べてみるわ。それまで、こちらで保護させてもらうけれど、構わない?」

「ぶっちゃけ監視ね。ここから逃げようとか変な気は起こさないようにしてよ、面倒なんだから」


 それって選択肢ありますかね?

 こんなところに連れてきた人間にあると思って言ってます?


 これって組織参加パターンだと、こみいった事情とやらで、危険マックスで野放しにされてるナイトメアと戦わされたりしない?



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