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第2話 友達少女ゆず
「夢子ちゃんどうしたの?」
俺は同級生のゆずと共に喋りながら、学校の帰り道を歩く。
ゆずは俺同い年の少女でクラスメイトだ。
明るく、性格も良く、ムードメイカー。
俺が男だったら、お嫁さんにしたくらいの素敵優しい女の子である。
でも俺は今女の子なので、頑張っても百合にしかなれない。
そもそも女の子の体だからか、同性に性欲が湧かない。
じゃあ、男性が好きなのかというと、それも違う。
なかなか難しい立場の俺だ。
とりあえず、怪訝そうな顔で話し掛けてきたゆずに答える。
「なんでもないよ、ちょっと考え事。ほら、最近変な噂が立ってるでしょ?」
「変な噂? ああ、怪物が現れたっていう?」
ここのところ、町の人たちが怪我をする事件が頻発している。
事件か事故に巻き込まれたのだろうが、奇妙な事に被害者には記憶がない。
そのせいで、怪物のせいだという噂が広まっているのだ。
この時の俺は、まさかそんな怪物に関わる事になるとは思ってもみなかった。




