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第1話 女の子になってた俺
「ごきげんよう。胡蝶さん」
「ご、ごきげんよう」
学校の帰り道、俺は同級生の女の子に挨拶する。
しかし、冷静に考えるとはずかしい。
それは、「ごきげんよう」という言葉を見下しているわけではなく、俺自身に問題がある。
なぜなら、俺見た目は可憐な美少女なのに、心は男の子だから。
生まれ変わったら女の子になっていた。
そしてなぜかそこは、別の世界ーー現代日本だった。
どうしてこんなわけわからん事になっとるんだろう。
とりあえず、自己紹介をば。
俺、じゃなくて私の名前は胡蝶夢子。
裕福な家で育ったお嬢様だ。
年は十代ちょい上で、通っている中学校は超お嬢様学校。
そんな俺ーーじゃなくて私には、前世の記憶がある。
前世での俺は、犬山犬太朗という名前で生きてきた。
享年十代で世を去った薄幸少年で、妙な科学者に人体改造されたり、魔法を使って異世界転移したりなんてするはずのない一般少年。
なのに、なぜか現状はこうだ。
一体なにが起こったんだろうな。




