表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/100

37話「時空間ワープの講座!?」

挿絵(By みてみん)


 第六試練は、まっすぐ突っ切るだけの単純な通路。道の幅は約十五メートルぐらい。出口までは約五キロだ。

 しかし次々と黒渦が発生して、ゴーレムが頭から出てくる。


「なんやねん! どんどんゴーレムが湧いてもうてるわ~!」


 ドラゴリラは焦りながら、ゴリラパンチで撃退していく。

 オウガは「糞木偶(クソデク)があっ!」と両手の人差し指から火炎弾を乱射するが、効果は芳しくない。

 なんてことだ、硬すぎる。

 なんとかドラゴリラに倒してもらっているが、俺様単体では倒せんっ!


「糞があああああっ!!」


 しかも黒渦が一定間隔で発生して、中からゴーレムが出てきてキリがない。

 チンタラしていると際限なく増え続ける。


魔導円陣(マギサーガ)六段射撃(シックスシュテ)猛炎球(バニ・ファーア)!!」


 ナッセは六つの魔法陣による砲式、各三つ左右へ中級火炎魔法を放ち、挟み撃ちしてくるゴーレムの集団を消し炭にする。

 フクダリウスの斧とコンドリオンの(ゾォ)変態が猛威を振るって粉々にしていく。


四連奏(フォーコン)天嵐旋(テンペースト)!!」

「今デース! サウザンド・メガネビーム!!」


 モリッカが四体のコンセットで放つ大きな竜巻がゴーレムを巻き込み、ノーヴェンの弾幕を浴びせかけて一斉に撃破していく。

 そして「いっせーのぉ……」でオーラを溜め込んだリョーコが飛び出す。


「クラッシュバスターッ!!」


 振り下ろし一撃でゴーレムを木っ端微塵に砕き、しかも飛び散る破片が他のゴーレムを粉砕していく。

 連鎖的に撃滅されていって数がかなり減った。


「助かる!」

「うん!」


 ナッセと背中を合わせてリョーコは頷く。

 それでも残っているゴーレムが集まってくる。フクダリウスは「かああああ~っ!!」と筋肉を膨らまして巨躯へと身を変えた。

 そして斧を高速回転させていき、徐々に旋風が発生していく。


「フクダリウス・タイフーンッ!!!」


 竜巻状のオーラによる奔流が唸りを上げて軌道上にいる全てのゴーレムを木っ端微塵にしていった。

 はるか向こうで轟音を伴う大気の破裂が起きて、更に二次破壊を呼ぶ。

 ナッセたちはポカンとする。


「……撃滅!」


 フクダリウスはそう吠えた。確かにゴーレムは全滅してる。


「いや、今の内に駆け抜けよう! まだ来るぞ!」

「承知した」

「ええ」

「行きましょう!」


 無数の黒渦が発生したのが見えて、急いで走り抜けていった。

 ナッセは「オレが単独なら、もっと速く駆け抜けてクリアしていた」と脳裏によぎったが、首を振る。

 これでもかとゴーレムが時空間転移してきて、先頭を走るフクダリウスとコンドリオンが粉砕していく。


「みんな聞いてくれ。あの黒渦こと『転移ワープ』は、オレやヤマミが使っていた時空間魔法とたぶん同じ」


 六つの砲式で火炎やら氷やら光線やら撃って、周囲のゴーレムを撃退しながら説明を始めた。

 リョーコは「こんな時に魔法陣って便利だわねー」としみじみ。


「それは如何に?」

「遠くへワープするものですネ?」

「それもあるが、実際は二つの世界を行き交いしているんだ。ここの現実世界と、自分特有の亜空間のな。亜空間は現実世界が白黒になった感じ。現実で起きている事も見える」

「それは便利ですね……」

「ああ。ヤマミのワープで確認した。オレの亀裂とヤマミの花吹雪と、エフェクトが違うが効果は全く同じ」

「そうなんですね」


 モリッカは四体のコンセットが次々魔法を放っているので、余裕はできていた。

 リョーコは「分身って便利ねー」と感嘆。


「なんやねん! 遠くへワープって、固有の亜空間で走っているんかいな?」

「違う。亜空間内では距離を縮められるんだ。ただ距離に比例して消耗の程度が変わる」

「……どんな感じですかね?」

「知ってる場所まで、たぐり寄せるように距離を縮めていくんだ。風景が縮んで見える。そんで縮めたら一歩進んで元に戻す」

「それで現実世界へ帰れば、遠くからワープしたって事か……?」

「ああ」


 みんなは察した。

 ワープを潜ったらすぐ望む場所へ着くんじゃなくて、亜空間へ着いてから距離を縮めてワープしたかのように見えてるのだと……。


「固有の亜空間……。そもそもリョーコの為にテント替わりしてたくらいですもんね」

「ああ。自分の空間には持ち物を収納している。もちろん寝具もな」

「お菓子とか、アレの本とか、いろいろ散らかってたけど」

「それは忘れてくれ!」


 ナッセは片付けてなかった事を後悔した。


「ヤマミにも見られたんじゃないの?」

「いや、それぞれで違う固有空間だから繋がってないんだ。繋がってたら死ぬわ。ただただ恥ずい」

「そ……そうか……」


 フクダリウスは呆れながらも斧でばっさりゴーレムを裂く。


「って事は……、この試練の転移ワープも?」

「恐らく。向こうの亜空間でゴーレムがいっぱい待機していて、それを転移で出してるかもな」

「イエス! では確かめまショウ」


 ノーヴェンは浮遊メガネを飛ばして、黒渦へ飛び込ませる。ピピピ!


「オー! 確かにゴーレムが整列してて、頭から黒渦をかぶってこちらに転移してるみたいデース!」

「そんな事も分かるんだ……」


 ナッセが出かけた時に尾行させた浮遊メガネで、ノーヴェンに電信していたのと同じ。

 リョーコは「メガネ電信、便利ねー」とただの変態じゃないと感心する。


「見えた!! あそこがゴールだっ!!」

「よし! 全力疾走だ!!」

「やっとか!」


 なんと出口となる大きな扉が近づいてて、ナッセたちは喜びに満ちた。

 これで第六試練もクリアだ。

あとがき


 そういえばキャラの由来、紹介しとこうかな?


 ナッセ:『為せば成る』のもじり。

 リョーコ:普通に人名として。

 モリッカ:穏やかをイメージしてたので森。

 ノーヴェン:頭脳明晰キャラなんで『のう』をもじった。

 コンドリオン:表の歴史に名を残せなかった『近藤利御こんどうりおん』という象使いの戦国武将から。

 フクダリウス:弁慶のような活躍をしながらも、表の歴史に名を残さなかった不屈の猛将『伏久田利薄ふくだりうす』から。

 オウガ:個人的な誤読『横柄おうがら』が元。実際は横柄おうへい

 ドラゴリラ:どストレートでドラミングとゴリラを足して略した。


 ※参考文献『裏日本史猛者文献書』より、一部戦国武将を引用。

 ※一部ウソがあるので真に受けないようにw

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ