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少女と握手したら異世界に!?  作者: カワヤマ
あい
4/6

キャンプをします

敵を倒した主人公、帰り道が分からず、さらにこんなことに巻き込んだ2人は怪我をしていている。

しかし、そんなことは構わずまた新たに問題が!?

夜が来た。

初めてこの世界の夜を見る。見たところ周りは全て森で山の頂上であることからかすごく空気が澄んでおり星が綺麗に見える。

俺は焚き火を起こし1人で川で汲んだ水を温めている。そういえば昔、川の水はものすごく汚いから飲んではいけないと誰かに言われた気がするが、なんせ、水道もなければ自販機もないのだから川水しか飲料水がないのだ。

そしてさっき捕まえたうさぎのような動物を焼いて食べる。

こいつはスバしっこくて捕まえるのがすごく大変だった。

そういえば、これ頭はうさぎなのに体はなんか俺の知っているうさぎとなんか違うような?よく見たら、いや、よく見なくても足が八本もあるし。

大丈夫なのだろうか?

いや、でもうさぎって食べられるってテレビで見た事あるし大丈夫だろう。うん、きっと大丈夫だ。


ああ、のどかだな。1人で過ごす夜は嫌いじゃない。むしろ少し好きなぐらいだ。

1人星を眺めていると色んなことを忘れさせてくれる。大会のプレッシャーや、日本一のプライド、そんなものが全てどうでも良くなる。

俺は少し、この世界に来てよかったと思う。なんせ、こんな綺麗な星、日本では、いや、地球ではきっと見られないからだ。

ああ、のどかだ。

「おい、水をくれ」

「うぉっ!!ビックリした!!なんだエドかよ。てか目覚めたのか?どうだ体の調子は?」

こいつらはさっきの戦いで負傷しているのだ。なので適当に応急処置をし焚き火の横で寝かせていたのである。

何よりこの女、クラハの持っていたカバンの中に応急手当セットがあってよかった。

俺はエドに水を渡す。川水だが、綺麗な水なんてこの辺にはない。免疫力の低い病人に川水を渡していいのだろうか?

いや、仕方がないのか。このまま脱水症状で死なれても困る。多少腹を壊すぐらい我慢してもらおう。

「ああ、身体中痛いぞ。あのナンバーズはどうした?」

「ナンバーズ?ああ、あのバケモンのことか。俺が勇敢に退治したぜ!」

「な!?倒したのか?まさか本当にお前のようなやつが最強の剣士なのか?信じられん」

「まぁな、俺も信じられないぐらいだしよ。てかずっと気になってたんだが、あいつは一体なんだ?例の組織のやつなのか?」

あいつとは、ついさっき、俺らを殺そうとしてきたキメラのような化け物。

俺らはそいつらに殺されかけたのだが、俺のおかげで難を逃れ今こうして山でキャンプをする羽目になったのだ。

ものすごく腹が減って死にそうなぐらいなのに、瀕死の2人の看病もしなきゃいけないときた。俺はいきなりこんな所に連れてこられてすごい面倒事に巻き込まれているらしい。

「あいつか…あいつはお前の言う通り例の組織のヤツらの幹部だ」

「幹部?それって強いってことか?」

「ああ、それもものすごく。しかもあいつは自分のことをNO.9と言っていた、つまりあいつはナンバーズの中でも相当のやり手だ」

エドはすごく怯えた様子で話す。

どうやらさっきのやつは相当強い相手だったらしい。

ん?それにしてはこの2人、さっきあいつが来た時結構余裕そうだったけど…?あれ?どゆこと?

明らかにさっきまでとは違う様子で話すエド。

いや、何があったんだよ。あ、殺されかけたのか。

「そうか、それは災難だった。でもあいつ、俺が腕を切って追い払ったからもう大丈夫だ!」

「なんだと!?追い払ったと!?まずいそれは、もしかして自分の名前を名乗ったりはしてませんよね??」

「あ、あぁ、言って…ない気もしなくもない…なんて。それがどうかしたのか?」

なんか嫌な予感がする。

「分からないのか?お前はこれから一生奴らに命を狙われる存在になるんだよ、お前、もうまともに街も歩けねぇぞ」

なにそれ?そもそもこの世界で街なんてまだ歩いたこともないんだけど。まず街に案内しろよ。

「そうか、それならそれで仕方ない。また奴らが来るってんなら俺がまた成敗してやるぜ!!」

「そういえば、お前が本当に強いなんて信じられない。一体どうやってあいつを倒したんだよ?」

「あ、それはあの時なんかよくわかんないんだけど…ん?……お前何してんの?」

俺はあの時のことを話そうとしたのだが、ふと焚き火の方へ目を向けるとクラハが何やら俺がやっとの思いで捕まえたうさぎを完食していた。

「はぁー、美味しかったです。私朝から何も食べてなくて、満たされました!やっぱり料理のできる旦那を持つと幸せですね!」

「お前は何やってんだ!!こいつは俺のご飯だ!!俺もお前にここに連れられて来てから何も食べてねぇよ!!このバカ!」

もう空腹で死にそうなのにこいつはなんてことしやがる。

「そういえば、俺もお腹がすいてますね」

「そら見ろ!エドも腹が減ってんのにお前なんてことやってんだよ!こいつを捕まえるのにどれだけ苦労したか!あーあ、もうダメだ。生き残ったのに俺らは餓死するんだ」

「……もう回復したんで、転移魔法の呪文唱えればいつでも城へ帰れますよ?」

は?

「先にそれを言え!!」

「おい声がでかいぞお前、そんなに大声を出したらー」

とエドが言った途端物陰から音がする、そちらに目を向けるとたくさんのオオカミのような動物がでてきた。

「ほら言わんこっちゃない。奴らは危険だぞ、見ろ背中についてる翼。飛んで攻撃を仕掛けてくるぞ!」

「マジかよ、なんだよあの生きモン、犬に羽がついてる!すげー」

俺が見とれてるとクラハに腕を引かれ。

「逃げますよ、あれは危険です。あんだけの集団、相当腹を空かせてますよ!」

「え?腹を空かしてる?俺らが食われるってこと?」

「そうゆうことだ、とりあえず走れ!」

やべえじゃん。

俺らはその場を離れ山の下へ向かって走る。

「おい、クラハ!呪文を早く唱えろ!」

「走りながらじゃ無理ですぅ〜!」

「まずいな、クラハ様は元々身体能力が低いし、俺と剛さんは空腹で体力もない。走っていったとしたら街まで半日はかかる!何よりさきの戦いでもう体はボロボロなのに…!」

俺は後ろを見た。

うっそあいつらめっちゃ追ってくるじゃん!てか何匹か飛んでね?

と思ったその瞬間上を見ると

「おい!上、上!めっちゃいるよ!まずいってこれ!」

「まずいですね、このままではリバースしそうです…ぅぇっ…!」

「さっき1人で欲張るからだ!!吐くなよ!お前が吐いたら俺も貰いゲロで吐くからなお前の顔面に」

「な!?それは新手のセクハラですか!?いや、夫婦だからセクハラは成立しないのでしょうかうぇぇっ」

「黙れ!」

「2人とも遊んでる場合じゃないですよ!いてっ!」

エドがそう言うと、エドは肩を噛み付かれた。

「大丈夫か!この!」

俺はエドの肩に噛み付いた奴を叩き離した。

「あ…ありがとう」

「いや、でももう手遅れだ」

空は一面このオオカミに覆われている。既に追い越されていて奴らにもう囲まれている。

辺り一面赤い小さな光が見える。おそらく奴らの目だろう。

俺らは走るのをやめてその場に立ち尽くした。

「もうダメです、仕方ありません。私が呪文を唱えるので何とか2人で食い止めてください!」

「何言ってんだよ!武器は1本しかないんだぞ!」

「じゃあ、頼む。俺は肩を負傷して腕が上がらない」

「さっき1人でナンバーズ相手に勝利したではないですか!こんなヤツら蹴散らしてください剛様!」

「そんな事言われても…ああ、クソ!やってやるよ!」

俺はエドから剣を受け取り鞘から抜いた。

しかし、さっきまでとは少し違った。

「おっも!重すぎだろコレ!ぅぅ!持ち上げるだけで限界だっ!」

「おい、お前ほんとに、ナンバーズを倒したのか!?」

「☆*<+>#@/&^=〒」

重いんだよこれが!

やばいぞ、このままじゃ呪文が完成するまで俺の腕がもたない。

とその時1匹が俺に向かって飛びかかってきた。

「うお!」

俺は剣が持ち上がらないので鞘を振った。

「ガゥゥッ!」

俺の振った鞘はある程度効いたのか、殴ったやつは地に落ちる。

「おい!なぜ真剣を使わない!?ヴィーガンってやつか!?」

「ちげぇよ!てかこの世界にもヴィーガンっているんだな、てゆうかヴィーガンって動物を殺せない人ってことじゃうぉ!」

また飛びかかって来たやつを殴り落とす。

その後しばらく奴らと殴りあった。

「はぁ…はぁ…あとどのぐらいで呪文が完成するんだ!?」

「*○<×○*・☆♪$¥€…あと1分です!!」

あと1分か…もう体が動かねぇんだよな…あいつらに身体中噛みつかれてすげぇ眠いし。

「おい!前見ろ!」

「よし完成しました!」

そう聞こえたとこで俺の意識は途絶えた…。



「あ!ようやく目覚めましたか、それより安心してください!ここはもう城の中です。…それより大変でしたよ、この世界に来て二度目の死を経験するなんて…不運ですね」

「……は?」

「でも大丈夫!このドラゴー、あ違った、金玉を使って生き返ったんで!」

「…」

俺はどうやらまた死んだらしい。

そんなことよりも気になる事があるのだ。

俺は今すごくでかいベッドの上で寝ているのだが、なぜこいつは平然と横で全裸なんだ。

とゆうか、俺も全裸だし。

そう考えていたその時、部屋のドアが空いた。

「クラハ様、旦那様はお目覚ーきゃぁぁ!ロリコン!」

少し歳をとっていそうなメイドのような人が入ってきた。

「いや!違う!ロリコンじゃない!勘違いだ!」

「ロリ…こん?」

俺はロリに興味はねぇ!

楽しんでいただければ結構です!

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