序章 その身頼りの少年
ストーリー動画等の制作創作活動自体はそれなりの期間やっておりましたが(しかもほのぼのよりギャグ主体)
小説は初めての試みとなります
以前とは作風も大分変りますので、心機一転
PNも変え投稿していきます
大小の違いはあれど新しい世界に飛び込む事には不安が付きまとうもの
それは物理的な意味でも社会的な意味でも通じるだろう
尤も、振り返って見れば笑い話にもならない程大した事なかったかもしれないが
故に思う
これもきっと『大したことではない』
と
少年は明確な敵意を示す相手を前にしている
その相手の体型は小太り、年齢は40にならない程度に見える
得物は使い込まれた長鞭、扱いには慣れていそな雰囲気だが
別段鍛えている気配はない
相対する少年は油断なく相手を観察し警戒を続ける
体型は同年代とか比べればかなり大きくがっしりしている
得物は無し、だが幼少より武に触れ戦闘歴は10年に迫りかなりの場数を熟している
この状況で少年有利の判定をする人はいないだろう
この場にいる二人も同様の判断だ。何故か?
少年160cm55kg、相手目測180cm弱90kg強
いかんせん体格差がありすぎる
〔戦闘の心得は無いようだが、あの体格は脅威だな・・・〕
だが少年は逃げない、いや逃げられない
ここは鍵付きの室内、外の景色はひたすらの荒野
そして―――
〔踏み込んできたっ!〕
ここは―――
〔考えるのは後だ!〕
間違いなく―――
〔間合いが遠すぎる・・・〕
異世界―――
〔鞭を鳴らすだけ、威嚇か?〕
「いでえええぇぇ!?」
驚きの混じった男の悲鳴
踏み込んだ男の脚にいつの間にか少年の関節蹴り(膝への前及び横蹴り)が突き刺さっていた
〔的っ!が、折な――っと〕
痛みの反射で繰り出される打撃とも掴みともつかぬ男の暴れだ
少年も反射的に蹴り脚をさらに押し込みその反動で距離を開ける
「このクソガキが!!なにしやがる!!」
〔思わずカウンター取ってしまった・・・もう話し合いは無理・・・だろうな〕
怒り狂った男は怒りのままに鞭を振り回す
かなり雑な動きだが、速さは中々のもの
この中つっこめば被弾は必至、好き好んで行く間合いではない
〔異世界の荒野に来ていきなりケンカとは何やっているんだ、オレ〕
〔これからこの世界で上手くやれんのかな・・・〕
にわかに冷めた思考が頭をよぎる
だが、すぐに場違いな思いが頭を支配する
気にするな『大したことではない』と
本日中に次を投稿します