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底辺のおっさんは、光る目を見た

 背後でデカイ音がし、俺が振り返ると銀色の鎧が飛び出して来た。

「ヤマモト殿! ここは自分に任せて、全力で守られるであります!」

あー、うん、なんだ、そのな『全力で守られる』って、何? 全力で見逃す様なモンか?

 銀色の鎧、変身したアンの台詞に脱力した俺はクソ眼帯野郎の元に向かうトイから気を反らしてしまい、ヤツの念話が響く。

 トイが『にやんとしー』をどけてヤツを解放したのだ。

「ありがとよ! 小娘ぇー! お礼に公開オ『ピーピー』ショーを開催してやんよ!」

あ゛ 不山戯た事をぬかすな! クソ眼帯野郎!

「マスター ヤマモト、我々の勝利だ。

 複眼の小僧は自滅した」

自力で立とうとする卯実を放り出しかけた俺にホルダーが念話を飛ばして嗤う。

 笑うのでは無く、嗤ったのだ。

 言葉では無く、感情をダイレクトに伝えて来たのだ、ホルダーは。

「あ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーー!」

クソ眼帯野郎の悲鳴とホルダーの嗤う感情が俺の頭に響き、反響する。

「どうした? 複眼の。

 公開『ピー』ナ『ピー』ショーを開催するのでは無いのか?

 ん、どうした? まだか? ああ、呑まれているのかトイ様に。

 馬鹿め、何故、私が貴様を『視て知る』事をしなかったのか分からん様だな」

どう言う事だ?

「む、ああ、済まなかった、マスター ヤマモト。

 余りにもヤツが愚かでな。つい、君達にも伝えてしまった」

そう俺達に伝え、ホルダーがクソ眼帯野郎を嗤う。

「なんだよ! なんなんだよ! このガキは! 化け物が!え!? へぁ! やめ、止めろ、止めてー」

クソ眼帯野郎の悲鳴が上がる。

 トイがヤツを投石具、スリングとも呼ばれる、それの様に手頃な石を乗せてクソ眼帯野郎を振り回したのだ。

 あー、うん、なんだ、ホルダーですら嫌がってたもんな、遊びに使われるの······

「ヤマモト殿? 自分は何をしたら良いのでありますか?」

さあ? 俺に聞かれれてもな。




「マスター ヤマモト、ヤツの能力は私が掌握した。

 最早ヤツは無力だ。

 所詮は薄汚く、無知低能で下等下劣な爬虫類の間抜け目が、目の数を増やした所で集中力の欠片すら無い移り気で上辺だけしか視れん無力無能で無価値で無駄な存在~~~」

なんだか凄く嬉しそうだなホルダー先生は。

 なんか、カドゥみてぇだ······

「む! マスター ヤマモト! それは私に対する侮辱か!」

え? 先生、それはカドゥに対する侮辱では?

「む!? あー、うん、なんだ、私も興奮していた様だ、忘れてくれマスター ヤマモト」

はぁ、別に構わんが······ ん? あれ?

「どうした? マスター ヤマモト?」

「なんか、さっきからホルダーの感情かも知れないナニカが頭に響いていてな、今は、照れか? まぁそんな感情が流れてる」

「ああ、それは『アイバット』を生み出したからだ。

 私に連なる目が増えた事で能力が底上げされたようだ」

ホルダーの説明を適当に聞き流して俺はシブ達に目を向ける。

 シブ達はあのクソ眼帯野郎に良い様にやられていた訳で、大分落ち込んでいるのだが、今は新入りの猫『にやんとしー』や『アイバット』達がシブ達を慰めて回っている。

 そんな中、全く反応のなかったドラゴニュートの目が光ったのを俺は見た。

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