底辺のおっさんは、神話を知る
この世界の管理権を巡り神々が争った時代がある。
神々の直下眷族や魔術兵器当たり前にいた神話の出来事。
闘争を司る神、病を司る神、災厄を司る神、悪意を司る神、偽りを司る神、破滅を司る神、腐敗を司る神、暗黒を司る神。
この8柱を邪なる神々と呼び人々は恐れた。
8柱の邪なる神々はこの世界を管理する神々であった、時を司る神、運命を司る神、獣を司る神、調和を司る神、真実を司る神、秩序を司る神の6柱に戦いを挑んだ。
邪なる神々は直下の眷族である『魔王』を生み出し、6柱の神々は『魔王』に対抗するべく『大天使』を生み出し戦いは激化した。
神々とその眷族達の戦いは所構わず行われ、戦いの行く末を見守る他の神々をも巻き込み、地上は荒廃し続ける。
妖精を司る神、精霊を司る神、希望を司る神、愛を司る神の4柱の神々は渾沌を司る神と誕生を司る神に弱き者の救世主の誕生を願い、混沌を司る神と誕生を司る神は人間の夫婦に『これから誕生するお前達の子は弱き者を省みぬ大天使や魔王を打ち倒す勇者となるであろう」と神託と加護を授けた。
神々の加護と使命を受けて誕生した赤子は多くの神々に護られ成長し、魔王の眷族である悪魔や大天使の眷族である天使から人々を守る勇者として名を成して行く。
勇者は仲間を集め、8魔王の病の魔王『死に至る苦痛を与えしモノ』悪意の魔王『怨嗟を振り撒くモノ』闘争の魔王『命を嘲笑いし踏みにじるモノ』を倒し、勇者を運命と秩序を破壊する者として襲い掛かる運命の大天使と秩序の大天使を倒し英雄と成った。
偽り、破滅、腐敗、暗黒の魔王達は、時、獣、真実、調和の大天使との戦いの内て共に滅びており。
勇者は一人、残る災厄の魔王『終わりの始まりを定めし夜明けを告げるモノ』の討伐に旅立ちその後の消息を絶った。
その後直ぐに争い合う神々が滅び、残る神々は太陽を司る神と月を司る神の夫婦神の2柱をこの世界を管理する事にし世界を再生するべく自らの領域に戻った。
以上がこの世界の神話らしいが、長い、長過ぎる。
ブロゥの治療をカドゥに頼んで、ジャンのおっちゃんに王女が何を言っているのか尋ねると、まず先程の神話を教えてくれた上で「人気の芝居だべ。魔王様も英雄様もみーんな、色男がやってるべぇ」と教えてくれた。
「ジャンってもの知りなのね、そんな貴方の方が素敵よ」
朝丘がジャンのおっちゃんに微笑みノロケる。
朝丘なんざモノクソどうでも良いので、ジャンのおっちゃんが教えてくれた事はつまり。
ブロゥはモノクソ弱体化した魔王で、シャルローネ王女は創作の部分を信じてる訳か。
「主、ノン、ダディ。ダディ、ミーはその頃は山羊の角と狼の尾、背中に竜翼をはやした自己陶酔のガリガリな鳥ガラ野郎だったポゥ」
うつ伏せに寝転び、カドゥの治療魔術を受けながらブロゥが自己申告してきた。
ブロゥ、自己陶酔は今もだろうが、方向性があさってなだけで、後、下井が持って来た布地で体を隠しながら治療を受ける姿が、マッサージ中のボディビルダーみたくて、なんか嫌。
「ミーを殺しに来たグッドボディの英雄は、武具を失いながらもミーの前に表れて鳥ガラ虚弱野郎だったのミーを殴り殺したポゥ。
その時にミーは悟ったね、筋肉こそパワーだポゥと。
そして、さ迷う魂だったミーを呼ぶ声に従えば、全て鳥ガラボディしか用意していない連中ばかりポ。
ミーは、そんなダディの様な鳥ガラボディを依り代にする気に成れず、ダディの用意したグッドボディに出会うまでひたすらにボディを研き上げてたポゥよ」
肉体が無いのにどうやって! 後、筋肉こそパワーって、アホか!!
「ふむ、ミスター ヤマモトが用意したフィギュアを乗っ取た訳だな、このミニックダルマンは。
ミスター ヤマモト、このキモモニックシニサラ世は魔力総量が異常な程高く『視て知る』事を未だに終えられていない、続けても良いか?」
ブロゥ、こいつはブロゥだから! 後、無理に視んな。
「あー、うん、なんだ、ブロゥの方はもういいや。お姫様の方はー、こっちも平気そうだな」
いつの間にかジャンのおっちゃんと朝丘、下井が縛ったままだが、お粥を食べさせているから問題無し。
「あー、うん、なんだ、そのな、ライトとレフィの夫婦には入り口で見張りを頼みたいんだが、大丈夫か?」
「「喜んで!」」
揃って答える山羊頭の悪魔夫婦は洞窟の入り口へと足早に移動する。
居酒屋の店員かよあの山羊夫婦は。




